第5回ベンチャーM&Aサミット【1/7】1.識学 ― 1. 炎上をどうとらえたか
炎上した案件を上場直後に買収した識学社、既にスピード買収を多数行っているポート社――
意欲的な買収が印象的な2つの上場企業の経営者を招いて「上場企業が欲しがる事業・会社」を掘り下げた、ベンチャーM&Aサミット Vol.5。
当日の様子の一部をテキストにてお届けします。
炎上したから安く買えた?
島袋
早速ですが、識学さんのM&Aの案件第1号が、TIGALA社のM&A顧問サービス事業だったわけですよね。
でも、その時ぶっちゃけ正田さんが超炎上してたじゃないですか。
あれは大丈夫だったんですか?社内はどういう感じだったんですか?
< ファシリテーター >
― 島袋直樹 M&A BANK株式会社 取締役会長・シリアルアントレプレナー
26歳でインターネット広告代理店を創業、年商20億円規模に成長させる。2016年に同社を分社化し、インターネットメディア運営を主体とするIdeaLink株式会社を創業。2017年12月、自社メディア5媒体を上場企業に事業譲渡。「事業は創って売る」をモットーとする。「会社は伸びてるときに売りなさい。」の著者。
梶山
社内の反応としては、識学という学問ではトップが意思決定することに対してメンバーが何か(不満を)言うことは正しくないとしているので、(組織としても実際に)変にざわつくようなことはなかったですね。
代表の安藤の第一声は、「よかった、これで下がるぞ」でした。
< ゲスト >
― 梶山啓介氏 株式会社識学 取締役・副社長
新卒でシティバンク銀行へ入社。2007年に営業支援事業を行う株式会社エッジコネクションを設立。同社副社長として、幅広い規模、業種の企業の営業支援や営業組織の立ち上げに関わる。2013年に「識学」と出会い、自社への導入と共に販売代理店としての展開を開始。2015年に株式会社識学が設立された際、同社取締役へ就任。
島袋
なるほどね、買収価格が下がると。
梶山
その前から(M&Aのことは)話してましたから。
上場前は動きが取れなくて、安藤もずっと悶々としていたんですよね。
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