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コロナ元年に家を建てる #17

造り付けの天窓

 カッコ良いのですが、雨漏りの危険性もあり、、、
なかなか手が出せない、勇気が出ない造作での天窓(既製品のアルミサッシなどの天窓を嵌めるのではない)を自邸ということもあって、思い切って採用しました。
 採用したくても実体験がないと、今後お施主さんにもなかなか積極的に勧めることが出来ないので、自分で、自分の家で状態などを観察しながら試せたらと思いました。

 実績があれば、家をショールーム的な役割で見てもらって、お施主さんにも安心して採用してもらえたりもするのかな。

 細かな納まりなども雨が入らないように、何年経っても大丈夫なように工務店さんと一緒になって必死に頑張って考えました。

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 躯体が立ち上がって、天窓がついて、現場に行って確認してすぐに、
 採用して良かったと思いました。

 高い天井の上部から、柔らかい光が壁を伝って降り注いできて、普通であれば壁や天井で塞がれて暗い現場になるところが、明るい現場になっていて、ええ感じで効果を発揮していました。


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 ただ、単純に光を取り入れるだけではなく、リフレクション効果を使って、光を室内でバウンドさせることで2階の寝室などに柔らかい間接光を取り入れることにしました。
 文章だけは伝わりづらいかと思うので、図にしてます。

名称未設定のノート (2)-7

 これは断面の簡単な図式なのですが、太陽光からの直接光を2階寝室のカウンターで光をバウンドさせて、室内へ取り込んだり、
 壁にバウンドさせて、反対側の壁に光を取り入れたり、柔らかく包まれるような場所になるように考えました。

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 壁が下地の状態なので、分かりづらいのですが、2階寝室の光の入り方はこんな感じです。
 壁が仕上がって白くなれば、もっと明るくなりそうです。

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 1階もこんな感じで、めっちゃ明るい。
 良いね。


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 いろんな職人さんとも打合せ。
 現場に行くと、質問攻めで職人さんから引っ張りだこです。

鉄骨階段

 天窓と同じぐらい頑張ったのが、鉄骨階段です。
 鉄骨階段もカッコ良くて、採用したいことも多いのですが、職人さんが一から作っていくこともあって、設置して階段の上り下りをした時に大概揺れます。。

 こればっかりは、鉄製の階段なので仕方ない。。
 ただ、揺れ具合をお施主さんにどれだけ口で「気にならない程度ですよ。」と説明してもなかなか伝わらない。。。

 これも天窓と同じようにショールーム的に実際に見たり、体感できるものがあれば、ちゃんと伝えられるのではないかなと思って、木製の階段よりは少しコストアップになるのですが、カッコ良いのでそこはグッと堪えて採用しました。

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「どうすれば揺れにくくなるだろうか?」
「カッコよく見えて、かつ強度も保つことが出来るのはどんな形状か?」

 なんてことを、工務店さんや職人さんとも何度も打合せを重ねて、一緒に考えて行きました。
 そして、いよいよ設置。

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 まずは、「ささら桁」と呼ばれる段板を受ける部材から。
 これも強度と意匠のバランスを考えて、サイズを決定しました。

 ぼくらはどんな場面でも、常にこの矛盾と闘っています。

 強度や構造のことを考えると、「太く、大きく、厚く」なるけど、
 意匠やデザインのことを考えると、「細く、小さく、薄く」したい。

 その矛盾と闘い続けて、決めないといけない期限や予算という制約の中で徐々に絞られていって、最終これで良いのかな?とちょっとした迷いも含んで決めることが多い気がします。

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 そこに大工さんが、段板を設置していきます。
 オープンな階段としたので、きれいに光もまわっています。

 この段板も結構細かい細工を大工さんにお願いしたのですが、嫌な顔一つせずきれいに仕上げてもらいました。感謝。

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 「かなり揺れたらどうしよう・・・」
 そんな一抹の不安を抱えながら、上りました。

 全然揺れない。。
 良かった、これなら自信を持ってお施主さんにオススメ出来そうです。

 かなりきれいに仕上げてもらったので、ぜひ見てほしいし、上り下りして欲しいですね。



#18につづく・・


STUDIOMONAKA

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