いくつになっても衰えない、心身鍛錬法で心と身体を「整える」。達磨のボディワーク主宰代表・名古屋勉さん
60歳目前とは思えない若々しい笑顔と美しい姿勢が印象的な名古屋さん。現在のお仕事には、ストレスで身体を壊してしまったご自身の経験が大きく影響しています。バブル崩壊がきっかけで、自分では予期しない形で独立することになった名古屋さんは、「整える」ことの大切さを伝えていきたいと語ります。
今回のインタビューでは、ストレスの多い現代に生きる私たちが、ふっと立ち止まって考えてみたい「呼吸」や「姿勢」、「伸び」について詳しく教えていただきました。また、スポーツジムなどにクラスを持ち、人体接触が多い名古屋さんの事業は、コロナ禍での政府の持続給付金の対象でもありました。申請は、なんと1分で完了したそう。どのように素早く申請したかについても、詳しくお聞きしました。
このコラムで学べるフリーランスの「ツボとコツ」
・自分のためにやってきたことが、生業になることもある
・地道にコツコツ、ファンを増やすことが重要
・給付金申請などいざという時に会計ソフトのデータが活躍
自分のためにやってきたことが、生業になるなんて思わなかった
—— freee横手:最初にこれまでしてきたお仕事や、フリーランスになった経緯について伺ってもいいですか?
名古屋さん:僕は、たまたまフリーランスになったんです。
最初はコンピューターのソフトウェアを作っていたんですが、3年ほどその仕事をしたあとは、セブンイレブンで働いていました。
その時、ストレスで腎臓を壊しちゃったんです。それがきっかけで、ストレスをどうやって解消したらいいのか、ずーっと考えてて。
自分のために、合気道や呼吸法をやったりしていました。近所に合気道道場があったんですけど、そこに不思議なおじいさんがいて。僕、全然かなわないんですよ。その頃はまだ20代後半で、おじいさんは70歳くらいだから、力でかなわない訳ないのに…。理由を聞いたら「エネルギーだよ」って。
「身につけるにはどうしたらいいですか」と聞いたら、「気功や呼吸法をやりなさい」と言われました。当時は若かったし、訳がわからないんですよね。なんだか怪しいんですけど、実際にかなわないんだから、言われた通り気功や呼吸法など色々探しました。
ある時、相続対策で金融商品に手を出したんです。でもバブルが弾けて、家も土地も銀行に取られちゃったんですよ。家も土地もなくなって「さあ、どうやって食べていこう」って思った時に、僕にはこれしか残ってなかったんです。だから僕にとってフリーランスになったのは、「まさか」なんですよ。自分のためにやってきたものが生業になるなんて予想もしなかった。
そこからもう20年近く経ちます。徐々に徐々に、スポーツクラブの仕事も増えて自分の貸しスタジオのお客さんも増えて、今に至ります。
—— 合気道や呼吸法など、色々試されたんですね。
はい、今はスポーツクラブで「気功」というジャンルでクラスを持たせていただいているのですが、そこでは「整える大切さ」を伝えています。
僕は、たまたま少林寺に認められたのでそれを大まかに使っているんですけど、ヨガ・太極拳・気功・空手の型、ツールは何でもいいです。みんな整えることは共通なんです。動きは違っても整える方法は同じなんですよね。
そして、これがつまらないんですよ。
—— つまらないんですか(笑)
つまらないんですよ。だから広まらない。みんなわかりやすいところを大事にするんですね。商売にしないといけないから。でも、整えないで筋トレしたり、ダイエットすると身体が壊れるんですよ。土台をやらないでみんな鍛えようとする。それじゃダメだよって、反抗しています。
例えばスポーツクラブって3000人、5000人で黒字になる業界なんですよね。その中の1%しか興味持ってもらえないです(笑)
—— 30人とか50人ですね。
そうそう。そうなんですよ。99%の人は楽しみたい。汗をかきたい。商業主義では「やった感」を提供すればお客さんは来てくれる。
逆に、基礎って「やった感」はないんですよね。でも基礎が一番大事だよってずっと訴えているんです。その基礎の一つが姿勢。姿勢と呼吸です。
あとは伸び。伸びって赤ちゃんの頃はめちゃくちゃするんだけど大人になるとしなくなるんです。めっちゃくちゃ気持ちいいんですよ。
—— うちで飼っている犬がいつも伸びをするんですよね。毎日、お昼寝したらすぐしてます。
動物はみんなするんですよね、整えるために。その伸びで何を動かしていると思います?
筋肉はもちろんなんですけど、「ファッシア」です。日本で一番有名なのは筋膜ですね。ファッシアがほぐれていないと体調が悪くなっていきます。
伸びの要領で、太極拳やヨガは膜をほぐしたいんです。膜が詰まっているところ、あまり使っていないところをほぐしたい。大きな関節だって全然使っていないですよ。
そんな体なのに、はい鍛えましょう!食事制限しましょう!それでは健康にならないんですよ。
地道にコツコツ、「深めたい人」を増やす
—— どうやってクラスを広めているんですか?
地味にコツコツ、口コミです。年代は、50代前半の方が多いです。僕はいくつかのスポーツクラブでクラスを持っているのですが、スポーツクラブで僕を知ってもっと深めたい人は場所を取って呼んでくれたりします。
生徒には玄人の方も多いですね。歌手の方とか俳優さん、舞台やる人や、ダンサー、特にクラシックバレエ。ダンサーや歌手の人ってお客様と調和して感動を与えるんですよね。言葉にはできない繋がりを感じている。彼らとは、整えたあとに一対一の練習するんですよ。そうすると、整っているからエネルギーを感じ始める。
コロナ禍で3ヶ月くらいスポーツクラブは止まっていました。再開した時、流石に瞑想クラスは誰も来ないだろうなって思ってたんです。でも、ほぼ9割戻って来てくれています。
freeeを導入で経理作業も確定申告もラクに。給付金申請は1分で完了
—— 日々の経理はどうされていますか?
freeeを使い始めてから、楽なのが交通費です。僕の仕事は、すごく交通費がかかるんですよ。プライベートと仕事用のsuicaを別にして使っているんですけど、領収書と経路履歴を出して、それを1週間に1回くらい写真に撮ってfreeeにアップするだけです。おかげですごく楽になりました。
—— freeeを導入される前は、経理作業はどうしていたんですか?
年末になると出版される確定申告の本を買って、1月に1週間くらいかけて作業していました。本にはパスワードがついていて、それをパソコンに打ち込むと雛形がもらえるんですよ。そこに記入して作っていたのですが、超大変でした。
freeeを導入してからは半日で終わるようになりました。僕は仕入れもなにもないですからね。ただ交通費と、スポーツクラブから銀行に振り込まれる事業所得のみ。
—— もともと1週間くらいかかったものが半日で確定申告できるようになったと。
はい。経費精算はやらなきゃいけない作業だから、月に1回くらい作業日を設けてやればいいのに、できていませんでした。でもfreeeを使い始めたら、写真を撮ってアップすればフォーマットもできていて、交通費5000円とクリックするれば、あとは日付を入れるだけ。写真を撮るだけでほぼ終わるので、簡単です。
—— 基本、スマホで経理作業をなさっていますか?
はい、PCは確定申告の時だけですね。
スタジオに来て現金で払ってきてくださる人たちもいるので、1週間に1回くらいまとめて経費登録をしています。でもそれも簡単です。スマホで打ち込むだけなので。
freeeを使っていて一番助かったのが、コロナ禍で政府の持続化給付金申請資料が必要になった時です。給付金申請の時にfreeeでデータ作れますよね。前年対比のグラフを出して、それをスクリーンショットでパッと撮って送ったらオッケーでした。
かかった時間は、ものの1分。初日にパッと作って申請して、1ヶ月から40日後くらいには資金が振り込まれました。申請はfreeeのおかげですぐに終わりです。めっちゃくちゃ助かりました。本当にありがとうございます。
—— フリーランスになってからよかったことと、悩み事はありますか?
悩み事はないです。だって自由なので。拘束されないし。自分ではわからなかったけど、フリーランスになってみて、僕は拘束されるのが嫌いなんだと知りました。
—— 今後、やっていきたいことはありますか?
「整えること」を広めたいです。
身体と心を整えることは、とても大事なことです。本当に追い込まれた人、崖っぷちに立たされた人は、整えることの大切さに気づきますが、そこまで追い込まれることはなかなかありません。整えることの重要性に気がつくには、タイミングが必要なんですよ。
いくつになっても衰えない心身鍛錬法を使って、心身のセルフメンテナンスの大切さを伝えていきたいです。
—— 本日はどうも、ありがとうございました。
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