現地コミュニティの中にいたからこそ、お酒もフレスコも楽しめた――フレスコボール女子、朝倉・山口ペアインタビュー
女子ペアとして初めて、2017年12月のブラジル大会に出場した朝倉弥生・山口桃子ペア。2017年8月のジャパンオープンで初めてペアを組み、10月ごろ急きょブラジル遠征を決定した2人は、普段は逗子海岸を拠点に練習を重ねています。
今回は、ブラジル行きのきっかけとなった逗子のお店、思い出のテーブルで、お話を聞きました。インタビュー冒頭に、「男子3ペアにフレスコのことは散々聞いたので、番外編的なものを求めてるんですけど」という、とんでも発言をした私に対し、「私たちは逆に番外しかないよね(笑)」と2人。
2人の共通の趣味(?)と言えば「お酒」ですが、インタビューもお酒を飲みながら、ゆるい雰囲気で現地での生活について語ってもらいました。同席した斉藤亮太選手(日本代表)を含めた座談会のような形になっています。笑いだらけのインタビュー、どうぞお楽しみください。
酔っぱらってて何も覚えてない・・・
↑朝倉弥生さん(左)と山口桃子さん(右) あやしげな雰囲気ですが思い出のテーブルです。
― ブラジルで印象的なエピソードはありますか?
朝倉 3日目ぐらいで、桃ちゃんがブラジルのご飯が食べられなくなって。「ご飯作りたい!」って、男子メンバーが民泊してるマンションに乗り込んで作ったね。桃ちゃんクッキング。
― 桃ちゃんクッキングは何を作ったんですか?
朝倉 いろいろ作ったよね、パスタとか。
斉藤 俺も手伝った。いろいろ混ぜたり、振ったり。
朝倉 そう。亮太がすごい働いた。
山口 でもね、私酔っぱらってて何も覚えてない。
― それ、ちゃんと食べられたんですか?(笑)
朝倉 味は完璧だった。ただ、みんな2時間ぐらい待ったっていう(笑)。パスタができるまでの場を持たせるために私がサラダを作って。
山口 普通にやったら1時間もかからないよね。
朝倉 そもそも、買い物に行くときから酔っぱらってて。買うものを頑張ってメモしてたんだけど、いざスーパーに着いたら「メモ、置いてきちゃった」って言うし(笑)。買い物してるときも、食材を探して、「あったよ」ってカゴに入れようとしたら、カゴを持ってる桃ちゃんがいないし。
― 何で?
朝倉 スーパーの中で行方不明になってて。
― そんなにスーパー広いんですか?
朝倉 ううん、超せまい(笑)。
山口 (笑)。それは覚えてる。何か見つけようと思ってるんだけどそのうちに迷子になってた。
朝倉 しかも、買い物量がめっちゃすごいことになってて。
斉藤 確かにパスタ、めっちゃ余ってた(笑)。
朝倉 前の晩に4袋買って1袋しか使わなかったのに、次の日の昼にまた買ってきたからね。「麺ないと思ってー!」って。「桃ちゃん……いっぱいあるよ。。」って(笑)。
山口 で、その日の夜は結局何を食べたんですか?
斉藤 マジで覚えてないんですか!?俺にめっちゃ指示したのに!(笑)
― 無事においしくできて良かったですね(笑)。
ブラジル人が真似したいバックアタック
― ブラジル選手たちとのコミュニケーションはどうでしたか?
朝倉 桃ちゃんはブラジルで大人気。名前が呼びやすいから「モモ、モモ!」って。
山口 「モモ!」って言いたいだけだと思う。
朝倉 でも、桃ちゃんのバックアタックは、ブラジル人が真似したいナンバーワンらしくて。
― へー!フォームがきれいだからですよね!
山口 覚えてない。バックアタックしたことすら覚えてない。いや、それはお酒じゃなくてね(笑)。
― 試合を見て向こうの選手が思ったってことですか?
朝倉 そう。試合を見て。桃ちゃんのアタックの動画をよこせよこせって。次から次へと「桃ちゃんと打ちたいんですけど」って来てた。
― 女子目線で見て、向こうの女子選手はどうでしたか。
朝倉 最終日に打った女子選手はものすごいムキムキで、殺されるかと思った(笑)。しかも、こっちがポルトガル語をしゃべれないと思ってるから、無言で、ジェスチャーで指差したり、「ここ。」って示したりするだけ。「怖ぇー…」とか思いながら。
― 黙ってると逆に怖いですね(笑)。
朝倉 それにあの人たちはどんなに打っても疲れないし、水も飲まない。30分ぐらい打って、ちょっと飲ませてって泣きを入れて。そのまま逃げようかなとも思ったけど、そこでずっと待ってるから逃げられなくて(笑)。ほんとすいません、みたいな(笑)。
斉藤 俺と芝さんもその人と2対1でやって、俺たちの方が先にリタイアした(笑)。
― それはすごい。
朝倉 でも帰る時に、みんなに挨拶とかして写真撮ったりバタバタしてたら、最後に「ちょっと待って!私と挨拶してないでしょう!」ですごい勢いで走ってきて。
山口 そう。優しい人なんですよね。
ブラジルから帰ってきてちょっと強くなった
朝倉 でもたぶんみんな、相手に向かってビンタ張ってるよね。女子の方が強いっていうのは「ブラジルだな」って思う。
山口 それはでも、日本に帰ってきて思ったことがあって。
― 何を?
山口 日本人ってみんな「すいません」って言うじゃないですか。帰ってきてからそれを「なんでだろう?」って私は思って。なんでそんなに縮こまってるの?大きくしてればいいじゃん、みたいな。そういう意味で、ブラジルから帰ってきて私ちょっと強くなった(笑)。弥生さんはそういうのないですか?
朝倉 私は逆にブラジル行くとホッとするから。日本に帰ってくるとげんなりしてる(笑)。
山口 え、私、結構自信に満ちあふれてたんですけど。なんで日本はこんなにビビってるんだろう。こんなに小さいこと気にしてるんだろうって。しかも、事前に聞いてたよりも随分安全だった。
朝倉 コパカバーナは観光地だし、富裕層も割と多いエリアだから、今回は結構警察の人が見回りしてて。違う時期に行ってたら危なかったかも。
― フレスコの大会があるというのが大きいんですかね。
朝倉 大きかったね。飲みに出てもフレスコの人たちが集まってたり、ビーチにいて、みんなが荷物を油断して置いてても、周りがフレスコメンバーだから守ってくれるというか。「ちゃんと見とけ」って説教はされるんだけど。今回は後ろも前もフレスコの選手だったから大丈夫で、すごい楽しめたしラッキーだった。
山口 もう最後には日本のビーチみたいな感じで過ごしてた。何の怖さもなくて。地元の人がいたからああいうふうにできたのかな。
[インタビュー中もビールやワインを飲みながら楽しくお話してくれました!]
次回からは国内フレスコボーラーへの個人インタビューです!
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