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こんなこともライターの仕事になる⁉ おもしろ案件ベスト5

今週〆切の仕事原稿の息抜きにやってきました、note。明日は読書感想文講座があります。そんな感じに慌ただしい繁忙期ですが、フリーライティングという名の書き流し記事は大好きなのでやめられないのです。

今日はわたしがこれまでお引き受けしたことのあるお仕事から、え!?いいけどマジで!?となった案件をご紹介したいと思います。身バレ防止と守秘義務の関係で、ちょこっとフェイク入れてたりするのであしからず。(掲載は許可いただいてます♡)

クスッと笑ってもらうもよし、ライターの仕事の幅を広げるヒントにしてもらうもよし、暇つぶしもまたよし。


【1】くまモン語に翻訳

しょっぱなからこれです。ある日届いたお仕事依頼の打診。「次の文章をくまモン語に翻訳してください」というもの。わたしは熊本出身ですが、こんなこと言われたの初めて。

くまモン語!?
熊本弁に翻訳するの間違いではなく!?

「くまモンは語尾に”モン”ってつければくまモンになるかと……。報酬をいただくような作業ではないのでもったいないですよ~。漫画やアニメのキャラクターとかだと、言い回しでキャラっぽさが出ると思いますが、くまモンは本当に語尾だけですから。簡単だモーン!」的なお返事を差し上げた記憶があります。

その後もやり取りは続き、わたしがオタクなのがにじみ出ていたのか、「では○○の××っていうキャラで」「△△の□□っていうキャラはいけますか」と、キャラクターのセリフまわし翻訳(?)のご依頼をけっこうお引き受けしたのでした。すっごく楽しかった。用途はナイショです♡

ちなみに、各都道府県ごとにたくさん発行されている観光雑誌で「都道府県の紹介をその地方の方言でする」という読み物ページの編集を担当した時は、普段の何倍もの時間がかかりました……全国のライターさん達その節は大変お世話になりました。あの時助けていただいた熊本係です。

【2】朝礼で話すちょっといい話

管理職をされている方からのご相談でした。新聞を読んだりニュースを見たりビジネス書を読んだりして、それを要約したり自分の考えに落とし込んだりはできるけど、”ちょっといい話”風にするのがどうも苦手だとおっしゃるのです。

どう考えても、頼む相手を選び間違えてる気がします。(苦笑)

いったいどうしてお声かけいただいたのか分からず、正直に質問しました。すると、当時わたしがFacebookで投稿していた、時事ネタに絡めた家族との小話が気に入っていると教えてくださいました。な、なるほど…!?(ちなみに現在はFacebookやっていません)

「お子さん相手に教えてやってる感がまるでなく、読み物としても面白い。部下に話すならこんな風に展開して、いい関係が築けたらいいと考えます」うわー、ハードル爆上がり!責任重大じゃないですか。

毎週、その方から使いたい時事ネタをピックアップしていただき、その方のSNSの投稿内容から暮らしぶり仕事ぶりを思い描きつつこんな感じの流れでいかがですかと構成を提案し、OKをいただいたらスピーチ原稿みたいに文章化してお渡し。という感じに進めていくことになりました。

反応は上々だったそうです。報酬のお支払いの時「領収書は必要ですか?」とお尋ねしたら、「結構です。経費ではありません。私のポケットマネーです」と。ポケットマネーだったんですか!!!

そのあとは、その方の知り合いを紹介されたり、知り合いの知り合いを紹介されたり、どんどん繋がって、いつのまにかわたしはゴーストライターの仕事も増えていき……。起業家さん、経営者さんのブックライターをやるようになったのも、きっとこの出来事の延長線上にあるんだなと今になって思ったりするのでした。

【3】うちの子と友達になってください

メールフォームでの問い合わせ項目「その他」で届きました。10代の子どもさんのことでのご相談ということでした。

「うちの子と友達になってもらいたいんです」
「友達ですか!?」
「はい。ひと月かふた月に一度くらい会って話し相手になってもらいたくて」
「カウンセリングですか? わたしは心理学専攻でしたが、あいにくカウンセリングする資格は持ってないんです…すみません」
「いえいえ、カウンセリングじゃなくていいんです」
「作文の個人レッスンや文系科目の家庭教師、でもなく?」
「はい!お友達として。でもきちんと時間単位で個人レッスン分のお支払いはします。交通費も負担します」
「……ご自宅はどちらでしょう?」
「同じ市内です!来られるの大変でしたらうちの子と直接約束して外で会ってください」

初回は親御さんにも同席していただいての顔合わせ、次回からは子どもさんとカフェとかで待ち合わせして毎回いろんなお話をしました。あとで分かったのですが、わたしに声をかけた理由は、わたしの出身校が子どもさんの志望校だったから。

斬新なOG訪問だな!?

親でも先生でもない大人とときどき会ってお話するのがとても楽しかったんだって。わたしの昔話が憧れの学校のリアルなエピソードって感じで、よーしがんばるぞ!ってモチベーションにもなったんだって。わたしもね、学校生活のことや自分が今思ってることをまっすぐにお話してくれる君がまぶしかったよ。

その子は2年後わたしの後輩になりました。

【4】僕をランカーにしてください

作文教室に体験レッスンに来られた時、保護者さんかと思ったんです。「お子さんはどちらに?」とお声かけしたら、「あ、申し込んだのは僕です!」とさわやかな笑顔。

子ども達と一緒に作文レッスンに取り組まれ(とってもお上手だった)、レッスン終了後、お話をしました。わたしは大人向けのビジネスライティング講座も持っていたので、そちらの方がいいのではっておすすめしたんです。すると、

「作文教室がいいんです。僕は小説を書いているのですが、その主人公が中学生なので!あ、世界観が違うから学校という概念は出てきません。それくらいの年齢ということで」
「あっ、はい……、ええと、では来月からも通われます?」
「そのつもりです!それとお願いしたいことがあって」
「なんでしょうか」
「僕をランカーにしてください」
「ランカーってあの」
「はい、○○○っていう投稿サイトでランキング上位に入れるような書き手になりたいんです」
「…………(わたしそこのランカーなんだけど、まさか素性がばれてる!?)」
「だめですか?やっぱり文芸誌に載るような小説じゃないと見てもらえませんか?今はWEBでも小説を書いている作家さんたくさんいるんですが」
「あっ、そういう意味じゃなくてですね、そういうご依頼をいただいたのは初めてだったのでびっくりして」
「よかったです。費用のお見積りをお願いします!」
「ランカーといっても、○位以上というようなお約束はできませんがいいでしょうか?」
「大丈夫です!」
「それから、わたしはWEBサイトやブログで公にしていませんが、小説コンテストの下読みの仕事もしているので、審査基準も含めてどういう組み立てや書き方をすれば読者に読まれやすいかのアドバイスならできるかもしれません」
「よろしくお願いします!」

下読みというのは、創作大賞とかの応募作品に目を通して、審査員に上げる前の予備選考を行うお仕事のことです。それにしても、あああああ、びっくりした。

本気の人ってやっぱり何か違いますね。

無事ランカーとなった彼は編集者さんの目にとまり、担当がついたそうです。その報告を聞いたタイミングで「これからは担当さんと二人三脚で頑張ってくださいね」と、わたしは相談役を降りることにしました。彼のデビューが叶いますように♡

【5】どうしてもNO.1が取りたいんです!

きれいな女性アイコンからDMが届きました。プロフィールを見に行ってみると、だいぶセクシーな感じ…? ブロックした方がいいのかなって警戒しながらDMを読みはじめました。

夜職をしてます。専用のサイトで、日記の更新はお店のノルマだけど、お客さんに選ばれる日記の書き方を教えてほしいです。どうしてもお店でNO.1が取りたいんです!

えっ!? えええっ!?
初めて知る世界。

仕組みがイマイチよく分かってなかったわたしはたくさんの質問をしました。聞かせていただくお話は知れば知るほど「そうなんですかー!」ってなることばかりで。質問攻めにしてすみませんって言ったら、「お姉さん全然動じてなくて面白いと思います」と。わたしに打診するまで、何人も断られたそう。嫌がらせとして通報されてアカウントが使えなくなって作り直したりしたそう。それはたしかに、あるかもしれない。大変だ。

そして先払いで入金の通知が来ました。とあるプラットフォームを介しての取引なので、個人情報(銀行口座等)はお互いに知らせずとも取引が成立するのです。安心安全。お互いにね。

「はやっ」
「断られたくなくて」

彼女は本気だった。だからわたしも本気でやる。

ネタの選び方、書き方の型、文章表現、心理術とセールスライティングを落とし込む、文面の添削、投稿時間、写真選び、更新頻度、返信を通してのコミュニケーション。レクチャーしたり、相談しながら一緒に決めたり。「こういう投稿をしていきたいから、次の宣材撮影ではこういうカットがほしいです」とお店に伝えた時は驚かれたけど「本気なんだね」と言われたらしい。

1ヵ月後、予約枠が完売するようになった。
2ヵ月後、彼女はランク(料金プラン)が上がった。
4か月後、ついにお店のNO.1に。

やったねー!と一緒に大喜びしたなぁ。そのあとも手を抜かず看板をキープしてた彼女でしたが、1年以上過ぎた頃に「お店やめようと思ってます」と連絡がきました。そっか、じゃあ今月までかな。ちょっとさみしくなるかも。

「貯めてたお金で事業始めることにしたんです」

えっ!? えええっ!?
ゴールの先にやりたいことがあったんだ!

「次はお姉さんにサイトとかパンフレットとか依頼してもいいですか?」

そして前金。
ピコン♪と通知が届く。
だから早いって。

まとめ

いかがでしたか。(とWEB記事っぽいこと書いてみたりして)

ライター歴17年、作文の先生歴12年、けっこういろんなことがあったなあって思い出しながら書きました。今日はおもしろい系の話でしたけど、大変だった系の話はこの10倍くらいあります。ひー。(学びはあったけど、思い出すと引きずられるから今はまだ書きたくないかなって思います)

noteでも面白い出会いがあったらいいな!

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