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部屋の収納量を測定しよう(29)

1つ1つのモノと向き合う「整理」のステップが完了したら、次はモノの定位置を決める「収納」の作業に移りましょう。

まずは、部屋の収納サイズを把握することが大切です。見積もりの段階で、モノの総量を「箱」で量りましたが、部屋の収納量も同じように量っていきます。

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あなたの部屋のキャパシティは、どのくらいあるでしょうか?
部屋の間取りとともに、把握をしていきましょう。

部屋の空間は、大きく「居住スペース」と「収納スペース」の2種類に分けることができます。収納スペースは、押入れ・クローゼット・戸棚・下駄箱など、住宅に備え付けの、収納を目的とした空間のことです。総面積に対する収納スペースの割合を「収納率」と呼ぶのですが、一般的に、マンションの収納率は5〜7%・一戸建ては13%程度と言われています。(住宅の床面積に占める収納面積の比率のことで、法律上で定められている訳ではありませんが、住宅メーカー各社が目安として使っているものです。)

マンション在住の方は、備え付けの収納スペースだけでは足りず、多くの方が居住スペースの一部に、本棚などの収納家具を追加購入して、収納可能量を増やしています。

ここで、「部屋が狭い」「もっと広くなったら良い」という方は多いのですが、実際にあなたの家は狭いのでしょうか?

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国土交通省の定める「住生活基本計画」にて、居住人数ごとに、快適に感じる「誘導居住面積水準」と、最低限これ以上の広さは確保したい「最低居住面積水準」が定められています。ここでは総面積に対して、収納に使う面積は1割程度で設定されています。

手元にご自宅の間取り図があれば、見てみましょう。なければ簡単な絵をかいてみます。

あなたの家に、収納スペースは何平米分ありますか?
そして、居住スペースに、十分にくつろぐスペースが確保できていますか?

日々の生活で「狭い」と思う原因が、この「くつろぎ(就寝・食事・団欒)に使えるスペース」の狭さにあります。くつろぎスペースの面積が最低水準を下回っていたら、要注意。健康で文化的な最低限度の生活が、モノに邪魔されて送れていません。これ以上、床にモノをおいたり、収納家具を買い足して、部屋を狭くしてはいけません。

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早速、収納スペースの大きさを量っていきましょう。ここでも、見積もりや整理の段階でも使用してきた、100cmサイズの箱を用意してください。実際に収納スペースに箱を持ち込み、ざっくりと箱数をカウントします。

居住スペースにある本棚も、洗面所の棚も、箱にあてはめて測りましょう。メジャーで厳密に測る必要はありません。100cmサイズの箱を近づけて、だいたいの大きさの目安を把握しましょう。

引き続き次回も、収納量について話していく予定です。


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