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【コーチング】勉強会を開催してみた。

NewsPicksのとある講座でプロジェクトをご一緒させて頂いた方々にお声かけを頂いたのがきっかけで、「コーチングを学ぶ」をテーマにオンライン勉強会にチャレンジしてみました。

いざ「伝えよう」と思うと、大切なことが膨大にありすぎて、どうしたものかなぁ、と途方に暮れもしたのですが、2回開催してみて好評だったので、振り返って言葉にしておきたいと思います。


0.構想

参加者の期待は「傾聴」や「問」を中心とした、「コミュニケーションスキルの底上げ」にありそうだなぁ、と感じていました。体系的に「コーチングとは」を知りたいというよりは、仕事や家庭など日常で活かせる要素を増やしたいイメージ。

スクールで学ぶ以前にコーチングに関する本を3,4冊読んだことがあったのだけれど、「何一つ残ってないな…」という体感があったので、一方的に伝えるだけの座学から入ってもあまり持ち帰れるものは無さそうと感じていました。

僕自身がコーチングを学び始めてからの1年を振り返って、実践・体感した上で問や気付きを先にもちながらの学びが一番身に着いた感覚があったので、「まぁつべこべ言わずにまずは体感してもらおう」と開き直りました。


1.第1回

掲げたテーマは「傾聴」。ただ聴いてもらい、ただ聴く体験をしてもらおう。あえてティーチング要素は用意せず、場から沸き起こったものを材料に、参加者が知りたいコトを手渡して行こう、という設計です。

ご参考までに、第1回のタイムラインを掲載します。


(1)他己紹介インタビュー

プロインタビュアーの早川洋平さんのワークショップに参加した際に採り入れられていた「相互インタビュー」を参考に。

「後でお相手のことを紹介してもらいます。インタビュアーになって、お相手の話を聴いて下さい。」

とお伝えして、Zoomのブレイクアウトルーム機能を用いて7分ずつ相互にインタビューをして頂きました。


コーチサイドとしては、「相手自身に関心をもつ」「相手が喋りやすい在り方で場にいる」体感を、クライアントサイドとしては「自分の話に興味・関心をもって聴いてもらえる心地よさ」の体感をして頂くのが意図です。


この後全体でシェアしてもらったのですが、紹介してもらっている間に笑みがこぼれたりして、場の関係性が構築されていく萌芽を感じました。

人は「知らない・わからない」ことがあると落ち着かないので、参加者同士のことを知る場を経ることで、場の心理的安全性を最初につくろう、というねらいもあります。


(2)デモンストレーション

チェックイン・インタビューの際に「コーチングを学んで何に活かしたい?」という問を立てて頂いた上で、「聴く」「話す」を体験してもらったあとにデモンストレーション。

有志でお一人にお相手になって頂き(自らの意志で挑戦する、という「主体性の発揮」の設計)、10分間のコーチングセッション。他の参加者の方には様子を観察して頂きながら、感じ取ったことを場に出して頂きました。

参加者自身に言語化して頂いた事柄をもとに、スキルだったりマインドだったりに関連するところをピックアップしてフィードバック。

前半のインタビュー体験があるので、インタビュアーとしてもインタビュイーとしても、差分への気付きがありました。


(3)実践

デモンストレーションで気付いたことをもとに、再びブレイクアウトルームにて相互にセッションを実践して頂きました。

テーマは「コーチングを学んでできるようになりたいこと・叶えたいコト・そのための行動」


「相手に具体的な行動を促すには?」


という問を持ちながら相手に関わる、ということを体験して頂く設計です。気付いた差分を意識しながらチャレンジすることで、「できた!」という活用体験だったり、「むずかしい」という躓き体験を持ち帰って頂きたいなぁと考えていました。


初回の場では、うまくいってもいかなくても「挑戦して実感してもらうこと」が重要と考えていたのですが、勉強会終わりに「気づき」のコメントをたくさん頂けたので、よい場になったなぁ、とホッとしました。



2.第2回

昨夜開催したてホヤホヤです。初回のときに「コーチングを学んで活かしたい場面」のお話を聴けていたので、そこに活かせるものを持ち帰って頂きたいなぁ、と考えました。

マネジメントの立場で部下とする面談だったり、営業局面でお客様のニーズを深堀りする局面だったり、仕事の中で活用される想定だなぁ、と感じたので、「会話の中で活用してもあまり突飛に感じない」スキル、「気付きを促すために相手の思考の枠を拡張する」スキルをテーマに選びました。


こちらがタイムラインです(実施時間はスケジュールの押し具合を見ながら適宜その場で調整してました)。2時間にしてはちょっと詰め込み過ぎた。

(1)相互インタビュー

一か月ぶりなので、場の安全性づくりと話しやすさの醸成、また今日に通底するテーマも「傾聴」なので、ここから実践です。前回からの自身の変化や気付きにフォーカスして頂きたかったので、「この1か月のコミュニケーションで意識したこと。これから意識したいこと」をテーマに。

今回も、ペア相手のことについて「印象に残ったこと」をご紹介頂く、という時間を設けたのですが、「〇〇さんは△△なんだなぁ、と感じました」というI messageがたくさん場に出てきました。


カリキュラムには組み込んでいなかったけれど、「あなたはまじめな人ですよね」というのと、「あなたはまじめな人なんだなぁ、と感じました」と伝えるのとでは全然違うんですよね、というお話をさせて頂きました。

「You are ~」ではなく、「I feel ~」で渡す、という話。受け取り手の感覚が全然違います。


今回もたくさん笑みがこぼれていい感じ。


(2)反映的傾聴

「傾聴」しているときに、相手の話す様子を観察して、気付いたことを伝えると、相手の気付きに繋がることがあります。

例えば「話の内容はワクワクするような中身なのに、さっきからつまらなそうな表情ですね」と伝えたりすると、「あれ?なんで気持ちが乗ってないんだろう??」と考えることに繋がります。


詳しくは『コーチングバイブル』第3章に「反映のスキル」という記述があります。

反映のスキル:「起こっていることを明確にする」スキル。今何が起きているのかを簡潔に言葉にすること。コーチが観察したことを評価・判断を交えずにできるだけはっきりと伝えます。


簡単に概要を伝えた後、5分間のデモンストレーション。様子を観察頂いていた皆さんには結構衝撃的な時間だったようです


「話しながらよくそんなところに着目できますね!」「なんとなく気付いてもその場で言葉にするのは難しいなと感じた」「フィードバックが神がかりすぎていて…」


僕たちは普段、相手の話を「聴く」ということを実践する際、「できる限り相手の話の内容をちゃんときいて理解する」ことを意識しがちです。でも、話す表情や声のトーン、姿勢、目線、身体の動きなど、非言語の情報もたくさん場には表れています。

僕の感覚としては「目でも聴く」って感じなのですが、ここに意識が向くようになると、「人ってこんなにもたくさんの情報を発していたのか!」ということに衝撃をうけます。僕もこの概念を学んだ時に言葉を失いました。


そして実践へ。



(3)直感

話している相手自身も気付いていないような願いや感情、イメージについて、聴き手が感じ取ったことを場に出していく。それが当たっているかどうかは重要ではなくて、それを受け取った話し手の思考の拡張に繋がるのが大切。

詳しくは『コーチングバイブル』第4章をご覧ください(掻い摘んで説明しようと思ったけどうまい具合に要約できなかった…)


このデモンストレーションがこの日一番の山場でした…。「5分で相手が感じているコトにアクセスできるのか俺??」みたいな気持ち。10分とか15分とかとった方がいいかもしれません。

それでも「こういう裏の願望があるのではないか」「こういうルールを自分に設けているのではないか」みたいなことを感じたので、それを場に出しました。


「直感」といいつつ、論理的に要因を探す(問題解決におけるWhereの特定)みたいな展開になってしまったのはちょっと反省です…。それでも「ここまで話してみて今何を感じますか?」といった問から気付きを得て頂いたような面もあって。


「左脳と右脳をいったりきたりする感覚が面白かったです!」といったコメントを頂きました。



(4)視点の転換

(3)までで2時間経っていたので、この要素までやろうとしたのは「詰め込みすぎたなぁ」、という感じです。でも折角なので皆さんに許可を頂いて実施しました。

今回のデモンストレーションテーマは「2022年に成し遂げたいこと」

ビジョン系のテーマを扱うときに、「現状の延長線上で」考えがちな方が多いので、視点を大きくズラすのにわかりやすいテーマだと考えました。


そろそろお馴染みになってきた『コーチングバイブル』では第9章に「視点」に関する記述があります。あとは第5章の「好奇心」も使っていたかな。


お仕事文脈のテーマだったので、「それを叶えた結果であうお客さんにはどんなことを喜んでもらえそうですか?あなたの関わりについて最も喜ばれるであろうことで、思い浮かんだことを教えてください」といった入口でスタート。

出てきた「気付き」をもとに思考を深めて頂きたかったので、かなりデフォルメして質問を投げかけました。


「ダボス会議に連れていくみたいな?」「あなたが山口周さんだったらお相手に何をしてあげますか?」


(余談ですが、山口さんのプロジェクトで出会ったメンバーなので個人的にはこの質問できたの結構嬉しかった…)


現状の外側にある事柄を用いて大きく視点を転換して頂くことで、気づきの解像度を高めて頂けたように思います。



(5)具体的に仕事などに活かすなら…

話している相手のことをよく観察して、語っていることと表情との乖離を投げかけてみたり(反映的傾聴)、「この設計を望まれる背景には、こんな団らんの場面を願っておられるのかな、と感じました」のように、浮かんできた光景を場に出してみたり(直感)、「お子さんが生まれて10年経ったとして、お子さん目線で嬉しいのはどんなお住まいでしょうね?」と、体感主体を変えて尋ねてみたり(視点の転換)

「傾聴」を基本としながら、そこまで不自然でなく相手の願いを引き出すコミュニケーションに活用できるんじゃないかなぁ、と思います。

実践に活かすことで学びが深まるし、新たな疑問もわいて良き学習サイクルに入れるのではないかな、と。


3.開催してみた所感

時間管理がめっちゃタイト!講座として提供しているスクールの講師さんたちすげぇな…と感服しました。リアルタイムでカリキュラムの時間を都度調整したり、テーマをその場の雰囲気を見ながらつくったり、ライブで頭をフル回転させる感覚。めっちゃ楽しいんですけどね。


ご参加頂いた皆さんの意欲・熱量が高い(あとはプロジェクトをご一緒したりスナック企画に参加したりしてパートナーシップが既にある)おかげで、内容ドリブンでも場が成立してたなぁ、と感じます。

初めましての方々とやるならもっと丁寧に場の安全性をつくる必要があるし、時間ももっとかかるはず。


その場から出てくる問に対して、自分が普段やっているコーチング実践などから得た所感を言語化することが、僕自身の深い学びにも繋がりました。「まだ共通言語のない相手に、いかに新しい学びを手渡すか」の実践でもあります。


提供主体であり、受益主体でもある。そういう実践の場からの学びって、高速だし深いなぁ、と思います。フィードバックループが回りまくり、というか。教わり、教える。聴き、話す。両面の体験の豊かさ。


ご参加いただいた皆さんのそれぞれの学びが、日常で叶えたい願いに活きることを願っております。実践できてもできなくても学びはあるので、また次お話するのが楽しみです。



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もっと体系的に学びたいなら

もし「体系的にちゃんと学びたい!」となったら、スクールに行かれるのがてっとり早いと思います。

僕は1年前にここで学び始めて、先月カリキュラムを修了しました。


講座もワーク多めで実践的ですが、コミュニティが素晴らしいです。相互に学びをめちゃめちゃ実践できるし、共通言語があるので理解も早いです。


ご参考までに、僕が受講して得た変化の体験談も載せておきますね。

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思考整理セッション


コーチングを通じた「継続的な関わり」を検討される前に、ざっくばらんにあなたの「現在地」を一緒に整理するためのセッションをご用意しています(※ あなたのコーチになる、というのとは別のサービスです)。


ご興味を抱かれた方はお気軽に公式LINEまで。

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コーチとして関わるイメージ

単発のセッションではなく、継続的に伴走する際に僕がお伝えしていること、大切にしたいことを記事にしました。

僕のコーチングをご要望の方は、まずはこちらをお読み下さい。


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音声収録などで頂いた生の声をまとめています。




反響の大きかったnote

📚願いを指針に、生きる。

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僕が息子に出会うまでの、夫婦の挑戦の物語。


📚継続コーチングを完了した日

3ヶ月を共にしたクライアントさんから頂いた言葉。
大切な贈り物をもとに、僕が考えたこと。


📒言葉を受け取れる準備が整うこと

人の助言って、なかなか聴けないですよね。
「受け取れる自分」に出会った変化をお伝えしています。


📒靴の中の小石。

誰もが人生に、小石を抱えて生きている。
「我慢」で失っていることに向き合っています。


📒感情の、痛み。

感情は「願い」のバロメーター。
願いに出会うための選択肢として、「ともにいる」選択を。



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