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レーザー光凝固手術を受けて、スカウターをつけて殴り合うのは無理だと気づいた話。

 9月7日と9月14日の2回に分けて、都内の眼科にてレーザーを使った「光凝固手術」というものを受けてきました。決して視力回復のための手術ではありません。というか、普通に健康な暮らしをしていたら、まず受ける必要のない手術です。

糖尿病のせいでキラメキに眼を灼かれました。

 以前より公言している通り、私は長年の砂糖依存症がたたって、重度の糖尿病を患ってしまいました。現在は、最悪の時には10.5%まで跳ね上がったHbA1cもだいぶ落ち着いてきて、最新の血液検査では7.7%まで下降。

 同じく初診時には355もあった空腹時血糖も128まで下降して、治療自体はとても順調に進んでいます。食事療法の効果もあって体重も順調に落ちており、体調も上向いています。食事療法による減量の記録は、電子書籍として発行しておりますので、是非読んでみてください。

 で、糖尿病を患うとそれに付随してくるのが合併症。特に足先が壊死して最悪の場合切断に至ることや、眼底出血によって失明をする可能性があることはよく知られています。

 そんな糖尿病の合併症でも一番多いのが「糖尿病網膜症」。糖尿病網膜症は、糖尿病腎症、糖尿病神経症と並んで、糖尿病の三大合併症といわれていますが、自覚症状がないため(自覚症状が出るときは、もう失明するときです)、検査による発見と対処が必ず必要になってきます。

 要するにどういう病気かというと、

糖尿病網膜症は、糖尿病の合併症として起きる目の病気です。
予備軍も含めると2,000万人といわれる糖尿病の患者数の多さもあって、糖尿病網膜症は緑内障とともに成人してからの失明の大きな原因疾患となっています。
網膜は眼球を形作っている硝子体の3分の2程度を覆っている約0.2ミリの膜状の組織で、光を感じ取って視覚情報に変換する働きを持っています。目の前面にある水晶体をレンズとするなら、網膜はフィルムに当たります。
網膜には動・静脈血管や光、色を感じる神経細胞が多数存在します。網膜の血管は細いので、血液中のブドウ糖が過剰な状態(高血糖)が続くと損傷を受け、徐々に血管がつまったり変形したり、出血を起こすようになります。
これが糖尿病網膜症です。(EyeLifeより引用 https://www.eyelifemegane.jp/v2/sick_diabetic_retinopathy.php)

ということです。私の場合は既に症状の進行が見られていたため、このタイミングで進行をストップさせて、将来にわたっての症状悪化の予防をしようということで、この手術を受けることになりました。

どんな手術?いくらかかるの?

 手術自体は日帰りで終わるもので、費用も保険が使えるのですがそれでも自己負担3割で片目約5万円ほどかかります。両目とも手術を受ければ10万円。先日の特別定額給付金がまるまる溶けていく金額です。のちほど保険金が下りるので実質の出費はないですが、まとまったお金が一気に出ていくのは精神衛生上やっぱりよくないものです…。

 手術の時間はおよそ10分ほどですが、施術前に点眼薬で瞳孔を拡げるのと、施術時に眼球にレーザー照射用のレンズを密着させるための点眼麻酔を行うため、それも含めるとおおよそ1時間ほどの行程になります。

 ちなみにこの手術、めっちゃ怖いです。施術は眼圧検査と同じような形で器具に顎を乗せてひたいをくっつけ、機会を覗き込むような体位で行うのですが、この時、頭をガッチリとバンドで機械に拘束されるので、かなり緊張感が高いです。

 また、レーザー照射時に機械からいかにも「レーザー撃ちますよ」という動作音が聞こえるので、その瞬間体に緊張感が走ります。あと、レーザー照射の瞬間、麻酔をしていても眼の奥にガツンと鈍い衝撃が走ります。私の場合は、力を抜いてくださいと何度も先生に注意されてしまいました。だって怖えぇんだもん、しょうがないじゃん。

 そして、これが一番の恐怖なんですが、レーザー照射の瞬間の視界、眼底検査で撮影した写真の、あのオレンジの背景に網目のように赤い毛細血管が走っている画像が、「直接脳に飛び込んで来る」んですよ。脳の視覚野をグロ画像で直接ブッ叩かれるので、かなり気持ち悪いです。

画像1

 この画像のもっと明るいやつが直接脳内に飛び込んでくるイメージです。(画像はEyeLifeより引用)

 どうですか、こんな手術、絶対受けたくないでしょう?だったら、糖尿病になんかならないことです。ホント、糖質には十分注意してくださいね。

術後の視界、スカウターじゃん!?

 そしてさらに驚いたのが、施術直後の視界でした。レーザーで網膜を焼いているので、術後しばらく、だいたい20~30分くらいの間ですが、施術を受けた目の色覚が正常な状態ではなくなります。

 具体的には、ピンク色のセロファンが目の前にあるような状態の色の見え方になってしまうのですが、それがちょうどかの国民的マンガ&アニメである『ドラゴンボール』のスカウターをつけているような感じで。

スカウター

こういった景色が、↓

視界サンプル①

こんな風に見えます。↓

視界サンプル②

しかも、視界がピンク色になるのは施術を受けた片目だけで、片方だけいつもとは見え方が異なるのでついつい視線がより目になってしまったりするので、実際の見え方はこんな感じです。

視界サンプル③


もう、ものの形も遠近感もあったものではありません。これじゃ、スカウターをつけてドツキ合うなんてどだい無理な話ですよね。

そんなしょうもない発見もあった、今回の手術でした。

マジで糖尿病には気を付けろ!!

 今回の手術の経験をここまで面白おかしく書いてきましたが、何度も繰り返す通りこれは普通なら受けなくていい手術です。もしも普段から明らかにおかしな糖分摂取をしているならば、今すぐ改めたほうがいいです。砂糖には依存性もあるので、医療の力を借りてでもその状態を脱却してください。

 砂糖の依存性については、以前に詳しく書いたnoteがありますので、そちらもあわせてお読みください。


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