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ダイエットしても痩せなくなる理由

「ダイエットしても痩せにくくなった」
そう思っていたら、
「ダイエットしてもまったく痩せなくなった」
そんな風に体の変化を感じている人は相当数いるであろう。

これにはちゃんと理由がある。


骨盤の使い方である。

骨盤の役割は、
●上半身と下半身をつなげ重さや力を伝えること。
●腸など内臓を支えること。
である。

後者の役割が過剰に使われることで人間は太りやすくなる。

骨盤の形状をよく見ると仙骨と呼ばれる骨の左右に平らな寛骨といわれる2枚の骨がくっついていて、見方によればサラダボールのような器の形状をしている。

この器をどのように使うかが、「太りやすい体」か「太りにくい体」の分かれ道になる。

このサラダボールの能力を最大限に発揮させれば太りやすくなり、能力を発揮させなければ太りにくくなる。

その二択である。

よく骨盤を立てるとか、倒れているとか言うがまさにそれである。

サラダボールを洗って乾かしているとき、立てて水を切る。
その洗ったものを使うならば、倒して野菜を盛ることになる。


立ててしまえば物はほとんどのらないが、倒してしまえば野菜といわずお肉だって盛り上がるほど乗せることができる。

つまり、骨盤を立ててしまえば、骨盤の上のほうで腸を支えるので目いっぱいになる。
ところが、骨盤を倒してしまえば腸だけでなくお肉だって、たくさん乗せることができる。

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骨盤が倒れるということがどういうことかといえば、腰を丸くするということである。

腰を丸くすれば背中全体が丸くなり、顔が前に出るように首が前に倒れる。
完全に現代人特有の悪い姿勢である。

人間も動物である。脂肪という命を維持するために最高の栄養素を溜めておけるなら溜めておく方が命を守るには有利である。

こうした体の特性もあり、骨盤が後ろに倒れて器の能力が上がれば、脂肪を溜めてお肉がつきやすくなる。

もう一つ、人間はいつもたくさん移動している人には、動きやすいために重くなる脂肪などの重さは溜めない。エネルギーを溜めないからといって長時間移動できる。
生活においては特別なエネルギーの貯蔵は必要ない。

その人にとって一番良い状態を維持してくれるのが体の凄いところである。


骨盤が後ろに倒れた状態は、重心が後ろにあり人間が移動するにあたっては不利な状態になる。移動する意思がないなら、命のために脂肪を蓄積しようということになる。

こうなると、太りやすい状態の出来上がりである。
この状態でいくら運動をしても、脂肪を蓄積するモードに入っているためダイエットには不向きになる。


それから中年である。

世の中には「中年太り」などの中年という言葉がある。

中年といえば、太りやすくなり痩せにくくなる。典型的な状態である。

この中年の状態とは、これまで話したように骨盤が後ろに倒れた状態である。

人間は年齢とともに、どうしても背骨が丸くなっていく。
背骨が丸くなる時、必ず骨盤が後ろに倒れる。

若いと思っていても運動能力が低下するものこのせいである。

腰が丸くなるから、胴体に厚みが出てくる。
痩せていても、若い時と比べてお腹に厚みが出てしまうのも中年の特徴的な状態である。

この変化は加齢によって進むのが通常であるのだが、現代では姿勢の悪さが際立っていて、10代で中年の状態ができあがっている人を頻繁に目にする。

若い世代の中年化は、たくさんの体を施術してきた人間からすると、体が姿勢の悪さから身を守るために、お腹にお肉をつけることで体を丸くしようとしても丸くならないようにしているように感じてならない。

現代では、子供に姿勢が悪いと指導して長い定規を入れようものなら、虐待になってしまいそうでできないであろうが、子供の健やかな成長のためにも、姿勢の指導はきっちりと行うことが重要である。

それ以上に見本になる大人の姿勢の維持も重要である。


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