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子どもたちからのおもてなし

夫と二人で新幹線の旅へ。
noteで出会った誰かにどこかですれ違うかもしれない…なんて心の中でワクワクしながら。
実際、すれ違ったとしてもわかるはずなどないのだけど…
それだけ今回の旅は心弾んでいた。

今回は、二泊三日。
ここに来てまた感染が広がっている。
行動制限なしということも影響しているのだろう。指定席はほぼ満席。
自分なりの対策はしながら、今回はできる範囲で楽しもう〜と、子どもたち三人の家を順番に巡る旅。

まずは、長男家族のところへ。
前々から予定していた孫のお食い初めに参加した。心ばかりのお祝いとプレゼントを持って…

久しぶりに抱っこする孫の重み。
すくすく育っている事をみんなで喜び合う。クシャミにもしゃっくりにもいちいち感動し、オナラでさえも思わず笑みが溢れる。
日頃、眉間に皺を寄せている夫の表情か緩んでいるのが見ていて面白い。
豪華なお食事はそっちのけで、孫のリアクションに釘付け。
日頃なら寝ている時間だろうけど、
「アー」とか「ウー」とか、こちらの声掛けにもタイミングよく返してくれ、周りの大人たちへのファンサービスを忘れない。
みてねアプリの中でしか会えない孫に触れられる喜びは格別で、ぷくぷくのほっぺをツンツンしながら穏やかなひとときを過ごす。
最後に向こうのご両親と孫を囲んで集合写真をパチリ!孫のカメラ目線がバッチリな事を確かめてお開きとなった。

名残惜しい気持ちを引きずりながら、次の目的地へ。
その日のうちに新幹線を乗り継ぎ、末っ子のところへ。

社会人になって初めて会う息子は、思っていた以上に逞しくなっていた。
決して広いとは言えない玄関に靴がキチッと揃えられ、自分で買ったというビジネスシューズがかなりのスペースを陣取っている。
最小限のものしか置いてないせいか部屋の中もスッキリ。不思議と狭さを感じない。
趣味の物も壁に飾り、こだわり抜いたデスクと椅子を置いて…まさに自分の空間が仕上がっていた。
水回りもカビひとつなくフロアにもチリひとつ散ってない。
床に這ってごちゃごちゃとなりがちな電気コードの束もデスクの脇にスッキリとまとめられていた。
私たちが来るからと慌てて掃除をした風でもなく、いつもこんな感じの暮らしぶりなのかな…というのが伺えた。


さらに驚いたのは、長旅で疲れただろうから…と手作りの夕食まで用意してくれていた。嬉しいを通り越して、ただただ感動。
フライパンひとつで出来るメニューとはいえ、夏野菜をふんだんに使い、彩りも抜群。ウチにはないマキシマムという万能調味料が置いてあり、息子なりのレシピを開拓しているのだろう。
いつもこんな感じだよ…と言いながらさりげなく並べてくれた。
夫と顔を見合わせ、幸せやね…と、食卓テーブルに変身した段ボールを囲み、久しぶりに三人で乾杯をした。



次の日、ここから一時間はかかるという娘のところへ。

乗り換え案内のアプリを使えば簡単だけど、娘の引っ越し先は初めて。
せっかくだから四人でランチでもしよう〜と息子も誘って、道案内を兼ねて付いてきてもらった。

最寄りの駅からは少し歩く。
遠くに都庁を眺めながら、大通りからちょっと入ると風情がある街並みが広がる。
お店がたくさん並び、生活するには便利良さそうだ。
店先にキーウィ一個98円…というのを見つけ、うちの近所のスーパーより安い!と思わず、その店に立ち寄り、娘の好きな桃と葡萄を買った。店を出てしばらくすると、近くまで迎えに来てくれた娘にバッタリ。
髪を短くしたせいか、一瞬、誰だかわからなかった。ここで見るからなのか、久しぶりだからか、この間の帰省の時より、さらに洗練された感じ。
娘に案内されるまま、昔ながらの家々が立ち並ぶ住宅街へ。その中に少し洋風でモダンな建物。そこの二階が娘の住処。
昨晩降った雨の量が半端なかったのだろう。二階の踊り場がぐっしょり濡れていた。

玄関に入るとディフューザーの良い香り。
さらに奥に入ると娘の趣味で揃えられたのが一目でわかる家具や小物がちょうど良い具合にレイアウトされていた。
部屋の隅にはロッキングチェアまである。

お気に入りなのだろう〜真っ先に
「お母さん、座ってみて!」と勧められた。

対面式のキッチンカウンターや出窓には、かわいいグリーンが飾られ、壁にはハット類が綺麗に並べられていた。
明りとりの窓が多く天井も高い。
上背がある弟に取り付けてもらったというお洒落な照明もこの部屋の雰囲気にピッタリ。

息子も「この間の時とベッドの向きが変わったね。」
と、慣れた感じで姉の部屋をぐるっと見渡す。

リモートワークで終日この部屋で過ごしている娘にとって、この空間は特別な場所。
引っ越す際に無駄なものは処分して、お気に入りの物は残して…
かねてから欲しかった家具を新たに迎え入れ、気分も一新した感じだ。
ベッド脇には間接照明も。

夫が、
「この部屋に来たら急に眠くなってきた。」

娘の一人暮らしがどんなものなのか…とずーっと気になっていた。
転職、引っ越しを経て人並みに生活できているのだろうか…と。

この部屋を見て、そんな事が一気に解決したのだろう。


昨晩、あんなに大音量のイビキをかいてたのに。息子や私もお陰で寝不足なんだけど…周りに迷惑をかけておいて、眠くなったはないでしょ。

ホントはソレを言いたかったけど、夫の気持ちがわかるだけにそこはスルーした。

初めてだけど、なんだか落ち着く。
想像していた以上にホッとした。



娘のところからほど近い小料理屋さんへ。
初めての場所で、しかも外でランチなんて久しぶり。
子どもたちのリクエストで和定食。
こじんまりとした店内でいただいたお料理は、素朴だけど、どれも美味しかった。
娘の好物のあさりの味噌汁、最高でした。



🌻お新香まで美味しかったです🌻


最後まで読んでいただき、ありがとうございます。


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