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ハンディーゾーンだけでもミニマリストに!劇的に暮らしやすくなる収納6か条(32)

部屋全体を、モノが少ないミニマリスト状態にすることは難しくても、手が届くハンディーゾーンだけだったらできそうな気がしませんか?

前回、「毎日使うモノ」から優先的にハンディーゾーンに収納していくべきだとお話ししました。

ミニマリストの収納ルールを活用して、一番使うモノだけでも、最大限使いやすく収納していきましょう。今日は、劇的に暮らしやすくなる収納6か条をご紹介します。

①収納スペースの8割以上、モノを入れない

収納スペースにおいては、常に2割分の余裕を持たせることが、ラクにキレイを維持する肝となります。 MAXまで詰め込まず、収納量の8割分までとしましょう。

理由は、8割以上収納に入れると、モノの出し戻し難易度が上がってしまうから。かつ、新しいモノを購入して一時的に物量が増えたとき、余裕がないとすぐモノがあふれ出してしまうからです。「平日は片づけがほとんどできない」という忙しい方も、2割分スペースに余裕があれば、きれいに畳まずともモノがあふれ出ることはありません。

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②使う場所の近くで、一緒に使うモノをグルーピング

モノは必ずしも、同じ種類を1箇所に集めておく必要はありません。使う場所のすぐ近くに置いておくと、必要なときにサッと使えて、使い終わったらすぐに戻せます。

たとえば、封筒・便箋・筆ペン・ボールペン・切手・ハサミを同じカゴに入れる「お手紙セット」。いざ手紙を書こうと思ったときに必要なモノをサッと手元に出すことができ、また手紙を書き終わったら、すぐに片づけることができるので、大変便利です。

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また、玄関に、「鍵・定期券・ハンカチ・ティッシュ・マスク」をまとめて置いておくと、忘れ物防止に便利です。

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 「ガムテープ・軍手・紐・ハサミ」をカゴにまとめて靴箱に入れておけば、宅急便の梱包・荷ほどきが玄関で完結します。

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いいグループを思いついたら試験的にまとめてみて、あまり利用意義がなければ、組み直したり、解散したりしましょう。

このタイミングで、大きな収納グッズを買い足してしまうのはオススメしませんが、100円ショップのカゴ・ケースは、グルーピングや仕切りにとっても便利です。バッグインバッグのように、「収納イン収納」として、タンスの引き出しや衣装ケース内の仕切りに活用します。

余程インテリアが得意な方以外は、まずは「サイズが小さくて、目立たない色」のカゴから選びましょう。ちなみに、私はセリアのカゴを愛用していて、特に「セリア ホワイトトリムバスケット スリム」は、自宅でも活用しています。

③ハンガーは3cm以上の間隔を空ける

ハンガーラックは、頑張れば何着でも服を詰められてしまいますが、ギュウギュウに詰め込んでしまうと、出し入れが億劫になりあっという間に散らかってしまいます。圧力がかかって、保管状態も悪くなってしまうでしょう。

洋服と洋服の間は3cm空けることが、取り出しやすさ・洋服の状態保持の観点で最適です。 3cmの間隔が空いたクローゼットは、風通しがよく、シワがつきにくく、出し入れがとってもラクです。

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収納量を知るためにも、ご自宅のハンガーラックの長さを、メジャーで測ってみましょう。あなたの自宅にかけられる服の着数は、「(ラックの長さ)÷3cm」で計算されます。

一般的な一人暮らしのクローゼットは、横幅90cm〜120cmと言われます。洋服でいうと30〜40着くらいです。このうち、最低でも「今月使う服」は、3cmの空間を空けて、余裕を持って収納しましょう。

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クローゼットについて、もう1点。何も衣類がかかっていないハンガーを、ラックに吊るしっぱなしにしている方を多くみかけます。無駄なハンガーは、出し入れときに落ちたり、かかっている服を傷つけたりと、クローゼットに悪い影響を及ぼします。服のかかっていないハンガーは吊るしっぱなしにせず、別場所に保管しましょう。私の自宅では、使っていないハンガーはトレイにまとめて置いています。

④使うときのアクション数はなるべく少なく

使うモノの前・下に、別のモノを置いてはいけません。本棚の並んだ本の前に、写真立てを置いたり、ハンガーラックにかかった服の真下に、スポーツ用品を置いたりと、ついつい、空いているスペースは活用したくなりますが、使うモノが通行する場所は常に空けておきましょう。

モノを取り出すために必要な動作数を、「アクション数」と呼びます。たとえば、ハンディーゾーンにある本棚の本は、1アクションで取り出せますが、本の前に写真立てがあれば、(1)写真立てをずらす(2)本を戻す の2アクションとなってしまい、出し入れの工数が2倍になってしまいます。

ちなみにアクションの数え方ですが、引き出しの中の服を取るには、(1)引き出しを引き出す(2)中の服を取る の2アクション必要です。(さらに、引き出しの中に同じ色の服が複数あり、「どれだっけ…」と確認する工程が入ると、たちまち5アクションや10アクションかかってしまうこともあります)。ハンディーゾーンにある本棚やカゴは、アクション数が最も少なく出し入れできるので、毎日使うカバンや仕事道具、部屋着に最適です。

また、毎日使うアクセサリーを、開閉しづらい頑丈なケースに入れてしまうと、アクション数が増えてしまうのが億劫になります。週1回以上使うモノに対して、アクション数は2回以下にしましょう。

⑤毎日使うモノを、平置きしない

床に出しっ放しはもちろん、棚の上や机の上に出しっ放しにすることを、デフォルトの定位置としてはいけません。とくに気をつけたいのが、腰の高さにある台です。洋服ダンスの上、本棚の上、玄関の作業台などです。

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腰の高さに、平置きで出しっ放しを定位置と設定してしまうと、さっとモノを置きやすい分、どんどんモノが増えていき、「一番目立つ場所が一番ごちゃっとしている」状況を作る要因になります。

こういう場所にこそ、使用頻度が高いモノの「特等席」を準備します。カゴを置き、その中に入れて良いモノのルールを決めるだけで、手間は変わらず簡単にスッキリした状態を作ることができますよ。ついつい雑多なモノを平置きしがちな方は、何でも入れて良い仮置きボックスを作り、週末に正しい定位置に戻すと、楽できます。

⑥モノは寝かさず、立てて収納

洋服も、書類も、食品も、横に寝かして重ねず、縦に立たせて収納しましょう。 

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洋服を上に積んでいくと、下の方の服が見えず、取り出しにくいです。下のほうのモノを取り出すたび、山が崩れて、すぐにぐちゃっとした状態になってしまいます。

うまく自立できないモノ(ブラウス)や、細かいモノ(靴下・ストッキング)には、先ほど紹介した「収納イン収納」で、仕切りを作ると便利です。

 書類も、寝かせて積んでしまうと、どこに何の内容があるか分からず、毎度下から引っ張り出すのに苦労します。内容別にクリアファイルに分けた上で、ファイルボックスに立てて入れましょう。

冷蔵庫の調味料や、ラップなどの日用品、フライパンなどの調理器具も、積極的に立てていきましょう。自分一人では立たないモノがほとんどなので、ブックシェルフやファイルボックスを活用して、空間を細かく仕切っていきます。ボックスが大きすぎる場合には、さらにペットボトルや小分けケースで小さくしきり、「ボックスの中で寝ているモノ」がゼロの状態を目指しましょう。

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さて、ここまで、モノを使いやすくする収納術を紹介してきましたが、家全体に、このルールを適用する必要はありません。あくまで、「ハンディーゾーンに、月1回以上使うモノ(特に毎日使うモノ)を収納する」時のみ、意識してほしいポイントになります。

月1回以上使うモノに、無事、定位置は見つかったでしょうか?これから毎日、使うたびに決めた定位置に戻すことになります。

定位置が見つかったら、普段使うモノの出し入れをシュミレーションしてみましょう。このタイミングで少しでも「面倒くさいかも」と思った箇所は、後々、散らかりの原因となります。特に週1回以上触るモノの定位置は、本当に自分がその定位置を守る気があるのか、完成後に見直してみましょう。 そして定位置を決めてから1週間程度で、実際に「戻すのが面倒くさい」と感じてしまったら、潔く定位置を見直します。

今面倒くさいことは、何ヶ月たっても、面倒くさいままです。無理して面倒くさいプロセスを続けようとしても、三日坊主でルールを破ってしまうでしょう。あるべき整頓の姿は、孟子の言葉を借りるならば、「水の低きに就く如し」。特に頑張らなくても、自然にそこに戻るのが、本当の定位置です。

次回からは、整理の背番号表で、「使わないモノ」に分類されたグループについて話していきます。  

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