【映画紹介】 みずみずしさが眩しい!ティーネイジャーの海外映画 #01
たびたび公開している "あかるくたのしいフランス映画紹介" シリーズに限らず、色々な観点で観た作品をまとめてみたいと思う。
個人の好みでフランス映画は増えがちだけど、フランスに囚われず世界各国の映画を観ていきたい。今回は "ティーネイジャー特集" 、第一弾。
#01 『スザンヌ、16歳』 16 Printemps (2020)
監督:スザンヌ・ランドン
主演:スザンヌ・ランドン
20歳にして初監督・初主演を務めたスザンヌ・ランドンの華々しいデビュー作!公開当時から気になってたけどやっと観れた。
フランスでは18歳が成人年齢でALLお酒オッケー、ビールのみは16歳でオーケーらしい。だからフランスの高校生の集まりではビールばっか飲んでるシーンが多いのか。
そんな中スザンヌは16歳。20歳年上の役者に恋に落ち、両想いとわかって彼に夢中になっていくにつれて不安そうな表情が増えてくる。
16歳という絶妙な時期を、 "大人" と恋することで台無しにしてしまうんじゃないかと言わんばかりに、彼女は母親の腕の中で泣く。
ラストシーンはお決まりのオープンエンド。
歳の差恋愛という難しいテーマだけど、終始爽やかな感じで観られる。
よく晴れた日のカフェの木漏れ日のような良い余韻。
#02 『愛のように感じた』 It Felt Like Love (2013)
監督:エリザ・ヒットマン
主演:ジーナ・ピエルサンティ
のちにベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞することになる、エリザ・ヒットマン監督の長編デビュー作。生々しい描写こそないものの内容は危なっかしく、ある意味で+R15指定という感じ。
14歳に見える世界は現実のそれよりもおそろしく狭く、他人と比べては無価値観に苛み、大人の世界を遠く感じたり、それゆえに若さを捨てて火の中に飛び込みたいという焦燥感に駆られる。ライラ、あなたはまだ美しいままでいていいんだよ、そのままが美しいんだよ。とスクリーンの向こうに呼びかけようにも届かない、"大人" に目覚めた少女の葛藤を描く。
とにかくカメラワークが抜群に美しい。海のさざなみや人のまなざし、主人公ライラの心の揺れをそのまま掬い取るかのよう。
#03 『水の中のつぼみ』 Naissance des pieuvres (2007)
監督:セリーヌ・シアマ
出演:ポーリーヌ・アキュアール、アデル・エネル etc
今話題のフランス女性監督、セリーヌ・シアマの初監督作。
どこかで観たと思ったらアデル・エネル。
ほんのりジジくささもある安定感のある美人。わたしが初めて彼女を観たのは『BPM』という作品だったが、彼女と言えば #MeToo ムーブメントの火付け役の一人としても有名だ。
ロマン・ポランスキーやリュック・ベッソンほか、男性の映画監督に暴行を受けた旨を恐れず告発しており、当時大きな話題を呼んだ。
そんな彼女が18歳のとき撮影された本作。
現在では30代半ばとなった彼女の、みずみずしくもあり色っぽくもある魅力がスクリーンいっぱいに打ち出される。
主演のポーリーヌ・アキュアールの演技も秀逸。
14歳というには少し大人っぽさを兼ね備えた、憂いを帯びた表情を見事に使い分ける。アデル・エネルと奇妙な関係性を構築していく演出が官能的。
プール、シャワー、汗、唾液、炭酸の抜けたコカ・コーラ……
色々な "水" に磨かれて少女たちは成長していく。
ティーネイジャー映画といえば、そういえば過去に紹介した『なまいきシャルロット』や『ラ・ブーム』シリーズも青春ド真ん中映画にちがいない。
こちらで紹介しているのでぜひ観てみてほしい。
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