見出し画像

サービス企画でも事業をリード。主力事業を担うマーケティングメンバーの仕事とは

当社の主力事業の一つに健康経営事業があります。企業で働く方々の健康をサポートする取り組みとして、まずは労働者の健康管理を専門にする産業医の紹介サービスを行っています。そして紹介サービス以外にも、企業で働く方々の健康を支援するサービスを広げる段階に来ています。

サービスを広げるにあたっては、当社のマーケティンググループメンバーが大きな役割を担っています。特に最近はWeb上での集客業務にとどまらず、新しいサービスプランの開発でも高い成果をあげています。

今回は健康経営事業のマーケティングやサービス企画の推進で活躍している松本さんに、普段の業務やサービス企画をどのように行っているのかについて伺いました。

企業・求職者それぞれに対して多様な施策を展開。健康経営事業のマーケティング


横山:まずは松本さんの普段の業務について聞かせてください。

松本:主に産業医紹介サービスのマーケティングを担当しています。業務内容としては集客に関するものが多く、企業(toB)と求職者(toC)それぞれをターゲットに様々な施策を立案し、実行から改善までを行っています。

企業集客のターゲットは産業医の選任や健康経営の推進を検討している企業です。リスティング広告の運用やSEO、アフィリエイトや外部メディアへのコンテンツ掲載等を行ってアプローチしています。

求職者の集客ではm3.comに登録している産業医を対象に、m3.com内での広告表示やメルマガ配信などを行うことが多いです。

その他にはイベントの開催も行っています。過去にはSmartHR社と合同で「コロナ禍での従業員の健康管理」をテーマにしたウェビナーを企画し、企業の人事担当者や経営者に直接アプローチする施策を実行しました。

メインの集客チャネルは確立されていますが、事業の状況に応じて新しい集客チャネルを開拓するのも重要な業務です。異なるターゲットに対して、自分で様々な施策を考えて実行できるのが楽しいですね。

昨年まではいちメンバーとしてこれらの集客チャネルの運用担当をしていましたが、今期からはチームリーダーとして全体方針の策定、集客チャネルごとの改善施策のディレクション、関係部署との調整なども行っています。

画像4

状況に応じて事業戦略を再策定。上流までカバーするマーケティングメンバーの役割範囲


横山:直近では集客だけでなく、新サービスプランの企画も手掛けられています。業務の幅が上流まで広がった経緯も聞かせてください。

松本:代表取締役の沼倉から市場調査を依頼されたのがはじまりです。昨年から自分が担当している産業医紹介サービスの企業集客が伸び悩んでいて、何とかしなければならない状況でした。

理由はコロナウイルス感染症によって需要が落ち込んだ影響が一番大きいです。一方で自分が危機感を持っていたのは当社のサービスにて、顧客のニーズを満たせないケースが出てきたことでした。

競合他社のサービスが成長していることも把握していたので、コロナウイルス感染症が終息したとしても、何らか対策をしないと中長期で事業を成長させるのは難しい。そこでどうしようかと考えていたところ、定例ミーティングの場で沼倉から調査を依頼されました。もう一度市場を整理したうえで、どんな顧客にどんな価値を提供すべきなのか、事業戦略を見直そうとなったんです。

横山:沼倉さんから依頼を受けたときはどんな心境でしたか?

松本:最初は戸惑いましたよ(笑)。初めての経験でこれは自分のスキルレベルで担当できる業務なのかと自問したのですが、チャンスだし期待に応えたいと思って情報収集に取り掛かりました。

具体的には厚生労働省、経済産業省、日本医師会等が出しているデータを10年分くらい集めて整理したり、事業に関連する論文を読んだりしましたね。

1週間くらいは情報収集と分析に費やし、市場の全体像や当社が顧客にできる可能性のある企業はどのくらいあるかを予測し、自分の提案を含めたレポートにまとめました。

規格が揃っていないデータを取りまとめて分析したり、完全には分からない部分がある中で自分なりの仮説を作っていくのは大変でしたね。

画像5

求められるのは徹底的な市場・顧客理解。サービス企画を経て学んだこと


横山:自身でまとめたレポートを代表の沼倉さんや事業責任者のメンバーに共有したときの反応はどうでしたか?

松本:全くダメでした(笑)。特に課題を感じたのは市場理解・顧客理解を深めることです。当初私が考えていたのは、企業のストレスチェックで接点を持ち、そこから当社の産業医紹介サービスを利用していただける企業を増やす施策でした。

50名以上の社員を雇用している事業所はストレスチェックの実施・産業医の選任が法律で義務付けられています。しかしデータを分析していくと、産業医を選任している企業よりもストレスチェックを実施している企業の割合が高いことが分かりました。

このデータから、「企業担当者は産業医の選任よりもストレスチェックを先に検討するのでは?」という仮説を立て、ストレスチェックの実施支援から接点を作れば、産業医紹介サービスのニーズも獲得できると考えたんです。

またストレスチェックを実施すると、その後の対策を考えるために産業医のアドバイスが必要になります。その点からも自分のアイデアは妥当だと思い込んでいました。

画像3

ところが議論の中で沼倉さんからの突っ込んだ質問に全く答えられませんでした。「ストレスチェックの方が関心が高い理由や背景は?」「ストレスチェックは義務だからやっているんだっけ?他にも動機はない?」「企業担当者にとって一番関心があるのはストレスチェックだけかな?その理由は?」

次々と出される質問にうまく答えられず、自分のアイデアに対して自信を失くしていきました。集客担当として普段から市場・顧客理解に取り組んでいたつもりでしたが、そのレベルでは全く通用しないんだと痛感しましたね。

横山:なるほど、手痛いフィードバックを受けたわけですね。そこから松本さんはどんなアクションを起こしたんですか?

松本:定量データを見るだけではなく、顧客の生の声をもっと知る必要があると考え、ユーザーヒアリングを複数行いました。まずは顧客と接する機会の多い営業メンバーの話を聞き、さらにヒアリングに協力してくれそうな企業の担当者を紹介してもらって調査を進めたんです。

その後、これまではターゲットにしていない社員数50名未満の企業にも価値提供できそうだと分かり、「そろそろ産業医プラン」という新サービスプランの開発にこぎつけることができました。

実際に複数の企業から契約をいただけましたし、事業部内での好事例として表彰してもらえたのはとても嬉しかったです。

画像4

事業をリードできる人材を増やす。これから目指すチームのかたち


横山:初めての取り組みでプレッシャーもあったと思いますが、サービス企画を経験して何か変わったことはありますか?

松本:大変ではありましたが、おかげでとても成長できたなと思います。特に事業をリードするために求められる市場理解度や思考力の基準を身をもって知ることができたのは大きいです。

まだまだ至らないところはありますが、以前よりは代表の沼倉さんや事業責任者のメンバーと議論できる土俵に立っている実感があります。

エムスリーキャリアはやりたい仕事を任せてくれるカルチャーではありますが、自分のサービス企画を通すにはどんな準備が必要で、それがどれだけ大変なのかを体験できたのも良かったです。

横山:松本さんと同じように事業をリードする経験を積んだメンバーが増えると、マーケティンググループは組織としてさらに成長できそうですね。

松本:その通りだと思います。特に私は今期からチームのマネジメントも担っているので、自分以外のメンバーも私と同じように良い経験ができるようフォローしていきたいと思っています。

私がサービス企画をしていたとき、直属の上司がちょっとした悩みや不安があるとすぐに相談に乗ってくれる、営業メンバーがユーザーインタビューの候補企業を素早く提案してくれるといったサポートがあったのは本当に有難かったです。

役割は違っても、一緒に目の前の課題に向き合ってくれる人がいるのはとても心強いので、私もできる限りメンバーの支えになれるようさらに成長していきたいですね。

横山:最後に、松本さんがこれからチームで成し遂げたいことも聞かせてください。

松本:まずは担当している産業医紹介サービスを業界の圧倒的No.1に成長させたいです。また今後は産業医紹介サービスにとどまらず、企業の健康経営を支援する他のサービス開発にもチャレンジしたいと考えています。

エムスリーキャリアは現在「つぎを創る」をテーマに、各部署で新しい取り組みをスタートしているとても面白い段階にあります。顧客理解や事業成長に必要なことを自ら学び、既存の枠にとらわれずに施策を考えて実行したいタイプの方をどんどん仲間にしたいですね。

画像5


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?