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慎吾ちゃんは未来系の美男子

東京駅で新幹線に飛び乗ると隣の席には純白のサマージャケットに身を包んだ、いかにも芸能人らしい美少年が座っている。…風見慎吾である!   
SALLY メンバー手記  「テレビ岡山  小豆島オリーブアイランドコンサート  1984年8月11日」 SALLY  FC 会報  1984

前にも書きましたが、初めてテレビで慎吾ちゃんを見た時、「わ! こんなに若くて爽やかな人なの!」と思ったものでした。

TBS  1983

画面で遭遇する前は、お笑い番組の出演者ということでもっと素朴に崩れたルックスの人を想像していたのです。イモ欽トリオの人たちみたいな。

それがなかなかどうして! 私にはたのきんトリオより断然素敵に見えました。あの3人は顔が大きく鼻周りがボテッとした肉厚で好みではなかったのです。特にマッチなんかもう。

今になって思うに、慎吾ちゃんは少女漫画に出てくる初恋相手の男の子のようなマスク。あごが細い逆二等辺三角形の輪郭。最近の研究で、美男子とされる若い男性の顔立ちを過去と未来50年ほどシミュレーションしたものがあるのだけど、未来になるほどどんどんあごが細くなり色白になっていって、「50年後の美男子」の顔のつくりが慎吾ちゃんそっくり。

new year 1984

「こないだの『スタア誕生』のロケのとき。堀ちえみチャンとか女の子たちといっしょでサ。ボクが垣根ぞいに走って行って、垣根にもたれかかるよーにして “ちきしょー! オレの責任だッ!” かなんか、空に向かって叫ぶってシーンがあったわけ。でも、女の子に見られてると思うと、つい、“ちッきしょ~~ッ!”と叫びながら、アドリブでこぶしを壁にたたきつけるという暴挙に出ちまった。

ところで、『スタア誕生』での慎吾ちゃんは本来、堀ちえみ演じるヒロインの憧れの先輩という設定だったはずなんです。それがいざフタを開けたら、同級生役になっているではないか。

CX 1985

慎吾ちゃんとちえみちゃんは4歳半も違うのに、全く違和感がないという…。ちえみちゃんだってかなりの童顔なのに、さらに上をいく慎吾ちゃんの驚異の若見え。この後のドラマ『ヤヌスの鏡』では、実年齢より7歳も下の16歳の男の子の役だったもんねぇ。ちえみちゃんと一緒に写った写真を見ると、慎吾ちゃんの方が断然色白。

in Kiso  1985

ま、いわゆるクサい演技として、オソロしいほどにキマる予定だったんだけど、壁じゃなくて垣根なわけじゃん。おまけに少林寺拳法のクセで、つい正拳突きになっちゃて、たたきつけるハズのこぶしがズブズブッと垣根につきささっちゃってサ。いきおいあまって、顔まで垣根にうまっちまったぜ。

欽ちゃんこと萩本欽一氏曰く、「週刊欽曜日」のオーディションで初めて慎吾ちゃんを見たとき、キラキラして見えたんだとか。スッキリ白い美しい顔が輝いて、ひときわ人目を引いたんでしょうね。

shueisha 1984

そのつぎに、アップのシーンがきたんだけど、もう、顔なんか葉っぱで切れちゃって血だらけだったりしながら、“オレの責任だ…” とひとこと、つぶやく。ははは……、これじゃまるで『北斗の拳』だぜ。たわば!」
風見慎吾 shueisha 1985