記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

<※後半にネタバレ>『君たちはどう生きるか』はジブリのパレードでした




映画館での初鑑賞と第一の感想


2023年、7月14日。
制作着手の発表から6〜7年を経て、ついにジブリ新作の『君たちはどう生きるか』が公開されました。

しかも、宮崎駿さんが監督を務めるのは『風立ちぬ』から10年ぶりです。

僕はジブリ作品は小さい頃から観てたし好きなのですが、恥ずかしながら映画館で鑑賞したことはありませんでした、、。その理由は基本的に80〜90年代のジブリ作品が好きなこともあるのですが、映画公開前に各メディアで大々的に宣伝広告も影響してるかもしれません。広告でどういう内容なのかなんとなくわかるし、映画館に観に行くまではな〜、、と気持ちが動きませんでした。

しかし、今回の映画はほぼ内容についての前情報は明かされませんでした。
しかも宮崎駿さんは現在82歳です。
次、いつ宮崎駿監督の最新作を映画館で観れるかわからないし、映画の内容も謎なので余計に観て確かめてみたい好奇心が出てきます。

この2点の理由で、先日やっと映画館に足を運び、初めてジブリ最新作を大スクリーンで目に収めることが叶いました。

ネタバレを避けたい人のために、自分の感想を短く言えば、映画を観終わった後に映画のストーリーを考えればモヤモヤ感は正直ありました。しかし、「あー、なんともジブリらしいな」というジブリ、否、宮崎駿独特の表現、世界観を映画館の大スクリーンで堪能できたので非常に満足でした。いま風に言えば、なんだかエモい感覚に浸ることができました。

だから、ジブリ作品が好き、ジブリ作品に親しみがある人はぜひ映画公開中に観に行ってほしいと思います。映画を観終わったあと、心が満たされることを願っています。

以下、ネタバレ含んでいます。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『君たちはどう生きるか』はジブリがいっぱい


まず最初に言っておきますが、ネタバレと言っても考察は深く書けません。
それは、もっと僕よりも映画通な方、ジブリ大ファンの方に任せたいと思います。

でも、僕も映画を実際に見て、「これはあれなんじゃないかな?」と思う所はいくつかあります。なので、このnoteは『君たちはどう生きるか』の個人的なメモ書き、記録として認識していただけるとありがたいです。後々、わかり次第追記することもあると思います。

その点をご了承のほどよろしくお願いします。

ーーーーーーーーーーーーーーー

僕はこの映画を観る前、2017年にベストセラーになった吉野源三郎原作、羽賀翔一作の『君たちはどう生きるか』がベースのストーリーだと予想してました。作品もシリアスで、真面目で、メッセージ性のあるものだろうと。

しかし、自分の予想とは裏腹に随分ファンタジーな世界観でした。それで、映画鑑賞中に僕が受けた印象は「まるでジブリ版不思議の国のアリス」でした。「不思議の国のアリス」のように舞台をどんどん変えながら、過去のジブリ作品を思い出させるような要素や表現が見受けられました。もっと言えば、ジブリの集大成的なエレクトリカルパレードです。

これはジブリファンにとっては嬉しいことだと思います。好きな作品のあの部分がもう一度見れたと。(ほんとにそれを狙ったかどうかはわかりません)。

以下に、自分が感じた『君たちはどう生きるか』とジブリ過去作品の類似した部分を箇条書きで記していきます。(それと同時に、この部分は他作品のあれなんじゃないかと思った部分もメモ程度に記していきます。)
(すでに気づいてるという方は申し訳ありません。)
(また、もし以下の項目が類似してないと感じられた方につきましても申し訳ありません。)

他作品との類似点

冒頭〜不思議世界まで

空襲、サイレン、戦争 → 火垂るの墓、風立ちぬ

火事の病院へ急ぐ眞人 → かぐや姫の物語(姫の疾走)

引越し先へ向かう道中の自然、高台にある屋敷 → となりのトトロ(サツキとメイの新居)

7人の小人のお婆さんたち → 白雪姫(7人の小人)、崖の上のポニョ

アオサギ → 不思議の国のアリス(チェシャ猫)、千と千尋の〜(湯婆婆)

魚やカエルの大群 → 崖の上のポニョ?

屋敷に運ばれた工場の部品 → 風の谷のナウシカ(王蟲の目)、風立ちぬ

アオサギ退治の弓矢 → もののけ姫(アシタカの武器)

眞人が親を取り戻しに行く行動 → 千と千尋の神隠し

不思議世界〜おわりまで

ペリカンを払うキリコさん → もののけ姫(猪を払うサン)

海をヨットで穏やかに渡る → レッドタートル ある島の物語

海を渡るたくさんの船 → 紅の豚

その船に乗船している半透明人間 → 千と千尋の神隠し

ワラワラ → もののけ姫(こだま)

鍛冶場の人食いインコ → 注文の多い料理店

力(ちから)を持つ石 → 天空の城のラピュタ(飛行石)

時の回廊の異世界に繋がる扉 → ハウルの動く城

インコの兵隊たち → 不思議の国のアリス(トランプ兵)

産屋での紙の攻撃 → 千と千尋の神隠し

崩壊する塔 → 天空の城のラピュタ、ハウルの動く城

・・・と、僕が見つけた類似点っぽいのはこれくらいですが、もしかしたら他にもあるかもしれません。見つけ次第追記していきます。

ジブリ作品は元々、作品同士がリンクしてることもあるし、監督が同じだから類似点も出てくるだろ、と言われればそうなのですが、こんなにたくさんの数の類似点が散りばめられているのは珍しいです。一個人のファンとしては、似た部分を発見して過去作品を想起することに嬉しさも感じますし、懐かしさも感じます。

もちろん、映画ではこうした類似点だけでなく、身体をふんだんに使った急いでる人間の表現、小さい生物が群れで動き回る描写、矢羽取り付けやヨット操縦の丁寧すぎる描写、美味しそうなジブリ飯の描写など、なんともジブリらしい側面を味わえます。

映画を視聴してて話について行けなくなったら、視覚で楽しむに全振りするのもアリだと思います。なぜなら、ジブリアニメーター陣はお客さんを楽しませることを真剣に考えながらアニメ制作に取り組んでいるはずたからです。「キャラをどう動かせようか」「この背景にはどんな色を使おうか」と必死に模索しながら作っているとおもいます。そんな彼ら制作側が盛り込んだジブリらしさを探すとより楽しめることでしょう。ぜひジブリパレードをご堪能ください。


(参考に)アーティスト、村上隆さんのご感想


ここまで薄い個人の感想を記してきましたが、ぜひ一読してほしい有名人の感想があります。それは世界的に有名なアーティスト、村上隆さんです。

村上さんは自身のインスタアカウントで『君たちはどう生きるか』を観ての所感を書いていましたが、その内容は僕が辿り着きそうもなかった考察でした。これは芸術界で長年活動しており、しかも宮崎駿さんとの親交もある村上隆さんだからこそ映画を読み解けたのでしょう。

もちろん村上さんの感想が正しいとは言えませんが、すごく参考になったので、ぜひ読んでみてください。


(参考に)岡田斗司夫さんのレビュー

あとは岡田斗司夫さんも、『君たちはどう生きるか』をおすすめしてる動画があるのでこちらも参考にぜひ。


この記事が参加している募集

#映画感想文

68,495件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?