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自律と不安

よく「自律的組織」とか「自律する学習者」のようなことが言われるが実現は難しい。自分で自分を律するためには「不安」への対処が不可欠なのでは、という話。

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自律っていろんな意味があるかもしれないが「自律的組織」を念頭に考えてみる。積極的である・主体的である・・いろんな組織があるかもしれないが、ほとんどの組織はその反対のように思える。自律の対義語は他律。誰かに何かを決めてもらえないと動けない組織だ。

ではなぜ自分で決められないか。その要因は「不安」にあるのではないか?と最近気づいた。不安が管理できないと自分たちで決められず、誰かに決めたことを教えてもらうのを待ってしまう。他律的なチーム。

不安を管理することは難しいが、タスクを小さくして「自分たちで決められるサイズ」にまで落とし「終わらせる」ことで乗り越えることができる。この点でスクラムのような開発手法はとても理にかなっている。

「自分たちのチームはビジョンがないから...」という動機からみんなでビジョンワークしたとする。チームで考えたビジョンができたとしても、自分たちで決めたことが何も終わっていないので、不安は払拭できない。またすぐもやもやを抱えて「次はロードマップが必要だ」などと言い出してしまう。

このケースでは「チームにビジョンがない」が課題ではなく、「チームが不安を管理できていない」のが課題である。ビジョンワークで不安を管理もしくは除去できるのであれば良いが、そうでなければこのhowは悪手になる。

またこれは個人レベルにも言える。「自分の機嫌は自分でとれ」と同じように「自分の不安は自分で管理せよ」と思う。ただ組織やチームレイヤーと個人レイヤーでは、不安の種類も管理の方法も違うことが厄介。どちらのレイヤーも一度に解決する方法がないので難しいなぁ。結局それぞれと向き合う必要がありそう。

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