見出し画像

コラム #3 / 君たちはどう生きるか

ゆったり1人旅の隙間、息抜きコラム。
こ難しくてどっちが息抜きかわからないけれども。笑

話題の(話題の?)この映画、私も映画館で昨年観た。
私は大学生の時に「風立ちぬ」を映画館で観て(年齢がバレる、笑)、
「静かな映画だったね」
といった女である。
これはまあ、つまりは、
「男のロマン」をいまいち理解できなかったということだと思っている。

今回の「君たちはどう生きるか」も観ておかなきゃなと思って
映画館へ足を運んだ。


_________________________________________________________

スタジオジブリに関しては、好きだけど別に全作品制覇するほどの大ファンではないと思っている(だけどある程度は観ている、多分。「もののけ姫」「かぐや」「紅の豚」が好きです)、鈴木さんのラジオは一応聞いている。けど忘れる時もある。
初めて映画館で観た映画は「千と千尋の神隠し」。
あまりの怖さに途中で退出したけど。笑
三鷹の森の美術館は行きたいと思いつつもチケット争奪戦に参戦する気力がない。くらいのゆる〜いファンです。
だから、全然全く考察noteではなく、
パンフも読んでいない、単に映画館で1回だけ観た私の感想メモ。

_______________________________________________________________


前情報がない、ということは私にとっては全くストレスではなく、
ただ、説教くさいタイトルだなあ、ちょっと嫌だなあと思いながら
足を運んだ。

映画が始まりサギが話し始めたあたりで
そうだった、宮崎監督はファンタジー映画の人だったな…
と思い出し、俄然観る気になる。
一見すると辻褄が合わなさそうなことも多くあるわけだけど
(入り口の門、横から入れませんかそれ…?とか、木彫りのおばあちゃんたちは上にも下にも同じ姿、じゃあキリコは今どうなってるんだ?上にはいないってことか?とかどうでも良いレベルで)、
私の場合は「まあファンタジーだし…」でスルーできる。便利である。
そこから先、巷でよく見かける「わからない」ということは一切なく、
ただなんとなく、眞人が物分かりが良すぎるなあ…とは思いながら
違和感なく話を観た。

が、問題は最後、である。
大叔父が最後、眞人にこの世界を託そうとして断られるわけだが
(ここに唐突に出てくる「墓」も気になるけど)、
それをインコ大魔王が壊す。
映画を観ている時は火野正平さんの声にだまくらかされて流していたけど、
後から考えたらめちゃ無責任な話である(良い声は無敵だ)。
自分で創ったものは自分で責任持って壊してくれ!
と声を大にして言いたい。


大叔父。

ちょっと脱線するが、以前、ゆうめいという劇団の「あかあか」という
お芝居(というか多分ほぼドキュメンタリー)を観た。
主人公(多分本人役)の祖父が遺した大量の絵についての芝居だった(小道具として使っていた絵も全て本物だったはず)。
画家として売れなかった(と表現されている)
故人の遺した大量の絵なんて、怨念でしかない。
私も両親が芸術に携わる仕事をしているので、他人事じゃなかった。
絵ほど残るものじゃないのが救いである。

で、だ。
大叔父は世界の責任を負ってなかったわけだ。
創ったのに。
自分のお尻は自分で拭きましょう、
自分で始めたストーリーは自分で終わらせましょう、
自分で創ったものは安全保証含めて終わるまで責任を持ちましょう、
である。

いや、それでタイトルが「君たちはどう生きるか」?
それはないでしょう、宮崎さん…と思ったわけだが。
いろいろ考えて、
大叔父=宮崎さん、眞人=吾郎さん
なら納得いくな…絶対違うし、もしそうだったら
それはそれでちょっとよくわかんないけどもうそう思うことにしよう…
と自分に言い聞かせていた矢先、鈴木さんのラジオで
「大叔父は高畑さんで眞人は宮崎さんがモチーフ」という情報を聞いた。
愕然とした。
うそやん…宮崎さんいくつなん…
驚愕である。
そしてその後のドキュメンタリーも見て(だいぶ演出されていたけど)、
またしても
嘘やん…愛憎入り混じりすぎでは…もっとみんないろいろと方法あったやろ…
驚愕である。
御年83?82?歳の今、親離れ()ってこと…?
まあ、テレビで私たちが知れることなんて半分以上フィクションだし
どれが真実でどれが嘘なのかはわからないけど、
宮崎さんが高畑さんと出会ったことが幸福なのか不幸なのか
もう、よくわからない。
実際、ジブリ作品で私が泣いた作品は「かぐや」だけである。
まあそんなことを他人にジャッジされる謂れも全くないわけだけど。
当人たちからしたらまさにほっといてくれ、である。
自覚はしている。
ただ、その年齢でその試練かあ…と思うと、しんどさしかない。
そういう意味では、宮崎さんの気力と体力は本当にすごいと思った。
終わった後に死んじゃうんじゃないかと怖くなるの、当然だと思う。


なんだかここまで書いてきて、結局、
「依存せずに自分で考えて選ぶ」ということを
反面教師的に描いている話に思えてきた。
いや、よく考えると眞人は途中から自分で考え始めているのか…?
終盤の大叔父が私にとってあまりに強烈で
いろいろと飲み込まれてしまったのかもしれない。
なんだろう、"役割"で世界を見ている感じがして嫌だったのかな…
私が眞人の立場だったら、迷うまでもなく拒否。
私のことをなんだと思ってるんだ。せめて、打診してくれもう少し丁寧に。
当たり前に、「自分が創ったものをお前も良いと思うだろう」という
その決めつけた感じ、個人の思考を無視している感じが嫌だったのかな。

もうかなり前のことなので、記憶が曖昧だ。
あとは最後のサギの独白が、これは…なんだ…?と思った記憶しかない。

大好きキリコさん

映画を観た後、知人に感想を話し、
ネットでざっと感想をリサーチしてみた。
が、私のリサーチ力だと私と同じような感想は見つけられなくて、
え、これって少数派なの…?と思ったり。
私の場合は映画のタイトルが「少年とアオサギ」だったら
また違った感想だったかも…とか思いながら。

声優さんも素敵だった。
声フェチの私にはたまらない、火野さんとか。
上記の不満が上映中にはだまくらかされるくらいには。笑
あと小林薫さんこれで終わり!?とか、
みんな言ってるけど菅田くん上手…!とか。
キムタクはキムタクだったし、柴咲さんの凛とした声…!素敵!とか、
滝沢カレンさんのわらわらは良すぎて知った時爆笑したし、
大好きな國村隼さんはめっちゃ美味しいインコ大王。楽しそう。
同じ出演者で一本実写映画撮ってほしいメンバーでしたね。笑

なんだこの只者じゃない感…誰…と思いながら観てました。笑


なんか映画の感想って初めて書いたけど
めっちゃ長文になってしまった!
ここまで読んでいただいてありがとうございました!!
だんっ!

この記事が参加している募集

#映画感想文

66,565件

素敵だな、美味しいな、と思ったスポットをゆるゆると紹介していきます。 よろしければぜひサポートをお願いします!