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幼い子どもの「聞く力・話す力を伸ばす」話しかけ方のコツ3つ。

シリーズ「我が子育ての現場から」
~No.10~

先日、幼い子どものつたないおしゃべりを大人が「聞く」ことの重要性について書きましたが、

今日はその続きで、「こちらから話しかける時」の心得について書きたいと思います。

うちの次女がよくしゃべる子&よく話を聞いてくれる子になったのは、こうした心得を意識しているからかな?と、思うので(もちろん同じようにして他の子にも効果があるという保証はどこにもないのですが)。

参考程度に、以下。

①語彙力レベルを子ども側に合わせる。

当たり前の話ですが、子どもがまだ知らない言葉を使って話しかけても、全く通じません。
普段大人メインで暮らしていると、その感覚がスッコーンと欠落します。
わけわからない言葉で話しかけても、子どもは聞いちゃくれません。かなり意識的に語彙力レベルを子ども側に寄せて話しかける必要があります。それは「赤ちゃん言葉を使う」とかでもなく。純粋に、「やさしくわかりやすい言葉」を使う、ということです。

かつて幼児教室で働いていた頃に、小学受験対策の面接練習(年長児対象)の面接官を、普段は小6や中3を教えている先輩講師の先生にお願いしたことがありました。
(子どもにとって馴染みの人間が面接官だと、気が緩んでしまい面接の練習にはならないため)

その時の様子を、過去の私の日記(mixi)ではこのように記述していました。

先生:…結構です。面接を終了します。

私:ダメです!ケッコウもメンセツもシュウリョウもわからないです!通じません!

先生:え~…?(困惑)

私:「はい、よくがんばりましたね。もとのおへやに、もどりましょう」って言ってください。ゆっくり、やわらかく、にっこり笑顔で!

先生:えぇ~……?(超困惑)

こういう感覚です。
いきなり幼児の相手をさせられると、多くの大人はこの困惑を味わうことになるのです。

1つの手がかりとして、
「具体物以外を表す熟語を極力使わないように意識する」ということがあります。
例)部屋→〇 結構→×

抽象的な熟語はまだ理解できないので、これを極力使わないように話すのです。

相手が幼児でなくても、「熟語封じ」は、やってみると面白いです。和語というか、ひらがなの言葉で勝負することになるので、やわらかい日本語になります。考えながら話すので、必然的にゆっくり話すことになりますし。高齢者の方とお話する時や、日本語を学びたての外国人の方と話す時にも良いかも。

ちなみに、最もわかりやすく美しい「抽象的な熟語封じ」状態で話している職業の方は、「おかあさんといっしょ」の歌のお兄さん&お姉さんであろう……と、勝手に信じて崇拝しております(笑)

②子どもが聞き取りやすいスピードで話す。

語彙力レベルに加えて、幼児に話しかける際に重要なのは、「話すスピード」です。
早すぎると伝わらなくて聞いてくれず、しかし、ただただゆっくりゆっくり話すとそれはそれで飽きて聞いてくれないという……(汗)

この感じは、英語のリスニングテストですね。話すスピードが早いと聞き取れず……もう少しゆっくり話してくれればわかるのに!ってこと、ありません?
その感じです!

ゆっくりと、子どもの聞き取りやすいスピードで大人が話しかけると、子ども側も、聞くことに意識を向けてくれます。

「子どもに、伝わっている」「子どもも、聞く意識をもって聞いている」という状態になれば、いいのです。

そうなってきたら、 だんだんじわじわ話しかける時のスピードを早めて、聞き取り力を磨いてあげるのもいいのかもしれませんね。

③表情や身振り手振りも意識する。

語彙力がまだまだ乏しい子どもたちは、文字起こししたら消えるような、身振り手振りの部分をこそ情報として受け取っているように思います。

なので、大人がうっかり「抽象的な熟語」を使ってしまっても、雰囲気でなんとなくわかってくれたりして。

なので、表情や、身振り手振りからも伝えたいことが伝わるように、話しかけるのがベストです。大人の表情や身振り手振りを見ることで、言葉をそれぞれ結びつけて理解していったりもします。なるべくオーバーリアクションを心がけるといいです。疲れますが(笑)

以上、3つのコツでした。

全般に、大人が子ども側の気持ちに寄り添うには、「外国語習得の場面」を想起するのが1番手っ取り早いかもしれません。
目の前に、外国人がいたとして、どんな風に相手に話しかけてもらえれば、自分は聞き取ったり返答したりできるか?

それを手がかりにして、子どもに話しかけるとうまくいくような気がします。

もちろん、子どもは日々成長していくので、語彙力レベルも、話すスピードも、表情や身振り手振りの含め方も、少~しずつ大人に近づく方向にレベルアップさせていく必要があります。

周りの大人の対応を少~しずつ高度にしていくことで、子どもの力を少~しずつ伸ばすことができるのです。

そのためには、大人がまず正しい日本語を使えていなければならず、もしかすると、そこが1番難しいかもしれませんね(笑)

そんなこんなで、本日はこれにて。

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シリーズ「我が子育ての現場から」、過去の記事はこちらのマガジンにまとめております。

明日はまた、シリーズ「よみがえる過去の私」で、何かしら書きたいと思います。

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