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ドローンが交通手段になると新しい商圏が生まれる

ドローンがどんどん発展し、人が乗れるようになり、交通手段として自家用車のように、タクシーのように、あるいは電車のように安価で自由に移動できるようになると、世界は大きく変わると思います。人が乗れるドローンによって新しい商圏が誕生することを楽しみにしています。自動車や電車と違って、3次元方向での移動ができ、ジェット機よりも離着陸の自由度が高いドローンは間違いなく、歴史上もっとも自由の高い移動手段になると思います。それにより、従来の交通手段では行き来しにくかった地域への移動が容易になります。

私は関西の人間なので、関西圏の移動について考えてみることにします。例えば、神戸から和歌山の白浜で出掛けるとします。現在の交通機関の場合、googleで調べてみると、次のような移動ルートと時間などが表示されました。

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車の場合 2時間27分 移動距離173km

電車の場合 3時間47分
三ノ宮駅→新大阪駅(新快速)
新大阪駅→白浜駅(くろしお特急)
料金5,830円
 

車の方が速く到着するようです。と言っても片道2時半掛かってしまうので、お手軽にいける場所ではないという気がします。片道2時間も掛かるなら、私なら沖縄を選ぶかなと思います。でも、ドローンが交通手段として使えるなら、状況が変わりそうです。別記事でご紹介した時速400km/時で移動できる機体の場合で考えてみます。

googleマップで神戸と白浜の直線距離を測ってみると107km。つまり16分ほどで到着する計算になります。すごいですよね。実際には海上を飛行すると思うので、20分以上は掛かると思いますが、それでも片道2時間半と20分では雲泥の差です。このような移動が安価で実現することができれば、白浜が身近な存在になるはず。いえ確実になりますよ。

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移動が容易になれば、人が集まり、土地を生かした魅力作りに投資することができ、活性化の基盤を作り出すことができます。個人的には白浜がちょっとした旅先になるのはとても嬉しいです。南紀白浜とれとれヴィレッジなんて、何年も行ってませんので、久しぶりに行ってみたいなと思ってます。このようにドローンが交通手段として成立する時代において、これまでになかった新しい商圏創造につながると考えています。私がドローンビジネスに興味を持ったのは、まさに商圏創造にあります。

人類はこれまで効率の良い生活を実現するために、結果として都市への集中を生み出しました。エアバスという言葉があるように、都市と都市を結ぶ空の移動はバスのような大人数を効率よく運ぶ手段が誕生したわけです。でも、新型コロナが教えてくれたように、密な状態は高いリスクがあるというわけです。

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人類はウイルスと共存していくことが求められ、都市集中ではなく、分散型の生活へと移行していくだろうという専門家もいます。どれだけインターネットが発達し、オンラインで多くのことが完結できることになっても、移動そのものが減っていくことはないだろうと思いますので、ここ数10年の間においては、個別化された空の移動、つまりパーソナルプレーンの時代が台頭するのではないかと考えています。

これまで効率よく都市間で移動していた時代から、各地方の間を1人もしくは少人数で移動するような時代、つまりパーソナルプレーン時代を表現する図として考えています。

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また、ヤフーのCSOである安宅さんが経済メディアnewspicksやGOBISで開疎化というアイデアを提唱されています。これまでの空間的に密(close)から解放(open)の状態、そして人同士が密(dense)から疎(spase)へと移行していく考え方で、開いて疎になるということで、開疎化という非常にわかりやすいコンセプトです。私はこのアイデアに賛同していて、パーソナルプレーンの考え方とも相性が良いと考えています。

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