![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/119970214/rectangle_large_type_2_53a39efc129bbbf787ec627bf51a46cd.jpeg?width=1200)
わたしの「かしらん」
九條です。
秋の日の休日。
皆さま、いかがお過ごしでしょうか?
さて、私はこれまでにも、たまに「かしらん」という言葉を使ってまいりました。最近は、この「かしらん」に嵌っています。^_^
「かしらん」とは
「かしらん」の語は、私の祖父(大正時代前半の生まれ)や私が中学生の時の国語(現代文)の先生(男性/当時60歳くらいだったか?)が使っていました。
また、夏目漱石の小説などにも、たまに出てくる言葉ですね。
この「かしらん」は「かしら」と同義であり、戦前には男女関係なく使われていた言葉でその成立は「〜か知らぬ」が転訛したもの。
「か知らぬ」→「かしらん」→「かしら」
という風に変遷したとされています。意味は、
「〜かも知れない」「〜だろうか」「〜でしょうか」
などという意味で、相手に対する疑問と同時に自分自身の心情に対する疑問の意味も含まれています。
「かしらん」のニュアンス
以下は、私が抱いている「かしらん」とその周辺の言葉に対するニュアンスです。
(1)「かしらん」
文語的。古風で上品。「かしら」よりも硬い感じ。戦前の男性がよく使った印象。相手に対する問いかけよりも自身の心情に対する問いかけの割合がやや大きい。
(2)「かしら」
口語的。上品。「かしらん」よりも柔らかく穏やかな感じ。もとは男女ともに使う言葉だったが、戦後はおもに女性がよく使ってきた。相手に対する問いかけと自身の心情に対する問いかけの割合はほぼ同じ。
(3)「であろうか」「だろうか」「でしょうか」
現代的。一般的。男女ともに使う。相手に対する問いかけと自身の心情に対する問いかけの割合はほぼ同じ。
このうち「〜かしら」は、テレビドラマ『相棒』で、岸部一徳さん演じる小野田公顕氏(警察庁長官官房室長/通称:官房長)がよく使っていましたね。穏やかで古風で育ちの良い人柄というイメージを抱きました。
おわりに
最近ではほとんど使われなくなった「かしらん」ですが、上記のように(私にとっては)古風で上品で少し硬いニュアンスもあり、男性が用いる言葉としては、なかなか良い言葉だと感じています。
ですから、私はたまに「かしらん」を使って周囲(職場や友達など)にその認知度を高め、できれば普及をさせ、忘れられた「かしらん」が復活してくれれば良いな、などと目論んでいます。
どうでしょう。だめかしらん。^_^