マサカズ

漫画描いたりイラスト描いたりしています。細かい事を気にする僕が日々思う事を書いていけた…

マサカズ

漫画描いたりイラスト描いたりしています。細かい事を気にする僕が日々思う事を書いていけたらと思います。

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  • 僕の創作マンガ集

    僕が描いた創作マンガを集めてます。

  • 誇大妄想都市オーサカ

    少し未来の大阪という街のお話

  • ダメ人間の転職日記

    転職は上手くいくのか?リアルタイムで自分の活動を記していきます。

  • コミックエッセイ

    上手く描けないコミックエッセイをあえて描いてみます。

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バナナマン設楽さんに助けられた話

大袈裟なタイトルを付けてしまって勘違いされないかドキドキしている。でもこのタイトルしか思い浮かばなかった。 他の人が読んでも大した話ではないかもしれない、とだけ前置きしておく。 十数年前、美術館の展覧会特設売店のバイトをしていた。社員さんはどの方も優しく楽しい人ばかりだったがその中でも特に1人、面倒見の良い男性社員さんがいた。 僕や多分他のみんなの事も、趣味嗜好を熟知していて別の地方へ出張に行った時や誕生日に、それぞれが好きそうなお土産やグッズを買ってきてくれる。 どこかに

    • 短編マンガ「思い出フランケン」

      • 答えに困る質問

        「インドア派?アウトドア派?」 この質問困りませんか? インドアって聞くと休みの日は家から出ないでゲームしたり本読んだりしてるイメージ。 アウトドアって聞くと山に登ったりキャンプしたりしてるイメージ。 極端過ぎませんか? 僕のイメージが間違ってるのかもしれませんが インドアじゃないからアウトドアかなと思って そう答えて、もし 「あ、じゃあ山登りとかするの?」 とか聞かれちゃったら面倒くさい。 しかも富士山2回だけだけど登った事あるし、その予行演習的に他の山にもちょこちょこ

        • 第六章 太陽の塔光発電所その3

          不穏な噂と抗議についての話が、少しずつみんなの中に蔓延していき、日頃からの不満なども相まって、ある日爆発する。  それはしばらく休んでいた曽根崎(通称曽根ヤン)が復帰した日だった。 「おお、久しぶりやな。どうしとってん?風邪か?」  アキラにそう聞かれ曽根ヤンは曖昧に返した。 「え、あ、うんまあ」  なんだか挙動不審だ。しかも何か落ち込んでいる様子だ。 「どうしたんや?なんかあったんか?」  周りの人間達も気になって近寄ってくる。  溜まりかねたように曽根ヤンは 「俺、とんで

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        バナナマン設楽さんに助けられた話

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        記事

          第六章 太陽の塔光発電所その2

          その日以来この顔の光は何なのか、という議論がなされた。しかし太陽の塔を作った張本人はもういない。分かりようがない。それよりもこの光を何かに利用できないかという話へと次第に変わっていった。  そして、この光をソーラーパネルにあて発電する、太陽の塔光発電所が作られた。発電所といっても顔からの光がしっかりあたる位置にソーラーパネルを設置しただけだ。  さすがに太陽と同じ光量なわけもないのだが、それでも昼間からこの光は眩しすぎる。万博公園を訪れる人達からの苦情もあった。そのため今では

          第六章 太陽の塔光発電所その2

          第六章 太陽の塔光発電所その1

          万博記念公園のシンボル、太陽の塔には3つの顔がある。一つ目はもちろん、胴体の上、もう一つはお腹、そして背中。しかし、実は、あまり知られていないが当初は4つ目の顔があった。  それは塔の地下部分に設置されていたのだが、万博(もちろんこれは大阪での一度目の万博だ)の終了のどさくさで、どこかへ行ってしまったのだ。  それがひょんなことから、見つかり、塔へ返されることとなった。  大々的に発表されることもなく、返却は地味に行われた。そもそも第四の顔が有名ではなかったからだ。 「岡本さ

          第六章 太陽の塔光発電所その1

          第五章 宇宙エレベーター六代目通天閣その3

          宇宙エレベーターはノボルが24歳の時に完成した。もちろんノボルも第一号の お客様の一人として完成記念式典に招待された。 「カントク!」  呼ばれてノボルは振り返った。そこには懐かしい顔があった。現場で仲の良かったオッチャン達や、本物の初代現場監督だ。 「オッチャン!お久しぶりです。完成おめでとうございます」 「いやいや、俺らはもうとっくに引退して若いもんに任せたからな。俺らもおめでとうて言う側や」 「それでもこの塔はオッチャン達が建てたもんに間違いありません」 「大人になった

          第五章 宇宙エレベーター六代目通天閣その3

          第五章 宇宙エレベーター六代目通天閣その2

          それからもノボルは毎日のように工事を見にやって来た。すっかりこの辺りでは有名人となり、新世界の住人たちからは「カントク」と呼ばれていた。この工事現場の特別顧問と言ったところだろう。 「よ、カントク。今日も出勤か」 「カントク、あとどれくらいで完成や?」  などと親しげに声をかけられ、ノボルもいつしかすっかりこの工事について詳しくなっていた。  そのうち観光で来た人たちに工事について説明するようになり、そうなると、それを面白がってノボル目当てに、人がやってくるようにまでなった。

          第五章 宇宙エレベーター六代目通天閣その2

          第五章 宇宙エレベーター六代目通天閣その1

          初代通天閣はパリの凱旋門の上にエッフェル塔を合体させた節操のない塔であった。まことに大阪らしい。それが二代目、三代目と形を変え、そのたびに高くもなっていった。アベノのノッポビルを越えたのが五代目の時であった。そこまで高くなると、通天閣という名の通り、天への通路としての塔にしようという案が半ば冗談として囁かれ始めた。半ば冗談という事は、半ば本気なわけであって、実際宇宙エレベーターにしようという事が決まった。それがこの六代目通天閣である。  工事が始まったのは折しも大阪に商都とい

          第五章 宇宙エレベーター六代目通天閣その1

          第四章 天王寺パーク・ザ・ライドその3

          次はどんな仕打ちが?とすら思っていただけに、何事も起こらない事に安堵していた子供でさえ堪り兼ね 「うわー退屈やー」と言い出した。そして鞄から4DSという携帯ゲーム機を取り出す。しかし当然水に濡れて使い物にならない。 「だから防水の方買ってって言うたのにー」と母親を責めている。 「なんでこんなトコ持ってくるのよ、高いのに壊して!」と母親も気が立っている。 確かに持ってくるのが悪いのだろうが、高いのに壊して、と言われてもあの状態でゲーム機を守る事は不可能だし、それどころでもない。

          第四章 天王寺パーク・ザ・ライドその3

          第四章 天王寺パーク・ザ・ライドその2

          代わり映えしない景色の中をゆっくり走るライドはやがて噴水の前にあるガラス張りの植物園まで来た。 「植物園やわ、乗ったまま見て回れるのと違うかしら」ハンカチを扇子に持ち替えて、噴水はなかった事のように優雅にヒラヒラとあおいでいる。  しかし、植物園は素通り。植物園の屋根の上を行く。屋根の下の植物がうっすらと見える程度だ。 「な、なんや入らんのかいな。まあ、これ入れよう思たら、植物園の上の方に入り口作ったり、レールも通さんとあかんからな。植物園は温室なんやろ。閉め切らんとあからん

          第四章 天王寺パーク・ザ・ライドその2

          第四章 天王寺パーク・ザ・ライドその1

          公園なのに入場料がいる。万博記念公園ならいざ知らず、天王寺公園、多少広いものの本当にただの公園である。中に美術館があるが、当然別料金だ。公園に用はなくても展覧会が見たい人はまず入場料を払って中に入り、美術館でもチケットを買わないといけない。理不尽だが二重にお金がいるのだ。  動物園も併設されていて、公園にいても動物達の声が聞こえてくるが、これも当然別料金だ。  しかし、そんな公園にも実はUSJばりのアトラクションがある。それが天王寺パーク・ザ・ライドだ。これに乗れば天王寺公園

          第四章 天王寺パーク・ザ・ライドその1

          インスタのDMで失敗した話

          こんばんは モヤモヤすることは書いて読んでもらってスッキリさせたいタイプ マサカズです YouTubeをちょくちょく観るのですが 会社員の方で日常Vlogやら日常ルーティンなどを アップされてる方がいまして。 笑いのセンスが僕好みだし短めで見やすいし コメントもたまにさせてもらっています。 その方(男性で二十代半ば)が 寝起きの顔を晒していまして その顔がなんとも言えない味があって面白いのです 普段の顔とのギャップもすごくて 同じ人とは思えません。 なんかこの顔、描けそ

          インスタのDMで失敗した話

          第三章 キタ流行発進基地その2

          次の日、三十代男性カプセルを持って、また一行は屋上へやってきた。 「流行、発進!」 ボタンが押されるが、カプセルは飛び出さない。 「あれ?」三浦が何度か押してみるが、やはり全く反応がない。 「え。まさか」 部下がざわつく。  レイコが作った流行を機会が受け付けない。それはまさしくレイコの流行センスの衰えを意味していた。 「うそ、私…クビ?」 「でも!今レイコさんがいなくなったら誰が代わり出来るっていうんですか!」 「機械の故障かもしれん!早急に調べろ」 「はい!」 大騒ぎにな

          第三章 キタ流行発進基地その2

          第三章 キタ流行発進基地その1

           JR大阪駅周辺の再開発をきっかけに、幾度となく再開発が繰り返され、その度キタはウネウネと形を変えながら巨大化していった。  たくさんの商業ビルやホテル、駅、オフィスビルが渡り廊下で繋がり、やがてそれでは飽き足らず、繋がっている範囲がドンドン大きくなり、屋上はとうとう全てが一つの床として繋がり、高低差はビルごとにあるものの、まるで巨大なグラウンドのような面積になった。  渡り廊下の増加も加速度を増し、その幅も大きくなり、もはや渡り廊下というよりもその部分さえ建物の一部となり、

          第三章 キタ流行発進基地その1

          第二章 大阪城外ホームランその3

           夜に大阪城地下に忍び込んだ三人は、あの石垣の場所へ進んだ。 「大阪城に忍び込むなんて、なかなか泥棒としては大仕事やな」 チビは少し得意げだ。  それを聞いてテツはご先祖様との因果を感じていた。 ーあんたが忍びこんだ逢坂城、今俺も入ってるで。  懐中電灯で石垣を照らす。かんざしを取り出し、昼間と同じように差し込む。ゴゴゴゴという音だけが、気になるが警備員が来る様子はない。  石垣は振動し、やがて人一人分くらいの大きさの長方形のカタチに奥へとへこんでいく。へこんだ石垣は数メート

          第二章 大阪城外ホームランその3