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旅をしながら暮らさない

この本を、読んでいる。

まだ序盤も序盤なので、内容についてはまだ触れない。

それでも、この本はすごい。今のところ、「僕が2022年に読んだ本ランキング」ではトップ3は確実だろう。
(以下、内容にふれる)


ある冒険家が、グリーンランドのさらに北にある村から「極夜きょくや」を目指して旅したときの記録文。もちろん創作小説ではなくノンフィクションになる。

「極夜」というのは、太陽の出ている時間がかぎりなく少ないエリアのこと。北極点にちかいほどその期間は長くなり、著者が目指したその場所は、「約4か月間、太陽が昇らない場所」だという。

なんておそろしい世界なんだろう。

気温はどんなものなんだろう。漫漫たるその環境。それでも人間が生きられるのは「奇跡の星」なんだな、と感じざるをえない。

どこまでもつづく暗闇のなかから、4か月後に太陽がすがたを現したとき。果たして人間はどのような気持ちになるのだろうか。

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ところで、僕は旅にあまり行ったことがない。

千葉県に住んでいたとき、修学旅行で京都、奈良。あとは北九州にもいった。大学の卒業旅行で伊豆のあたりにいったり、東北に親戚がおおいので関東より北には何度も足を運んでいる。

海外は、というと。

まだ僕が3〜4歳くらいの頃に家族でグアムにいったことがある。やけに広い水族館でひらべったいサメを触って岩のようにザラザラしていたことを覚えている。

でも、それだけだ。

だから、僕のパスポートは20年以上前から更新していない。

先にとんでもないスケールの話を書いてしまったので、僕の人生があまりにもちっぽけで狭い世界のように感じてしまい少し物悲しくなった。

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「47都道府県制覇」とか、「旅をしながら暮らす」みたいな目標や生き方をよく目にする。

たしかに日本は、どこもそれぞれにいい場所があって、食べ物がおいしくて、安全に生活ができて。

国内なら、まずどこを選んでもハズレはない。

できることなら信州、北陸、南九州などまだ訪れたことのない場所に行ってみたい。明日からでも旅をしたい。

ただ、どうだろう。

「旅をしながら暮らす」というのは僕には合わないような気がする。

WEBライターという副業のメリットは、「どこでも働ける」というのがある。

僕は今は本業のあいだに副業をやっていて、これからもそうするとおもう。WEBライター1本で生活をするのは、精神的にきつそうだから。

出社が必要な本業をつづけている以上、その恩恵にあずかることはない。

でも、それでいいとおもっている。

毎日?毎週?毎月?のように住む場所をかえるのは、なんだか心がわくわくしない。というより落ち着かない。

「終の住処」とまではいわないけど、「あぁ、もうここでいいわぁ」みたいな場所でひっそりとずっと暮らしたい。

孫がおじいちゃんに会いに田舎へいったら、おおきい畑のまえで「おーい!」って手を振ってにこにこしてるそんな雰囲気。

日々気楽にどこへでも、というより。どっしりと構えて、その街を愛せるぐらいに。

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