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ウチの娘は面白い…

「うちの子は可愛い(さすがに家庭内で)」とか「うちの子は生意気で」とか「うちの子は恥ずかしがり屋で」とか、そういう言い回しは耳にするが、我が家の場合「うちの子(娘)は面白い」に尽きる。それ以外の表現ができない。

そもそもこの娘のために私たち母子3人は奄美大島に(かっこよく言えば)教育留学した。移住までとはいかないが、今しかできない大事な何かを得るためには貯金を切り崩してでも奄美に飛び込んでみよう!と。こんな学校があるのだけど(きれいな海が目の前!)、1年ぐらい行ってみる?とHPを見せながら聞いたら、即答で「うん!行く!」と。そして父は見事に選択肢も与えられず置いて行かれた。私がそうなるように誘導したと言えばそれまでだが、そこにはやはり彼女のキャラと意志を強く感じる。確かにどの子もユニークではあるが、彼女も相当ユニークだ。よくお友だちのお母さんにも「いいよ、〇〇は違うから!」と良い意味でも?悪い意味でも線引きされることが多い。

※現在放送中の「ドラゴン桜」にもuniqueの語源を説明する箇所があったが、uniqueはその単語自体が「唯一無二」という意味があるので、more unique, most uniqueという比較級、最上級がない!とアメリカの大学で受けていたLinguistics(言語学)の授業でディスカッションになったときは、ネイティブのアメリカ人も驚いていて、それに私は驚いた笑。誤用されることが多いようだ。

2011年、東日本大震災の爪痕がまたまだ残っていた仙台。…ではなく、津波が膝まで入って大規模半壊の認定を受けた我が実家では里帰り出産なんてできないと見切りをつけて、東京で娘を産んだ。人生でこんな苦難はあるのか?と問いたくなる激痛の中パニクった私は、一言も言葉を発していなかった夫の首根っこをつかんで引き寄せ「一人っ子ね!絶対一人っ子ね!!!」とブチ切れ(多分もう二度とこの痛みは無理という意味)…

そんな激闘の末2994グラムの健康体で無事に産まれてきた娘は…なぜか髪の毛がオレンジだった!健康は健康である。でもなぜか色白でオレンジ頭。最初「暖色系の電球の反射かな」とか「あー、羊水に濡れてこんな色なんだ…(そんなわけない)」と勝手に解釈していたが、一晩過ぎても二晩過ぎても誰がどう見てもオレンジヘアー…

1か月検診で言われたのは「えー、お気づきかもしれませんが、メラニン不足の赤ちゃんですね(素人が気づくか!!)。日焼けに気を付けてあげてください。」のみ。はぁ…そうですか…で終わったけど、誰がどう見ても「ハーフ顔ベイベー」のまま成長していくことに。今でこそ髪の毛が濃くなりそこまで間違われなくなったが、真っ黒髪のうどん県出身の父親がベビーカーを押していても「パパはナニ人ですか」と何度聞かれたことか。

そんなオレンジヘッドの育児が始まった訳だが、とにかく2か月ぐらいから癇癪が酷い、夜中すぐ起きる、おっぱいを離さない、ベビーカーも嫌がる、とにかく抱っこしろ、粉ミルク?は?何それ?そんな不味いの飲めるわけないだろ(怒)…といういわゆる「育てにくいベイベー」の人種。夫と私は密かに(密かにでもないが)ホラー映画「チャイルドプレイ」の「チャッキー」と呼んでいた。オレンジヘッドで怒り狂って泣いている姿がぴったりだった。この前その話をしながらチャッキーの画像を娘に見せたら、10年越しで怒り狂っていた笑。

そんな娘。生後8か月で保育園生活をスタートし、登園を渋ることは一切なく、お友だちと切磋琢磨(噛んだり噛まれたり涙)しながら、第一子集団の新設保育園0歳児クラスだったので、親子みんなで「ごった煮」のように仲良く楽しく幼少時代を過ごした。当時の保育園の先生には「このまま成長するんでしょうね…なんか目に浮かびます…」と意味深に言われ、現在はその予言どおりに成長し絶賛生意気盛り中…というより産まれた時から反抗期継続中。

よく「子どもは親が思うようには育たない」というが、でもそれは「どういう子」を親は望んでいる場合なのだろうか。「こういう職業について欲しい」「プロスポーツ選手になってほしい」「成績優秀でよい大学に行って欲しい」…そういう望みか。産まれる前は「五体満足ならそれでいい」という望みだけだったはずが、人間の性で欲が出てきて「あれもこれも」となるのだろうか。いや、なる。確かになる。だから「なんで〇〇ができないの?」と言いたくなるのだ。実際言っている、毎日のように苦笑。

それでも我が家は、

保育園・幼稚園時代→親だけにではなくみんなに可愛がってもらえるような明るく元気な子。体調不良でも登園したがるぐらいお友だちや先生が大好きでたまらない子。

小学校→明るくて、笑いが取れるみんなに愛されるアホで、足が速い子。これが一番クラスで人気がある証(絶対昭和基準)。

…と思ってきて、とりあえずはその通り(それ以上に)期待に応えてくれている気がする。その点は非常に親バカ、すぐに思春期に突入していつどこで親の期待を裏切るかわからないけど…今のところ合格。

小1、2年時の女性軍曹のような担任の先生には、個人面談ではたくさん細かい点でお叱りを受けたりしたが、(休み時間と授業中の区別がつかない、話していい時と悪い時の区別がつかない、すぐ調子に乗る…など)その都度頭を下げて「すみません、親の責任です…(だってそれで良いと思っちゃっているから~笑)」と平伏し、話題をそらしてごまかした。でも最後には、

「ま、でも…面白い子ではありますけどね」とか、「ただ足と口は学年一です」といったこれ以上にない誉め言葉を頂いたので、家で夫とガッツポーズ笑。我が家はそれでいい。とにかく「明るくて、みんなに愛されるアホで、足が速い」のが一番。

ただしこれからは高学年。この基準を今後は「アホなキャラでも基礎学力だけはあり、人を卑しめたり卑しめられる加害者にも被害者にもならないこと」に変えたい。さすがに基礎学力(読み書き算盤)は一生を左右するからそこは死守。そして周りも本人も思春期に入り、すでに面倒くさい問題が様々起こり始めている。むしろ早期化。性格の良さ悪さ、受験勉強のストレス、成績至上主義のスクールカースト(ヒエラルヒー)は顕著に表れており、「本当に小4でそんなこと言うの?」と疑いたくなるような言葉も聞く。娘にはそうしたものと無関係でいて欲しい。なので益々「みんなに好かれる明るいアホ」であって欲しい。そして人をイジメたり人にイジメられたりする子には絶対なっては欲しくない。でもこれって「良い大学に入る」という親の期待よりも難しいかもしれないけど…もしかすると。

さて。タイトルの写真。

奄美に引っ越してすぐに出された全国一斉休校措置のせいで、せっかく馴染んでいた学校が休校になった時のもの。それはそれは暇すぎてブーブー文句を言っていた。

一方息子の方は私立の幼稚園だったため、とりあえずはそのまま家庭ごとの判断で幼稚園は通園可。朝とりあえず娘を家に留守番させて幼稚園に息子を送っていき帰ってきたら…

「しんだゴキブリ」と書いた紙をお腹にのせて、身動きもせずに倒れていた…

「ここで笑ったら負けだ!」と思って冷静に私が撮影した1枚。

娘よ。あなたは親の想定以上、期待以上に面白すぎて対応に困るときがある。あなたのその生意気さだけは許せない時が多々(毎日)だけど、とりあえず強く明るく面白いあなたにのオデコに思わず「100点」と赤ペンで書きたくなる元教員。

KYHR/SLA

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