見出し画像

Event Report :ミカタバラボ「地域ではたらく」vol.2 『北海道全土が舞台! ローカルプレイヤーの魅力』

クリプトン・フューチャー・メディア株式会社と聞いて、「あぁ……初音ミクの会社だっけ……」と思い出した方も多いのではないか。青森県弘前市でもさくら祭りで桜ミクがイメージキャラクターとなったことが記憶に新しい。

今回は初音ミクのお話ではなく、同社の「ローカルプロジェクト」について、マネージャーの服部亮太さんからお話を伺った。お話の内容は服部さんのキャリアと現在の仕事、そして仕事観についてだ。ピックアップした学びや感想はあくまで鎌田個人の意見である。

↓ イベント概要とゲスト服部亮太さんのプロフィールはこちらからどうぞ ↓

企画主体は北海道の若者支援をデジタル基盤で実践していくMikataba Center(ミカタバセンター)という組織である。オンラインイベント、Instagramライブ配信も行われているので、北海道が気になる”若者”は要チェックや。

↓ ミカタバセンターについて気になる方はこちらからどうぞ ↓

pick.1 北海道83,450㎢がフィールド

青森の4.5倍の市町村数、8.6倍の面積がある北海道。ローカルプロジェクトとして紹介いただいた「Domingo(ドミンゴ)」は、179市町村のニュース&イベント情報を網羅した無料アプリだ。なんと市町村公認。

服部さんは”ローカルプレイヤー”とどのように関係をつくるかという質問に「北海道は広いから、SNSで関係をつくるのも……」と話された。そう、北海道は広い。筆者も「ジャスコ110km先」という看板を見たことがある。こんな看板でもないと心細くなるくらいに、北海道は広い。

でも、北海道はひとつの”道”なのだ。
そんな広域をゆるやかに繋げるのが、「Domingo」なわけだ。

類似したアプリに大阪のサイネックスという会社が出している「わが街辞典」がある。筆者は大学1年生の時に田舎館村で、紙版の「わが街辞典」を編集する長期インターンシップに参加していたが、「Domingo」はそれをもっとスタイリッシュに、わかりやすくしたようなものだ。田舎館村では高齢者が多いための紙版であったが、更新があった場合は新しく刷るしかない。

行政情報をリアルタイムで届けるだけでなく、イベント情報やローカルプレイヤーによるコラムを掲載することで全道規模の「つながり」もつくりだす。インストールしない理由がなかった。

pick.2 ローカルプレイヤーとの関係づくり。

服部さんによる北海道新聞での週刊コラム「北海道をアップデート」2020年2月7日版では、ローカルプレイヤーについて次のように表現している。

みなさんは「ローカルプレイヤー」という言葉を知ってますか。何か明確な定義があるわけでないのですが、端的に言うと「それぞれが暮らしている地域で活動し、新しい価値をつくろうとしている人」のことを表しています。
私より若い世代の人が多く、転身して地域おこし協力隊として地域で働いている方々はもちろん、その職種もフォトグラファー、ライター、ゲストハウス経営者、PR、デザイナー、起業家など多種多様です。

「Domingo」では21人のローカルプレイヤーのコラム記事を読むことができる。服部さんはローカルプレイヤーと、コロナ以前までは「コツコツ会って、関係をつくってきた」と語る。またコロナで訪問が難しくなったことが苦しいところでもあると言う。

青森県ではどうだろう。青森、八戸、弘前、むつ、十和田……それぞれローカルプレイヤーがいる。一覧で見ることができるサイトはあるだろうか。それぞれは繋がっているのだろうか。弘前では色んな方に会わせていただいたが、たった2時間行った八戸はまるでわからない。もちろん筆者が無知なだけな可能性は否めないが、知らなければ応援することもできない。

pick.3 カマダくんっていい感じにバカっぽいよね。

飲み会の場で実際にあった一言だ。バカと言われて喜ぶ人は少ないだろうが、筆者はなんだか仲良くなれた気がしてとても嬉しかったのを覚えている。

今回の参加者は「地方創生」に興味がある学生が集まっていたそうだ。そんな中、服部さんは「地方創生は理不尽なことも多い」と言い放つ。

特に”頭でっかち”になってしまうと上手くいかないケースがあると言う。”活動と仕事”を分けた上で、「地域にしっかり入って、一緒になんか(活動)やるときは”頭でっかち”になるより、動いちゃえるような筋肉があるのがいいかもね」と語った。もちろんケース・バイ・ケースだ。

バカになれという意味ではない。
じゃあどうするのか。

地域ニーズをどうリサーチするかという質問の回答として語られた、「本とか、データを見る事で想像はできるけれど、1回見て”食らわないと”わからないものがある」という言葉にヒントがあった。

”食らう”は、ヒップホップ・カルチャーでよく用いられる感動の表現である。私見ではあるが、より現場感を伴った感動の表現であると思う。

つまるところ、現場で凄さを体感しようという事だと読み取った。現場を重視することは、ゼミの先生にも口を酸っぱくして言われたことだ。まさかここでも聞くことになるとは。

実際、服部さんは「Domingo」をつくる前は旅行会社で北海道全域を行き来していた。「Domingo」をスタートしたときは全道をまわったとも……。

深夜に思い立ち、薄暗くて肌寒い部屋で、誰にも読まれないかもしれないイベントレポートをぽちぽち書いている場合じゃないのだ。書はもちろん大事だが、時として書を傍に置き、マスクをして町に出なければわからない感動がある。

ここだけ読めば言いたいことがわかるまとめ

pick.1 ローカルプレイヤーとのつながりをつくるものはあるか? 青森県だと各種SNSで十分かもしれない。モチベーションがあればアクセス可能ではある。

pick.2 ローカルプレイヤーとはそもそも誰かわかるか? 弘前だとよくイベントを主催していたり、講演をしている人はいる。では、隣町では?

pick.3 気になるなら取材してみてもいいかもね!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?