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猫とのご縁2/保護猫タマ

6年間同居した猫ミーが亡くなってから20年。
父が亡くなり、私は何度もの転職をし、
最期迄看病した母が亡くなりました。
20年目の命日に、久々にミーが夢に出て来ました。
それまで夢に出てきた時は、
ミーが視覚的にそこにいるだけのものでしたが、
この時は20年ぶりにミーに触れる事が出来て、
ミーの感触は生きている時と同じくふわふわでした。

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この年の夏、家内の体調が思わしくなく、
生きる張り合いにする為にも、
保護猫を迎えようという話になりました。
家内の希望はキジ白の子猫だったのですが、
保健所のHPを見ると既に譲渡済だった為、
次に家内の目にとまったのが白茶のオスの成猫です。
子猫ばかり譲渡されていく中で、
誰にも貰われず3ヶ月以上も保健所にいる成猫。
しかしその目は生きたいという気力に溢れていました。

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保健所でタマに初めて会った時、
私は「また会えたね」と声をかけました。
それは亡くなったミーのことを思い出しただけでなく、
猫という生命体とまた一緒に住めるという意味で、
感謝の気持ちを込めての挨拶でした。
猫と暮らすということは、
様々な条件を揃える必要があります。
ミーの時は私だけでなく近所のおばさんも世話をしていました。
万が一私がいなくなってもミーは生きていけたでしょう。
しかし今の時代は完全室内飼です。
一人暮らしの方が孤独死をして、
現場にペットが残されていたという悲劇が、
後を絶たない時代です。
私が一人暮らしであれば、年齢的に保健所は猫を譲渡してくれません。
私に何かあった場合は家内がいますが、家内にも何かあった場合、
猫をどうするのか。
万が一の時にどうするのかも充分考え、話し合った上で、
猫とのご縁をいただくことを決めました。
保健所にいる猫たちは、一度は捨てられる等悲しい思いをした子たちです。
信じていた人間に裏切られた上で、終の住処を待っている保護猫たち。
二度とその様な思いをさせない様、
責任を持って譲り受けなければなりません。

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保健所から自宅迄の車の中では鳴き続け、
初日と二日目はテレビの裏に隠れて姿を見せなかったタマも、
三日目にはすっかり安心したのかくつろぐ様になり、
今では私か家内の姿が見えないと大声で鳴くほどの、
甘えん坊になりました。
活発で遊ぶのが大好きで、
毎日の様に悪戯をしますが、
我が家に癒しと笑いを与えてくれています。


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日曜画家である私の専属モデルでもあり、
タマの絵は何度か公募展に入選して、
美術館やギャラリーに展示していただきました。


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今は5歳で元気な盛りのタマですが、
人間の4倍で年を取る猫は、
家内の年齢を超え、私の年齢を超え、
数年後には老境に入るでしょう。
お別れの時は必ずやって来ます。

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我が家に来てくれた大切な「生命」なので、
生涯責任を持って飼い遂げなければなりません。
保健所に収容されたタマは既に去勢済でした。
喜怒哀楽豊かで寂しがり屋、甘えん坊のタマも、
一旦は人の手で育てられながらも、
遺棄されてしまった猫です。
かつて捨てられて辛い思いをした記憶を上書きして、
最高に幸せなニャン生を送ってもらえる様、
家族としてタマとの日々を大切に過ごしていきます。

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