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街のはなし 4号 2017

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住民の声で綴る、どこにもな街の歴史本、町史を作る10年計画の冊子形式アートプロジェクト。毎年園児から80代までの多世代にわたる住民11名の、街のなかでいちばん好きな場所を語ってい…
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#エッセイ

「やっぱり平川神社。平川神社は何百年も前からあります。」 N35°35'02.95” E139°33’43.26”

「やっぱり平川神社。平川神社は何百年も前からあります。」 N35°35'02.95” E139°33’43.26”

この街で好きなところとか昔の思い出があるところっていうと、やっぱり平川神社。平川神社の入り口には急な階段があって、そして鳥居がある。わたしは鳥居のへんが好きですね。子どもの頃、入り口の斜面で崖登りしたり秘密基地つくったりして遊びました。この辺の風景は変わってないですが、昔は木とか草が今みたいに茂ってなくてもっとつるっぱげだったんです。やっぱり、今は遊ぶ子どもたちがいないから草もはげない、たぶんね。

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「つくづく思うのは、うちの子どもたちにとっては、このたまプラーザ、美しが丘が故郷なんですよね。」 N35°35'41.87” E139°33’20.81”

「つくづく思うのは、うちの子どもたちにとっては、このたまプラーザ、美しが丘が故郷なんですよね。」 N35°35'41.87” E139°33’20.81”

街の中の好きな場所を一ヵ所えらぶために、ちょっと前段があります。実はわたし、美しが丘、長いんですよ。1985年。だからもう、32年。LA駐在から帰国して、しばらくしてたまプラーザ団地を社宅として借り上げてもらったんですよね。住んでみたらいい街じゃないですか。それ以来ずっと。サラリーマンって皆さんそうだと思うんですけど、会社と自宅の行き来で、でも週末は、子どもと一生懸命遊ぶ。週末は充実してました。そ

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「正式名称は元石川郵政社宅。そこにあったものがなくなるという節目の年っていえば節目の年。」N35°35'03.33” E139°33’29.20”

「正式名称は元石川郵政社宅。そこにあったものがなくなるという節目の年っていえば節目の年。」N35°35'03.33” E139°33’29.20”

平成5年から15年くらいかな、僕が郵政社宅にいたのは。
正式名称は元石川郵政社宅。1968年、だから今から50年前か。この地に社宅ができて…最初は下の方ができて、順番にできたなんて話をききますね。最終的には社宅全体は550世帯くらい、いちばん大きい国家公務員社宅でね。昔、ほら郵便局員って国家公務員だったじゃないですか。全国的になかなかこれだけの規模っていうのはなかったみたい。けっきょく最大550世

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「なんとなく住んでるんじゃなくて、実はものすごく面白い街なんだよって。」 N35°35'04.44” E139°33’09.16”

「なんとなく住んでるんじゃなくて、実はものすごく面白い街なんだよって。」 N35°35'04.44” E139°33’09.16”

そうですねぇ、僕は美しが丘っていう街は、もう昔から、開発された当時から実は知ってて、はい。
僕は地理を勉強しててですね、そのなかでも都市地理学っていう分野。その中でも、まちづくりに興味があって、実は美しが丘にはちょこちょこは来たことがあって。最初に来たのは、20年、30年…そうですね、けっこう前です。いくつかの街に興味を持って調べてて、この美しが丘もひとつ気になっていた場所で、そこでたまたま僕は、

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「人生のなかでいちばんいっぱい行ってるところ。」 N35°34'55.20” E139°33’27.23”

「人生のなかでいちばんいっぱい行ってるところ。」 N35°34'55.20” E139°33’27.23”

好きな場所っていうか、思い出の場所があって、美しが丘公園のロケットハウスです。
美しが丘公園ってけっこう変わっちゃったじゃないですか、遊具とか広場がちょっと、コンクリとかになっちゃって。けど、ロケットハウスはわたしが知っているなかでぜんぜん変わってなくて、美しが丘公園のなかでなんかすごい思い出がある。遊具とかはけっこう前に全体的に変わっちゃって、なんかそう、きれいになっちゃったりしてて。けどロケッ

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