ものを作る時に考えること:準備編
社会人としての活動を休止してから早2ヶ月。
専門学生という身分になり、CGモデリングツールと絵を描く修行をしているうちにスルッと終わってしまった。
相変わらずコロナウィルスは猛威を奮っているが、時間は待ってはくれない。
これ幸いと、今は道具を使いこなすために色々なツールと戯れながら、文化や科学技術の文献を読み漁っているところだ。
今回は、この2ヶ月で改めて感じた、
ものづくりに対してはこうありたいな という気持ちについて書いていこうと思う。
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1.常に赤ちゃんでありたい
もちろん、ものづくりに対しての話だ。
いきなり!性癖暴露大会の開会宣言ではない。どうか安心してほしい。
何かを生み出す・表現する過程において、その材料の量は多ければ多いほどいいと思っている。
ファッションで考えると、その日その日の気分に合わせてコーデを組み合わせたいと思う人が、様々なデザインの服をクローゼットにかけているのと似たようなものだ。
よく、いわゆる”創造”ということは0から1を生み出すから大変なんだ という人を見かけることがある。
それができたらいつだって神様気分になれるのだが、残念ながら現実世界がある以上”0”からものは生み出せない。
なぜなら、いつだって無意識に我々は外界から”影響”を受け続けているからだ。特に表現については、これらを材料として構築する能力がめちゃくちゃ重要だなと痛感している。
Design という言葉が示す通り、作品の設計という訳である。
不意に思いつくメロディがなんだか”ハマり”、翌朝にも自分の頭に鳴っているなら、それは”過去に聴いたフレーズの編集・設計作業”が脳内でうまくいったということだ。
この時に丸パクリなフレーズになっているかどうかは、どれだけのフレーズやメロディーラインを聴いてきたかに左右される。
また、その着想の素になっているのは音楽だけではないかもしれない。自然の音だったり、単なる話し声のリズムだったりする場合もある。
1個のものをつくりだすために必要な要素はそこら中に転がっているが、
それに気付くには広い目で世界を観察しつづけなくてはならない。
どんな物事に対しても新鮮な目で詳細に捉え、自分の学びとしたいという気持ちを、”常に赤ちゃんでありたい”という言葉に表現した。
そして、それらを組み合わせてものをつくるときに、大人になった脳みそをフル回転させて面白いものを作り出せる人でありたい。
2.”無駄”の判断は後回し
観察といっても、取捨選択を念頭においてしまうと役に立つかどうかで判断してしまいがちになる。
絵を描く手段、作業に必要なものに対してはこの観点を持った上で観察を行う必要があるが(資産運用の投資先を考えるのと似ている)
誰も見たことないもの、体験したことがないものを作り出すときには、あまりにこの作業を最適化しすぎると凡庸なものしか作れなくなるように思う。
僕には何名かリスペクトしているおじいさん、つまりリスペクタブル爺がいる。
宮崎駿は長編はもうやーめた、なんて言いながらも短編を作り続け、齢80にして新作の長編を製作している。
ジョージ・ミラーやスティーブン・スピルバーグが近年世に放った映画(マッドマックス 怒りのデス・ロード/レディ・プレイヤー・ワン)は、
”こんなバカをやっていいんだ!”という勇気をくれる。
ジョージ・ミラーに至っては前作がハッピー・フィートである。
可愛い雛ペンギンのダンスを愛でるCGアニメーションの次の作品が、ド世紀末ハイパーバイオレンス映画だなんて。最高でしょうが?
僕が尊敬しているリスペクタブル爺達は、毎回世に送り出す作品で”突き抜けた着想”を突きつけてくる方々だ。
かといって、先達の作品に心酔しているだけではいけない。
たくさんの作品に触れながら”どうしてこんな感情になるのか”を分析して、
新たな要素を加えてどんな反応が起こるか実験を繰り返していく必要がある。
アーティストやクリエイターのドキュメンタリーを見ると分かるが、この世界で活躍している方々は知識量と広さが半端ではなく、新しいものに対する受容性も高いように感じている。
実はある分野において初めてであることは、他の分野ですでに当たり前なことだったりする。
スティーブ・ジョブズは携帯とタッチパネルを組み合わせることで、iPhoneというデバイスを誕生させた。
物理ボタンで入力を行う携帯ばかり見ていると、間違いなく辿りつかなかった発想だと思う。
当然、その間には試行錯誤というプロセスを挟んでいるはずだ。
観察によって得られた知見は、この作業で真価を発揮すると思っている。
必要最低限の知識量では試行錯誤が十分に行えず、どこかで見たことがあるようなものになってしまう。
一見全く関係ないような知識が、ここで活きてくる場合だってある。結局使わなかったものは、次に作り始める時まで眠らせておけばいい。
どんな形であれ役に立てば無駄にならないのが知識のいいところだ。
本当に的外れだったら脳が忘れてくれるので、僕が気に揉む必要もない。
作業を効率化して時間を稼ぎ、それを見識に投資するといった感じだろうか。これはこれからも強く意識していきたいと思っている。
3.これから
今回は、ものづくりに対する自分の考えをまとめ、自分自身の戒めとするためにも記事にしたためた。
そして、密かに”つくる”仲間を増やしたいとも思っている。
きっとこれを読んでいるあなたは何かしらの言語で意思疎通を行うことができるし、呼吸することができるし、感じることができる。
何かをつくるための最初の一歩はすでに踏み出されているのだ。
そして、「こんなことやってても意味ねぇや」という心の声や周囲からのノイズに対しては、
うっせぇバァ〜カ!!くそうんち!!!
と唱えよう。絶対に最強になれる。
みんな〜!!つくってワクワクしようぜ〜!!
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