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スピーチの良し悪しはスラスラ上手に言えるかではない。心が動かされるかどうかだ。

緊張しててもバッチリ伝わる!
本番力アップコーチの 藤森みえ子です。

私は今まで結婚披露宴、企業パーティー、会合やシンポジウムなど
多くの人が集まる場でスピーチする人を何千人と見てきました。

どの方も一生懸命に話をされているので、
「良いスピーチ」「悪いスピーチ」などと上から目線で語るつもりは
ありません。

しかし「これは良かった!」「これは残念だったな」と思うことも多く、
その違いはなんだろう?と考えてみました。

滑舌よくスラスラ言える人は確かにうまいけど・・・

ほとんどの場合、よほど普段から人前に出て話慣れている方でない限りは
スピーチの最初から最後までよどみなくスラスラ話せる人はいません。

時にメモを見ながら、途中つまりながらでも最後まで頑張って話す方の
ほうが多いものです。

たまに、最初から最後まで一度もつまることなく話せる超人が現れます。
自信もあるんでしょう。終わったあと、若干ドヤ顔の方もいます。

素晴らしいんですよ。その技術をわけてほしいくらいで、称賛の拍手を送りたい。

でも・・・ なぜか、心に残らない。
過去にそれを象徴するスピーチをした方がいました。

その方は、披露宴に出席していた新郎の上司。直属の部長クラスでした。
通常スピーチは5分程度、長くても10分以内に終わることが多いのですが、
その方はなんと30分近くしゃべり倒していました。

堂々と、スラスラと話していたのは・・・
8割以上が、会社概要! 
コンコンと「自らが所属している会社の業務内容や功績」を話していたのです。

そういう方はノッてくるともう止められません。
上司の独演会と化してしまったスピーチは、「長くて疲れた」という強烈な印象を
ゲストに与えてしまっただけとなりました。

心が動かされるスピーチとは?

「うまいスピーチ」は、テクニックとしてだけで言うのであれば
・滑舌が良く、すらすらと饒舌 ・身振り手振りのジェスチャーも交え表情豊か
・起承転結がしっかりしている
などが挙げられますが、そこは大して重要ではないと思います。

最も大切なのは、「心が動かされるかどうか」
これに尽きます。

聞いている人が「うん、わかるわかる。」「つらかったんだね」
「うれしかったんだね、よかったね」「そりゃ大変だったね」
など、話している人の気持ちに寄り添って、心が動かされるような
スピーチ。これがベストだと思います。

これからスピーチをする機会がある方は、ぜひ「自分の心の動き」を
重視したエピソード
を中心に話を組み立ててみてください。

・友人と学生時代に組んでいたバンドについて話したい
→ お金がなくて家で練習したら近所迷惑と母ちゃんに怒鳴られた。いつも
バカなこと言って笑い合って、あの頃がいちばん楽しかった

・会社のプレゼンで自分のチームが開発した商品をPRしたい
→ インパクトのあるネーミングにしたいと思い、ひとり100案を条件に
徹底的に絞り込んだ。考えすぎて毎晩お風呂で寝落ちする社員が続出した
くらい、真剣に取り組んだ。これから世に出てたくさんのお客様を笑顔に
できると思うとワクワクする

これらのように、「感情や思っていること」を中心にすると圧倒的に
話を組み立てやすくなります。
ポイントは、「情景や景色がリアルに映し出される」ような表現です。
そのためには、「実際に自分が目で見て、耳で聞いて、体験したこと」を
話すことがいちばんです。

自分が経験したことであれば、話しやすいし、相手にも届きます。

これは、スピーチやビジネスだけでなく、日常の会話でも生かすことが
できますよ。
ぜひ参考にしてみてください。

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