誰かと比較して落ち込んでしまう理由
新規事業コーチ&起業家メンタルヘルス研究者の神永将行です。
比較の激しい怒り
若手の起業家のメンタリングをしていると、けっこう多くの方が誰かと比較して落ち込んでいることがあります。
「なんであいつは、あれだけ資金調達できたのに、俺はできないんだ」
「なんであいつは、あんなにチームメンバーが増えていくんだ」
「なんであいつは、あんなに進んでしまっているんだ」
「なんであいつは、ピッチであんなに評価が高いんだ」
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理由はさまざまです。
このような「他人との比較」をしてしまう時には、言葉を発する本人は本当に精神的にぎりぎりの状態だったりします。話を黙って聞いていても、悔しさで一人で泣き出してしまう方もいます。
上記の言葉で注目すべきなのは、「なんで」という言葉。
文字で書くと「なんで」という言葉になりますが、本当の心の声はこんなもんじゃありません。
「なんなんだよ、ばかやろー。ちくちょー。どうしてあいつだけ、なんで自分はあいつみたいになれないんだよ!!!なにがちがうんだよ!!!わかんないよ!!!くそーーーーーーーー!!」
というような激しい憤りが心の中で鳴り響いています。
他人軸と自分軸
どうして、このような激しい怒りが湧くのでしょう。
いろいろな要因があるのですが、大きな要因としては、「軸」の問題があります。
「他人軸」「自分軸」という言葉があります。
自分軸の人は、「自分がどうありたいか、自分がどうしたいか?」という基準で動いています。ある意味、自分が確立されている状態。そのため、外からの影響を受けにくいんです。
一方、他人軸の人は「相手がどう思うか?相手からどう見えるか?」という基準で動いています。そのため、自分以外の他者から、ちょっとなにか言われるとすぐにネガティブに捉え、落ち込んでしまいます。
嫉妬を生んでしまうのは、この「他人軸」の思考。
自分軸で生きている人は、他人の成功を目の当たりにしても、「人は人、自分は自分」なので、気にすることはありません。「よかったね」と思うことはあっても、ネガティブな思考に陥ることがないのです。
一方、他人軸で生きている人は、他人の成功を知ると、嫉妬や怒りなどのマイナスの感情に襲われます。この他人は、関係性がより近ければ近いほど、その感情は激しいものになります。
他人軸が生まれる背景
他人軸よりになってしまう背景としては、
①「生まれもった気質」×②「幼少期の体験」
があるといわれています。
②「幼少期の体験」は、結構根深いものがあり、幼少期の頃に兄弟姉妹がいて親からの愛情を取り合ったり、親が厳しくあまり褒められることがなかったなどの状況があることが多いようです。親の愛情を自分に向けてもらいたい一心で親の喜ぶことをするようになる。こうして他人軸の思考が固まっていきます。
他人軸を自分軸にする
自分軸は自分勝手とは違います。自分軸は自分のあるがままに生きるという生き方であり、人生を生きるためにはそちらの方が生きやすい。
だから、他人軸を少しづつ自分軸に補正していくということが重要になります。
他人軸を自分軸に近づけていく方法は、別記事にて詳細を説明したいと思います。ここでは簡単に近づけていくためのステップをご紹介します。
①自分の中の自分を書き換える
②自分が楽しい方、面白い方、嬉しい方を選ぶようにする
③ネガティブな感情が生まれたら、リフレーミングする
この3つのステップを意識しておこなうことで、他人軸は自分軸に変わっていきます。
私自身も、以前はかなりの他人軸でした。愛されるという実感や自信がないので、どうしても他人がどう見ているか、他人からどう見られているかを気にしていました。だからネガティブな感情に苛まれることも数多くありました。
しかし、40代の半ばくらいの時に「このままではなにも変わらない。人を羨んでも、人に嫉妬しても、人を恨んでもなにも変わらない」と気づくことがありました。
そこから、さまざまな方法を試しました。まずは③のリフレーミングから始めたのですが、①がクリアできていない段階で③のリフレーミングに進んでしまうと、「すっぱいぶどう」の話のように「あのぶどうは、どうせ酸っぱいからいらない」と拗ねているだけになってしまいました。
①から③の順番は、実は重要。
そのあたりの話も、別記事で書けたらと思います。
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神永将行(Masayuki Kaminaga)
iU情報経営イノベーション専門職大学客員教授
iU Z investment パートナー
起業家メンタルヘルス研究所所長
他 複数社の役員を兼任
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