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光の見えない1年…ブラジルで見えた希望とは――フレスコボール日本代表、芝・斉藤ペアインタビュー【前編】

2017年12月に行われたフレスコボールブラジル大会。芝卓史・斉藤亮太ペア日本代表招待選手として、一般(アマチュア)カテゴリーに出場。熱いラリーを繰り広げ、7位という成績を収めました。

ともに2015年の夏にフレスコボールと出会い、翌年春にペアを結成。初出場のビギナーズカップで優勝した2人は一気に日本のトップ選手となり、2017年の日本開催大会では、3大会中2大会で優勝。新聞やテレビなどのメディアから取材を受けることも増えています。

人生の大きな分岐点や、プレーの浮き沈み。ペアとして、さまざまな出来事を乗り越えた1年。その集大成であるブラジル大会では、どんなプレーができたのでしょうか。日本代表ロングインタビュー、前編です。

今年は「ぎりぎり逃げ切れた」年……

斉藤亮太選手(左)と芝卓史選手(右)

— 2017年は日本ランキングがついて、1位の選手はブラジルに行けることが決まっていました。2人にとってこの1年はどんな年でしたか。

斉藤 芝さんの人生が今年(2017年)いろいろ変わったので、それにあまり迷惑がかからないように、できる限り練習しました。ミウラカップ(3月)とお台場カップ(5月)は優勝できましたけど、夏はレベルが上がって、結果3位で。

ブラジルは行けたけど、ブラジルも長田・橋詰ペアの方が順位は上でしたし、今年はぎりぎり逃げ切れた年かなと。来年は考えてやっていかないといけないと思います。

芝 僕はフレスコに限って言えば、かなりつらい一年でした。なかなか光が見えないというか。プライベートの心理状況もかかわってくるから一概には言えないけど、自分の結婚・出産(2017年9月に第一子誕生)だけじゃなくて、その他にも、いろいろあったなって。

フレスコの時はフレスコに集中したいけど、なかなかそうもいかないことがあって。でも亮太は、100%までいかないにしても、自分の人生の空いている時間はほぼフレスコに捧げている。だから、そこに応えなきゃという思いもありました。

— いろいろある中で、どのように練習していたんですか?

斉藤 試合前になるにつれて、熱意はどんどん上がっていくんですけど、具体的に「ここをこう練習しよう」っていう練習は今まであまりなくて。ひたすら打って、あとはその時の調子次第みたいな。

芝 そう。夏までは目的を持ってやるというのができなかった。僕と違って亮太は天才肌だから、それまでは、「亮太は自分で何とかできる」って信頼して、練習中にあまり口は出さなかったんです。

でも、ジャパンオープンで3位になってからはそれをいったん変えて、結構うるさく言っちゃったかなと。「ここでこう打ったらリズムが変わるからダメ」とか、「この時に絶対にドライブかかるから気をつけろ」とか。コミュケーション量はあえて増やしました。言わなきゃお互いに成長はないかなって。

あれで7位だったのかと逆に驚いた

— ブラジルに行ってみてどうでしたか?

斉藤 何人かは「人間じゃねぇ」って思いました(笑)。でも中には、ブラジル人でも、そこまでうまくない人もいて。現に今回、最下位ではなかったですし。日本にいただけじゃわからなかったことをいろいろ体験できました。

大会本番では、緊張もあってベストは尽くせませんでした。でも、プレー中はすごく楽しかったです。やっぱりまだ課題もたくさんあるし、もっとできたなと思います。それでも結果は7位で。あれで7位だったのかと逆に驚いたくらいでした。

— 芝選手としてはどんな手ごたえでしたか?

芝 うーん…。緊張はなくて、でもベストかって言われたら30点くらいですね。そもそも、試合に挑むのに、試合のルールをちゃんと理解していなかったんですよね。バックアタックの加点とか。加点されるのは知ってたけど何点なのかは知らなくて。

バランス点(※2人のアタック数の差によってつけられる点。差がない方がより高得点になる)の方が大きいのかなって勝手に思っていたんですけど、実はバックアタックの方が大きかった。ただ、それを差し引いても、及第点も行かないくらいかなと。

— 動画を見ていると、ビッグラリーもあって、すごく盛り上がりを感じました。後藤さん(日本フレスコボール協会副会長)は2人のラリーを見て泣いたとおっしゃっていました。

斉藤 それを聞いて「え、どこで?」と思って(笑)。でも、外から見てそう思ってくれる人がいたっていうのはうれしかったですね。そんなに続いてたんだ、ってあとから見て思って。

芝 その時は必死だったからね。

〇大会時の芝・斉藤ペアのプレーはこちら
(中盤のビッグラリーと会場の盛り上がりに注目!)


日本のレベルはまだまだかけ離れている

— トップ選手はプレー中あまり足が動かないですよね。それでも盛り上がるのはなぜなんでしょうか?

芝 速さが異次元でした。それで落とさないので、あまりぎりぎりのボールを取るモーションがなくてもすごい盛り上がりでした。

— なるほど。自分たちとトップ選手を比べて、どこに差を感じましたか?

斉藤 コントロール。正確さ。マルセロ選手(世界トップレベルの選手)とやったときに、ほんとにどんな散らばったボール打っても、全部同じところに返ってきて。それは日本で動画を見ているときも思ったんですけど、本当にすごいなと。

芝 僕はディフェンスだと思いました。ディフェンスの精度。テンポをコントロールするのはディフェンス側で、崩れたリズムを戻すのもある程度ディフェンスの主導するところだと思っているので。

— ディフェンスのうまい選手が本当のトップ選手だと。

芝 僕はそう思います。これは僕と亮太で意見が違うかもしれないんですが、僕は日本のレベルは全然まだまだ、かけ離れてるなと思って。アマチュアで入賞もできなかったし、プロなんてアマチュアのさらに上にいる。そして、プロとアマチュアの間にはもうひとつ壁があるような気がしていて、現時点ではかなり距離は感じました。

— その壁に対して、こうすれば追いつけるという道は見えていますか?

芝 個人では見えています。やってきたことは間違ってないなって。ただその質も量も上げないと、到達はできないと。でも逆に、今の時点で届きそうだったら、たぶん僕はフレスコボールに冷めていたと思うんですね。たかだか始めて2年の日本人が、ブラジルで通用するって思ったら。でもそんな甘い世界じゃないって知れたので、個人的には良かったです。

後編に続く———

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ライター・フレスコボール日本代表 2018年国内年間最優秀選手(MVP)、ブラジル選手権女子部門3位入賞。 2019年ブラジル選手権ミックスカテゴリーB優勝。 フリーランスでビジネス系のライターやってます。将来、人の心に届く本を必ず書きます。筑波大学卒業。
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