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地方に社会的インパクトを生み出す手法?僕の頭の中、公開します!#米沢まちづくりラボ

こんにちは!”米沢まちづくりラボ ”ディレクターの谷山です。

まちラボディレクターの谷山 /  千葉出身で2年前に米沢に移住しました。

今日は、4月20日に開催されたまちラボセミナーで学んだことをレポートしていきたいと思います!


『米沢まちづくりラボ』は、「米沢を圧倒的に面白いまちにしたい」というビジョンのもと、山形県米沢市を拠点に全国から知恵やネットワークを呼び込み、世界から注目される事業を生み出していくコミュニティです。

直近では、定期的に県外から講師を呼んでセミナーを開催するほか、まちを盛り上げるための具体的なプロジェクトをどんどん創り出していきたいと考えています。

・この記事は3分で読めます・


【テーマ】
地方が生き残るために必要な、
公共政策マインドと起業家マインド


今回は、外交官や米沢市参与を経て、米沢のまちづくり事業に取り組む伊藤夢人さんに「まちづくりの事業を行う際に、どんなプロセスを踏んで実施しているのか?」考え方を教えていただきました。

「公共政策」と聞くと行政機関で働く人しか関係ないのでは…?と思っていたのですが、公益性の高い事業やプロジェクトを実施している民間の方こそ聞いてほしい話だったので、まちづくりに関心のある方はお役に立てるのではと思います。

【ゲストスピーカー】 伊藤 夢人(いとう ゆめと)
・米沢まちづくりラボ代表 / 株式会社つなぐ代表
・行政を知り、民間を知る。
 国際情勢を知り、地域を愛するまちづくりのプロフェッショナル。
 米沢を世界が憧れるまちにすべく、まちづくり活動に奮闘中。
・早稲田大学→東京大学大学院→デューク大学大学院
・外務省職員 / エイベックスシニアアドバイザー / 米沢市参与などを歴任。
・WEBサイト https://www.yumeto.jp/

【第1回目 米沢まちづくりラボ 】
・日時 :2024年4月20日(土)14:00-17:00
・場所 :山形県 米沢市内(COGO Works)
・テーマ:世界の魅力的なまちの傾向/
                   地方が生き残るのに必要な視点
・参加者:15名
(経営者/ 市議会議員 / 地域活動メンバー / 青年会議所メンバー / まちづくり 
 に関心のある方々 / 大学生・高校生など)

▼政策やプロジェクトを考えるヒント


伊藤:僕は、今まで、日本とアメリカ2つの大学院で学んだことがあるのですが、その中でも一番受けて良かった授業はアメリカで国際開発の修士をとった時の『公共政策における政策分析(Policy Analysis)の手法』でした。

外交官や米沢市参与という行政の立場として動く時だけでなく、民間の立場として企業経営戦略や国際マーケティングに関わる時、さらには日常生活の判断もこの公共政策における政策分析の手法を応用しています。

このプロセスですが、教科書的にいうと次の3つのステップです。

STEP1:問題の理解
・問題とそれをもたらす因果関係を明らかにする
STEP2:政策の設計と評価
・政策代替案を設計し、各政策代替案の効果と影響(インパクト)を
 予測して、その評価を行う
STEP3:政策提言とコミュニケーション
・政策提言をまとめ、それを意思決定者、利害関係者、
 国民や市民等にコミュニケートする

出典:東京大学公共政策大学院HP 

そこから、僕がいつも実務的に頭の中でやっていることを3つのステップに当てはめて紹介します。

STEP1:問題の理解(課題の分析)
・クライアント(あるいは自分の組織)が抱える課題の明確化
 ⇨要はこの作業の目的は何か?を明らかにする。
・課題の根本にある原因を特定する

STEP2:政策の設計と評価
(選択肢の提示)←一番大事!
・課題に対処するための具体的手段(オプション)を考える
 ⇨できるだけ沢山挙げていくのがポイント!
・具体的手段(オプション)の絞り込み
列挙した手段を以下の3つの観点から評価して、実施すべき施策を絞り込む
 ⇨インパクト/ 効果(どれだけ課題に対して実際に効き目があるか?)
 ⇨効率性(投下した時間とお金に見合うか?)
 ⇨実現可能性(利害関係者の調整が出来るか?自分や組織がそもそも「人・知恵・カネ」を持ってこれるか?)
・各オプションのリスク分析
 ⇨ボタンをかけ違う可能性は頭に入れる

STEP3:政策提言とコミュニケーション(調整と実施の手順を考える)
・実行プランの検討
 ⇨施策を実行するにあたり、どのボタンを、どの順番で押していくか
・クライアント(時には自分の組織)に対し、どう説明するか
 ⇨本当に言わないといけないことと先方の望むこととのバランスを考える

▼技術的に、実行するためには何が必要?


伊藤:僕はこの3つのプロセスを頭に入れながら、日頃動いています。特に、問題解決に向けてどのような手段があるか頭の中で列挙して、「①その実行策は本当に必要なインパクト/効果が出せるのか、②効果があったとしても、その効果は投下する時間・人材・資金に見合うのか、③施策の実現に向けて利害関係者を調整しきれるか」をさっと頭の中で評価しています。

このスキルは、行政にいる人や議会にいる人たちにとって有益なだけでなく、民間企業でプロジェクト形成していくときにも役立ちます。特に、経営者の方々は、自然の頭の中でやっている作業だと思いますが、改めてこのプロセスを言語化していくことは、今後、より効果的に物事を判断する時に有効です。

また、このプロセスを通じて、効果的に企画や判断をし、プランを実行するためには最新の知恵とネットワークを持っていることがカギとなります。

まちラボで、県外を中心にゲストをお招きしてセミナーを開催しているのは、まさに【世界の最先端の知恵とネットワークを米沢へつなげたい】という意識からになります。大手企業が多額の予算をかけてセミナーに連れてくるような専門家だけを厳選してゲストとして招待しています。

米沢を圧倒的に面白いまちにしたい!と思うメンバーが集まるラボ

▼課題に対して最大限効果がある施策がある場合、どう動く?


伊藤:では、上記の作業の中で「課題に対して最大限効果がある施策」も揃い、いよいよ実行する時がきたとしましょう。

実行するには、

①既存の組織でやる 
②個人でやるか、新たに仲間を集めてやる

上記のどちらかで動くと思います。

行政職員や一定規模の企業の方は「①既存の組織でやる」方法が取れると思います。一方で、個人で動く場合や、民間企業の規模や自分の役職によっては、既存組織の中で実施することが難しいこともあると思います。

その時には、「②個人でやるか、新たに仲間を集めてやる」ことが必要になります。ここで大切になるのが『起業家マインド』だと考えています。サークル活動を超えて、社会へのインパクトが大きい活動をするためには特に必要なことです。ここでいう「起業家マインド」は「リスクを取れるか」です。もう少し具体的に言い換えると「自分や仲間の時間とお金」を費やす気概があるかです。これが、単なるサークル活動を超えて、社会的なインパクトを出せるかの分かれ道だと思います。

リスクを取るのは、不安がつきものです。だからこそ、まちラボではリスクを取る心理的ハードルを下げるための仕掛けとして

・事業、プロジェクトの実現支援(専門家・資金の呼び込み)
・応援する仲間がいるシンクタンクコミュニティ

をつくりたいと考えました。

みんなで集まって、学んで、自分たちのまちをみんなでちょこっと変えてみる、そんな皆さんと一緒に、圧倒的に面白い米沢を目指していきたいです。

レポーターの所感


谷山:私自身は、普段は移住定住促進という切り口から米沢のまちづくりに携わっています。取り組み方としては、「全国どこの地域でも成功する施策」は存在しないので、仮説を立てて実行してみて、相談者や地域の方々とコミュニケーションを重ねながら少しずつ精度を上げていく、イメージに近いかもしれません。

関東から米沢にいらした移住検討者の方々をご案内させていただきました!

これまでは、サーフィンをするような気持ちでドキドキしながらプロジェクトを進めていたこともあったのですが(波を日々読みながら、いい波に乗れたらいいが、溺れかけたり、自信が無くて立ち上がることすらできなかったこともありました…笑)

今回のセミナーでは、事業を進行するプロセスやカギとなる部分をお聞きできて、ハッとさせられました。特に、[STEP2:政策の設計と評価]の評価軸の選び方や、最新の知恵やネットワークを持っている大切さも腑に落ちました。

まちづくりプレイヤーのパワーアップ』は超大切だと思うんですよね。全国のまちづくりの現場でも、良い状態へ向かい始めている地域を紐解いていくと、「どんな施策をしたか」も大切ですが「この施策を実現まで持っていって、運用できるプレイヤーが地域にいること(もしくは専門家とチームを組める人がいること)」は面白い地域を作るための大切なポイントだと感じています。

米沢は、まだ「半年後、子どもが一人も住んでいないような地域になった…」という危機的状況ではありませんが、悠長なことを言っている場合じゃないと感じている参加者の方々が多いのではないでしょうか。

私やまちラボに集まる方々はじめ、米沢のまちづくりに携わっている皆さまと一緒に、まずはパワーアップしていきたいと思いました。

1回目の講座が終わった後の懇親会では、構想中の地域プロジェクトのアイディアを募ったり、今まで挑戦してきたボツ案を共有したり、それぞれの専門性を活かした意見交換が生まれていました。

外からの知恵を入れながら、地域内でも知恵を共有しながら、メンバー方々の事業や活動が前に進むように、これからも一緒に頑張りたいです!

ここまで読んでくださり、ありがとうございました!


まちラボの活動日記をnoteに定期的にあげていきたいと思いますので、
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これからもよろしくお願いいたします!


【まちラボ事務局 谷山 :norika.taniyama@machilab-yonezawa.jp】


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