【上下関係はいらない?】本当に良好なヨコの関係とは
アドラー心理学では、人間関係において「ヨコの関係(対等な関係)」が大切だと言われています。
では、上下関係はいらないのでしょうか?
今回は心理学講師である私が、「仲良し」なのと「ヨコの関係がしっかり結べている」とは違うよ!というお話をします。
タテとヨコ、それぞれの関係が必要なのです(^^)
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ヨコの関係とは
こんにちは。
NLPプラクティショナー、LAB®プロファイルプラクティショナー、アドラー心理学勇気づけ講師のまあこです(^^)
「ヨコ(横)の関係」とは、
相手を自分と対等な関係として接すること。相手の人格を尊敬し承認すること。
一方で、「タテ(縦)の関係」とは、
相手を自分と比べて上もしくは下の関係として不平等に接すること。この世は競争社会だと思いやすく優越感または劣等感が強くなりやすい。
ヨコの関係の方が人間関係を良好にできそうだ、と思っている方は多いと思います。
相手も自分も、同じ1人の人間として大切に接することはとてもいいことです。
仲良しこよし
その反面、「ヨコの関係」を「仲良しの関係」と勘違いしてしまっている例があるのではないか?と思うことがあります。
とても仲良しで距離が近いのは良いことですが、
境界線がなくなるほど近すぎる関係を目にすることがあります。
・いつも一緒でなんでも相談する親子
・みんな仲良く和気あいあいとしたチームメンバー
「境界線がなくなる」原因の1つとして、心理学用語で「世代間境界があいまいになる」と言います。
【世代間境界】
祖父母世代、親世代、子ども世代というように、世代を分けている境界のこと(家族療法より)
分かりやすく言うと、
子どもがお店で「オモチャ買って!」と泣き叫んでいるとします。
この時、親はしっかりと「今日はオモチャは買えないよ」と親側で判断し、決断することが大事です。
子どもがあまりにも泣くのでオロオロしてしまい、子どもの言う通りにオモチャを買い与えてしまうと、決定権が子ども側に移ってしまいます。
また、
夫婦でケンカしてしまい、その様子を娘が見ていたとします。
「パパって意地悪よね」
と母親が娘に同意を求めてしまったらどうなるでしょうか?
親側の問題を、境界線を越えて子ども側に持って行ってしまうと、子どもは境界線があいまいになり、徐々に不安定になっていきます。
母親と娘が友達のように仲良しになって、父親が介入する場所がなくなってしまう。
仲がいい=境界線があいまいな関係
ではなく、
仲がいい=お互いの境界線をきちんと引いて自立し合えている関係
「親は親」「子どもは子ども」
ここの境界線をしっかりと分けておくことがとても重要なのです。
理想の関係とは?
では、どんな関係性が理想なのでしょうか?
分かりやすく言うならば
「決定権は上下(世代間)の境界線をきちんと引く」
そしてそれ以外の時は「ヨコの関係でお互いを尊敬し合う」ということ。
チームのリーダーが、会社の方針や今後の事業展開を決める際に、部下に決定権をゆだねてしまったらどうなるでしょうか?
部下達は境界線があいまいになり、精神的に不安定になってしまいます。
また、上司に対する尊敬が弱くなり、チーム全体の関係性がバラバラになってしまいやすいです。
相談するのはいいですが、最終決定は必ずリーダーが行うことが大切です。
親子関係でも同じです。
決めるべき決定は世代間をきちんと分けて、上下の境界線を引くこと。
仲良しすぎてなあなあになってしまうと、依存的な関係にもなりやすいです。
これをきちんとわきまえておけば、普段仲良くいることはとても良いことだと思います(*^^*)
境界線をきちんと引くことは個人の尊重につながり、結果、ヨコの関係をより健全なものにすることができるのです。
今回はこの辺で。
ここで出会えたことに感謝します。
人のせいにしない方法について、こちらの記事で詳しく説明しています。ぜひ参考にしてください✩↓↓
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