マガジンのカバー画像

3000字小説

9
ちょっとした隙間時間に読める、短編小説をあなたに
運営しているクリエイター

#短編小説

りんご

りんご

本物の中にある嘘をあなたは見抜ける?
 これが私の最初で最後の嘘。
 今から私はあなたに嘘をつきます。
 この嘘はあなたを悲しませるだけかもしれません。
 だけどあなたならこの嘘を見抜いてくれると信じています。

もっとみる
彼岸花

彼岸花

「また会う日を楽しみにしているね」
そう言って彼女は僕の前から姿を消した。

もっとみる
四つ葉のクローバー

四つ葉のクローバー

あの日。私は不幸にあった。私以外にとってはそれは不幸ではないかもしれない。だけど、私にとっては不幸だった。
 私はいつものように本屋さんに来ていた。そしていつものようにゆっくりと本を見て回った。新刊から昔に発売した本まで何度来ても同じように見て回る。この時間が私は好きだ。そこに、新たな出会いがあるような気がするから。実際にそうやって出会った本はたくさんある。その中には面白かった本もそうでなかった本

もっとみる
さくら

さくら

時間の流れは早い。俺が彼女と出会ってからもう三年が経っていた。だけど、彼女と過ごした期間は三カ月しかなかった。
「もう、君には会えないんだね」
 あの日。彼女は俺の前に現れなくなった。「またね」という言葉だけを残して姿を消した。

もっとみる
ピアノ

ピアノ

たった一節。私の心を惹きつけるにはそれだけで十分だった。彼女のピアノは私の心を魅了した。
 疲れてる。私は疲れている。今にも叫びだしそうなくらいだ。     毎日、残業、残業、残業……。
もう、嫌になるくらいだ。そんな時に彼女のピアノに出会った。彼女の音に出会った。

もっとみる
向日葵

向日葵

私には憧れている人がいる。高校二年生の秋。文化祭。私はその人に憧れた。
「今日はお越しいただきましてありがとうございます」
今日は高校の文化祭。私は生徒会長として、今日のゲストに挨拶をするために控室へとやってきていた。

もっとみる