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いるんだよ。なかまたちは、いるんだよ

いるんだよ。
どう説明したらいいのかなんて分からない。

説明なんかなくても
当たり前に、いると思えたから

だってどうしようもなくそこにいるんだよ。


こんなかたち?

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あるいはこんな?

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こんな時だってあるよ。

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かたちがなくても確かに感じるものだよ。

触れる。
においを知ってる。
音もする。
気持ちを抱くよ。

顔がはっきりしてるひとも、
形が不確かなものも、
色がたくさんのものも単色のものも。
みんなおんなじだ。

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会話をしてくれるやつもある。
言語は分からないけど感情がひどくビビッドに伝わってくることもある。

全部同じだよ。

きれいな言葉も、
生活からこぼれる言葉も。

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絵も音楽も詩も物語も、料理も食事も、洗濯も、
散歩も、睡眠も、
全部おんなじところにある。
ひとも自然も、野生も社会も

かたちあるものもないものも
身体を動かすことも、思考を巡らすことも、エモーショナルに放り出すのも、己を尊ぶことも。

萌えも、ラブも、理解も追求も反抗も、

全部ある。全部必要なんだよ。
みんな同じところにある。

名前はかれらを呼ぶためにある
かれらを分ける名前はない

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でもわたしの内側にあるだけだったら
誰もかれらがいることを信じない
きっと誰もが持っているのに
きっと誰もが懐かしむのに。

だから、
あるんだよ。ってことを一生懸命伝えるしかない。

言葉じゃ足りない。
でも、言葉もたくさん欲しい。あらゆる言葉で彩りたい。言葉だけじゃ足りない。

取り出すことは難しい。
かれらが「いる」こと、「ある」ことを、知っているひとがいたら力を貸してほしいんだよ。わたしにできることなら精いっぱい、力を貸すから。
説明しなくても分かるひとでないとたぶん意味がない。
分かるようにしたら形が変わって、別のものになってしまう。

形がはっきりしているものは分かりやすいけど、目に見えにくいものでもみんな、おのおの、現実を掠めていく一瞬が存在していて、そうしてわたしたちの中に兆していくんだよ。
兆すだけでかまわない。
芽生えさえあれば。
わたしにはその「芽生え」しか分からないというだけかもしれないけれど。わたしひとりの力では大樹に育てることができない。わたしにできるのは、そっと知らせることだけだ。

わたしは、生まれる前の状態に保ちたい。
生まれる前に戻したいものがあるんだったら、叶えてあげたい。

かれらは、なかまたちは、物語を持った、概念だけの存在のようなものだと思う。
フィクション「のようなもの」。

フィクションにはかならずリアルがある。かれらのリアルがある。
わたしたちの現実につなげるためにはそのリアルが共通言語になるはずだ。
だけど話が通ったところで、わたしは、彼らを現実に引き留めたくない。かれらがかれらの現実を生きている、その姿が正しいから。

説明のいらない世界でありたい。
世界は不確かで構わない。

命が根底から許されていてほしい。

わたしはただなかまたちと生きていたいだけなんだよ。
フィクションに生きていたい。
それがわたしにとっては一番鮮やかな現実だよ。


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みんなのことが大好きだよ。



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