見出し画像

コロナ元年に家を建てる #15

木工事

 木工事って・・??
 分かりやすく言えば、大工さんが行うさまざまな仕事です。
(ありすぎて、全て伝えきれません。。笑)

 木造の家だと、基本的に大工さんがずっと最後の方まで現場にいて、その間に各職人さんが入れ替わり、立ち替わりで必要な時に来て施工してくれます。

 建て方が終わると、大工さんが工事をするための準備が同時に始まっていきます。現場が始まると、高いところを作業するための「ローリングタワー」という中に組む足場が出来たりしていきます。
 ある大工さんは、きれいな給湯コーナーが出来ていつでも飲み物が飲めるようになったりと、それぞれのやり方で作業しやすい環境を整えていきます。

 その中の一つで、必ずといってすぐに設置されるハシゴ。

画像1

 このハシゴが階段がかかるまでの間、2階にあがるための階段代わりとなり、活躍してくれます。
 これから図面を持ちながら、幾度となくこれを上下します。

画像2

 吹抜け空間には簡易な足場、大工さんの重要な動線となります。


画像6

 建て方が終わって、屋根・壁を貼っていった後に中から見た写真です。
 なんだかんだこの状態が無骨でカッコ良かったりするのですが、、
 この姿は今しか拝めないので、しっかりと目に焼き付けておきます。

構造金物

 土台や柱、梁などを組んでいっただけではまだ構造的には完了していません。
 さらにそこから、構造計算をもとに導き出された構造壁を設けたり、「構造金物」と言われる部材を設置していかなければなりません。
 #14でも取り上げたようなブレースもその一部です。

画像7

 ここに見えているシルバーの金物が構造金物です。
 金物の種類は、場所によって異なります。ここは比較的軽めの金物。

 柱に設置される金物は2種類あって、「柱頭金物」「柱脚金物」があります。
 1階でいうと、
 柱と2階床梁を緊結する金物が「柱頭金物」
 柱と土台を緊結する金物が「柱脚金物」

名称未設定のノート (2)-6

画像8

 これは先ほどの話でいうと、「柱脚金物」になります。
金物の種類は、「ホールダウン金物」といって、ここは基礎のコンクリートの中に埋めておいて、土台を貫いて、基礎と柱をつなぐ金物です。

イメージ-1 2

 この赤丸の飛び出ている棒がのちにホールダウン金物となります。
 比較的、構造的に負担がかかる場所に設置されます。

画像9

 他にもちょっと分かりづらいですが、上の写真で柱と小屋梁をつなぐ細いシルバーの筋が見えるかと思います。
 これは、「かすがい」と呼ばれる金物で大きなホチキスの芯みたいなものです。
「子はかすがい」ということわざの、あの「かすがい」です。

画像10

 ブレースのところにもしっかり、金物で固定します。
 金物関係が全て設置されると、「中間検査」を行います。
 工事の途中で、図面通りに施工されているか、主に構造面でのチェックです。
 確認申請の流れとして、

確認申請

中間検査

完了検査

 確認申請の許可が下りないと、工事着工が出来ないのですが、着工出来ても中間検査と完了検査の2回の検査にどちらも合格出来ないと引渡し出来ません。。
(規模や地域によっては、中間検査が無かったり、2回あったりします)

 中間検査も民間の確認検査機構にお願いしているのですが、金物の場所や強度などを現場で全て確認してもらって、無事合格。
 大丈夫だと思っていても、検査というものはいつも緊張するものです。

 ともあれ、このまま順調に次の工程に進んでいきます。

画像5

▲大工さんのお弁当が入った袋、可愛かったので一旦はさんでおきます。

断熱材

 昔は、断熱材が入っていないことが当たり前だったのですが、今の新築の家では入っていないなんてことはまずありません。
 長年、断熱材の入っていない古い家に住んでいたので、この効果を肌で感じながら生活出来るのはとても楽しみです。

 今回、壁の断熱材は柱の間に「ロックウール(岩綿)」と呼ばれる断熱材を壁の厚みいっぱいに敷き詰めていきます。
 今は使用禁止となっている「アスベスト(石綿)」とは漢字にすると似ているのですが、似て非なるものです。もちろん、人に害はありません。

画像3

 天井は、梁同士の間に「スタイロフォーム」という水色の断熱材を切ってはめ込んでいってもらいます。
 写真の左上に少しだけ見えていますね。
 今回は、梁同士のスキマが20㎝ぐらいしか無いので、大工さんに申し訳ないなという気持ちを抱えながら、お願いしました。
(いつもたくさん無理をお願いするのですが、ごめんなさいという気持ちはありますと工務店さんや大工さんに伝えておきます。笑)

 スタイロフォームをカットする際に舞う水色の粉まみれになりながら、大工さんには頑張ってもらっています。 

バルコニー防水

 防水は早めに!と屋根の時にも書いていたのですが、バルコニーの床も同様です。バルコニーの下地が終わると、「FRP防水」という仕上げをしていきます。

 さらっと言いましたが、バルコニーの下地もなかなか大変で、板材でつくっていくのですが、水を排水する場所まで流さないといけないので、まっすぐに見えて実はちょっとだけ勾配がついているので、大工さんにも苦労をかけます。。 

画像4

 写真の黒いテープが貼られている少しだけグレーが見えるところです。
 すでに防水が完了して、汚れないように「養生」されているので、ほとんど見えなくなっています。


#16につづく・・


STUDIOMONAKA

Instagram:@studiomonaka
                 :@studiomonaka_works
                 :@m_s1221



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?