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東京の運動会・奄美の運動会・アメリカの運動会

週末は運動会。延期・キャンセルが続く学校行事。とにかくこのご時世で開催してくれるとは大変有り難いことである。先生方、その決断と苦労に感謝感謝。

それでも形を大分変えねばならず、自分の子の学年の種目のみ見学することができ、応援も拍手のみ。蜜にならず立ったままの見学。団体競技と表現を各学年30分弱ずつ。午後にリレー戦をもってきて終了。お弁当は子どもの分のみで、各教室で食べる。花形種目である個人徒競走は6月に学年ごと分散しておこなうらしい。それがどのような形式で行われるのかはまだ不明。

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(2020年09月15日ブログより)

タイトル:久しぶりの秋運動会

東京の娘の学校の運動会は毎年5月です。
私の地元の仙台の運動会も、私が子どもの頃にいつの間にか5月に移動していたので、私の中では奄美での運動会は久々に「秋の運動会」です。

今年度のコロナ禍。東京の学校の運動会は5月の休校期間中にぶち当たっていたし、それでなくともあの3月、4月、5月の手探り期間では学校は何もできなかったでしょうから、現在仕切り直しをしており10月1日の都民の日を使ってスポーツ大会をしてくれることになったそうです。
ただし、子どもたちのみの参加。種目も大分削ってのコンパクトなものになるそうです。
それでもみんなは有難いとのこと。
色々な行事が自粛・キャンセル・延期になっている中、本当に嬉しい話です。
キャンセルするのは簡単。先生たちも一番楽なはず。
でも子どものことを考えれば、「やれることをやる!」ということに意義があるはずです。
もちろん最大限の注意を払ってですが。

娘が小学校に上がってすぐの5月に行われた初めての運動会では、色々な意味でびっくりしました。
娘の学校はとても合理的。先生たちの長年の試行錯誤により、昨今聞く「マナーの悪い(テントを張ったり、ビールを飲んで宴会をしている等)親が多い」や、「朝6時からベストポジションを取るためにパパたちが学校の門に並ぶ」ということが「全く」なかったからです。

そもそも児童360人ほどの椅子と本部テントを張ると、隙間もないぐらい狭い学校の2階にある校庭(そこからして都会って感じ)。
親たちが観る観覧席は本当に限られています。
そこで、
①事前に学年ごとカラーが分かれたゴムの輪っか(ゴムにカラーテープがつけられている)が配布される。子どもが3人いれば3色。
②その輪ゴムをしている保護者しか、優先観覧席で観ることができない。
③いつまでも動かないマナーが悪い親が発生しないよう、一種目終了ごとに係の子どもたちがラウンドガールのように「次の学年の保護者に籍をお譲りください」と書いた看板をもって回る。(そうすると大抵どいてくれる笑)
④校庭にでていく入口と一部のピロティにテレビが設置してあり、テレビ中継してくれるため、我が子の出番が来たら優先観覧席に向かえば十分間に合う。
⓹開会式も閉会式も観たい人がみればいいから、そこまで混まない。PTA役員さんたちはある程度仕事があるが、受付と巡回ぐらいなので8時ぐらいに集合すればOK。

という具合です。最初の年は本当にびっくりしました。
隣の学校と比べても、非常に無駄がないとのことでママ友間でも絶賛されています。

また別の学校では、自分のクラスの窓から見下ろしても良いため、そこも場所取りにあまりカリカリしないでいいそうです。
(残念ながら娘の学校の教室は校庭に面していない…)

さて、今回の奄美での初運動会。
本来ならば集落あげての盛大なものとなり、子どもたちは人数が少ないので逆に小さな扱いになるそう!笑。
普通の「集落中心」の運動会がどんなものかも経験してみたい気がします。自分が子どもの頃にあった「地区の運動会」みたいな感じかな~と。
当初「公式」には運動会の案内を声掛けしない!との話でしたが、結局毎夕放送で参加の呼びかけがおこなわれています。笑。
楽しみではありますが、困ったことが一つ…
「天気!!!」
雨が降ったら1日ずつ延期しつづけるそうです。ひーーーーー。
台風が来ることになったら、一体夫はいつまで島にいればいいのだ?

とにかく晴れてください。大抵のことは経験だと思って頑張りますが、お弁当を早朝から準備しながら毎日毎日ドキドキで朝の連絡を待つのは辛い…

みなさまの運動会も晴れますように…

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(2020年09月24日ブログより)

タイトル:楽しいことと大変なことは表裏一体

Two sides of the same coin...
表裏一体を英語にすると、コインの裏表という表現になります。先週末。
「楽しいことと大変なことは表裏一体」ということをつくづく実感した運動会が終了しました。

小さな集落の「コロナ禍」の中でおこなわれる、いつもと違う運動会。
新任の校長先生にとってはこの集落では初めて。
今年から来られている用務員さんにとっても初めて。
転勤してこられた先生も、その家族にとっても初めて。
全児童のほとんどにとって初めて、または2回目。
そしてもちろん我が家は「We have no idea...」状態。
配布されたプログラムを見ても、なんのこっちゃ??という競技名ばかり。

前日の準備もさることながら、天気図と睨めっこしながらのお弁当準備。
子どもの体調管理。自分の睡眠時間確保。
旦那が来てくれなかったら、こなせなかったなぁ…

そして当日。

歴史と手順と当日のさじ加減を熟知した女衆と、力仕事はなんてことのない「昔の」若い衆が大活躍←この「昔の~」の言い方はお気に入りです笑。
私たちみたいな新参者、しかも1年ちょっとだけのお客様一家なんて、必要ないだろうなぁ…と思っていたのですが、
蓋を開けたら…

旦那→8種目
私→4種目(逃げ回ったのに)
に参加しました…ひぃ~こんなに出番があるとは!!

とにかく色々な種目あり、工夫あり、笑いあり、転倒(我が子の引きずり)あり…
毎年連勝しているチーム。(入場行進の時点で年齢差が明白!!!)
卒業しても母校を大事にする中高生チーム。
そしてこの日のために、「寄せ集め集団」ながらも力を合わせてこの土地での運動会を作り上げようと、一生懸命練習し続けてきた子どもたち。
お疲れ様。頑張ったね。

準備、守らなければいけない伝統、しがらみ。
大変なことはたくさんあるし、面倒なことも正直多々。

でもそのコインの裏側には、地域の人の笑顔、子どもたちの一生懸命な汗、親たちの誇らしげな顔。
その一日に凝縮して詰め込んだような楽しい時間がセットでついてきます。

そんなことをシミジミ感じた…筋肉痛と倦怠感が抜けない連休後半が終わり、一週間が始まったと思ったらもうすぐ週末。
そうだ、「ローマ字ワークショップ」の準備をさっさと終わらせねば!

ということで、仕事します。
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↑デカっ。集落のおじいさん・おばあさんに出すお茶。どう見ても手作り?温かいお茶と冷たいお茶を用意する必要あり。お茶うけももちろん。コロナ禍でも紙皿は許されず、前日から準備。当日は赤ちゃんが産まれるのか?ってぐらいお湯を沸かす笑。

たった8か月前の運動会ネタのブログ。読み返すと面白い。去年の奄美での運動会は「縮小」でもあんなに種目もあったし、「小雨」(けっこう降っていた!)でも「いいのよ!泥の中やれば~後で晴れるわよ」と英断した校長先生の一声で、雨の開会式を迎えたのだった。もうないのだろうな、あんな運動会にでることは…と思うとちょっと寂しい。

もともと運動会は明治初期に海軍兵学寮で開催されたのが始まりで、欧米から持ち込まれたものだが、軍国主義のもとで「国威」「富国強兵」「健康増進」などの要素を含み近代日本独特の行事となったのである。じゃあ、欧米には日本のような「運動会」はないのか。

アメリカの運動会

私が16歳で留学したカリフォルニアの高校にはあった!ただし全く違った雰囲気と要素を持つもので、その名も「Fun in the Sun Day」…可愛い名前。

どんなスタイルかというと、校内のいたるところでスポーツ競技をやっているので(確かスポーツだけではなかった気がする…ゲームイベントみたいなものもあったような)、それにやりたければその場で自由に参加すればいい!という程度のもの。留学生であった私は最初その名前を学校で渡される年間スケジュールを見ても何が行われるのか理解できず、何がFunなのだろう?と不思議に思って学校に行ったのを覚えている。強いていえばこれは「運動会」みたいなものなのかな…いまだに半信半疑。

とまあ、欧米ではそんな程度のイベントなので運動会に値するものがないところはたくさんあるはず。そのため日本の運動会も賛否両論と聞いたことがある。「軍国主義的で見ていると怖い」という反応(北朝鮮のダンスや行進と変わらない雰囲気…)もあれば、「こういった教育を受けるから日本人は秩序が維持できていて礼儀正しいのだ」という称賛的なもの。

それはそうよな~。私も日本人でありながら「すごい!素晴らしい!」だけでは済まない感想もある。近年問題になっている組体操などはいい例かもしれない。なんせ昔の子どもたちと現代の子どもたちの運動量、能力、結果に差があるのに「根性論」で昔のスタイルを押し付けたら、そりゃあ事故は起きるわけだし。私のワークショップ資料で現代の子どもの体力低下問題で平成30年に発表された全国体力・運動能力・運動習慣等調査結果をよく引用させてもらったことがあるのだが、体育の授業を除く1週間の総運動量は年々減少。週420分(つまり1日1時間)以上体を動かす子どもは、小学校5年生で男子は56.4%、女子は32.9%)、中学2年生では男子が84.4%、女子が61.6%となるため、運動部に入部した中学生は辛うじて運動習慣があるが、逆に小学校女子は少なすぎで。運動系の習い事を含めてでもこの少なさである。休み時間に走り回らないのか。放課後に公園で遊ばないのか。答えはNoという意味。

その結果、昭和60年の小学5年生(つまり親世代)の子どもの体力テストの結果と比べると、平成29年のそれは明らかに下がっており、50メートル走は男子の平均値が9.05(S60)に対して9.37(H29)、女子は9.34(S60)に対して9.60(H29)と遅くなっている。大した差じゃないと考えるべきか、うわ!と危機感を持つべきか。持久走、ソフトボール投げ、反復横跳びも平成20年代だけでも毎年確実にじわじわ低下。

そしてコロナ禍の運動会…見学していてやはり気づいたことは「小太り君・小太りちゃん」と「眼鏡率」の増加だった。特に眼鏡にはびっくり!本当に増えた。あっという間に。私は生まれつきの乱視・酷い近視により3歳で手術をせねばならず、その後すぐに眼鏡をかけなければならかったから当時はクラスで1人か2人しかいなかったのでとっても嫌な思いをした。子ども用の眼鏡なんてかっこいいものは当時皆無だったので、はっきり言ってのび太君丸眼鏡、しかも便底のように厚い。何度馬鹿にされたことか!今ならかっこいい眼鏡も存在してあれだけ人数がいれば、おしゃれにさえ使えてあそこまで馬鹿にされることもなかっただろうに…(お陰で強くなれたけど!)。

そんな運動会は各学年30分で終わってしまったため、朝一のプログラムだった娘の学年は9時集合で9時半には終了。親たちは声も出せないし、久々に再会したのにお茶にいく場所もないから「なんか寂しいね…」とおとなしく帰っていった。一部リレー戦に選ばれた子どもたちの親は午後に出直し。

我が家は小学校入学以来「口と足は学年一です!」と担任の先生に太鼓判を押されてきたので、今年も安定のリレーメンバー入り!そして学年一の足を華麗に披露…のはずが…

なんと、なんと!奄美に行っている間に南米チリ帰りの帰国子女の男子が現れ、その子が学年一位の座を乗っ取っていた!娘が学校に戻った際は、周りの子たちが「大丈夫か?おまえ、もう一位じゃないかもしれないぞ!すごい足が速い奴が去年転校してきたからな!」と警告をだしてくれていたのはこのことか!

その新ライバルとの対決はまた別に書くとする。これはジェンダー問題も絡むイシューであるからだ。

KYHR/SLA

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