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【ZWIFT】Bologna TTを最速で走るペース設定

下の記事でTTペースを最適化計算を行い、おおむね正しい事を検証しました。

登り比率が高いコースの方がペーシングによる差が出やすいので今回は、ZWIFTのBologna TTの最適ペースを算出していきます。※ドラフティングがない個人タイムトライアル前提の検証です。

1.Bologna TTについて

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■Bologna TTのコース情報
距離 8.0km
獲得標高 236

Bologna TTは2019年のジロ・デ・イタリア第1ステージで使われた個人タイムトライアルのコースです。この時はプリモシュ・ログリッチェ選手(ユンボ・ヴィズマ)が12分54秒のタイムで優勝しています。

このコースがZwift上に再現されています。
約6kmまでが平坦基調、残り2kmが平均勾配10%の非常に厳しい登りで、タイム的にも前半と後半がちょうど半々になるイメージです。

このコースの最適機材は上の記事で触れた、Cervelo P5x(TT) +ZIPP 858なのでこれで計算を進めます。

2.NP315Wでペース最適化

前回の記事同様このコースの勾配を7ゾーンに分割します。

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■計算条件
身長175cm
体重70kg
Cervelo P5x(TT) +ZIPP 858
目標出力315W(4.5倍)
最適化NP315W(4.5倍)

最適化した結果が下の表になります。

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315W一定で走った場合17:04に対して、NP315Wで最適化した場合は16:44と約20秒短縮できます。タイム改善率にして2%。疲労感が同じでペーシングの工夫だけで20秒短縮できるとしたら非常に大きな改善効果だと思います。

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もう少しパワー設定を分かりやすく上の表にまとめました。

この例ではFTP315W(4.5W/kg)の人だったとします。恐らく17:14間315W維持は可能だと思います。

それを最適化後のペースでは、勾配1%以下(前半のフラット)の区間では、315Wの0.72倍~0.85倍に抑えます。FTP4.5倍の人が3.8倍以下で走るので、かなり楽なペースではないでしょうか。

ほぼサラ足で登り区間に入り、ここからはFTP以上が約8分平均5W/kgが必要になります。VO2MAX域で8分はかなりきついですが、ぎりぎりなんとかなる設定だと思います。

登ってゴールということで、すべて出しきってゴールできます。一定ペースで走る場合よりも20秒も稼げるのであれば、十分やる価値があるのではないでしょうか。

3.世界最高のタイムを出す為には?

冒頭で触れたジロでこのコースを制した、プリモシュ・ログリッチェ選手のタイムを出すにはどれくらいのパワーが必要か?計算してみました。

■計算条件
身長177cm
体重65kg (ログリッチェ選手のプロフィールより)
Cervelo P5x(TT) +ZIPP 858 
(Zwift上の計算になるので、その中で最速バイクを選定

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NP450W(6.9倍)で最適化するとちょうど12:54になりました。

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勾配9%以上の区間は3分20秒間 514W(7.9倍)になります。

信じられないような数字ですが、世界1ともなるとこれぐらいの数字が妥当なのかもしれません。


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