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「活躍させる」責任がある。累計200名以上を育成してきた研修体制とは。

医療・人材業界はもちろん、営業未経験で入社する方も多いエムスリーキャリアのコンサルタント。今回は、薬剤師キャリア事業部の新入社員育成を一手に担う研修チームが行っている「研修プログラム」をご紹介します。
 
未経験の入社であっても、充実した研修制度・受け入れ体制により「活躍するコンサルタント」への成長を後押ししています。
「育成」という重大な役割を担っている、薬剤師キャリア事業部の研修チームのマネージャーを務める宮本さんにお話を聞きました。

経歴(所属、職務概要)
宮本 晋一 Shinichi Miyamoto
前職では、外壁塗装の営業を担当。2011年9月にエムスリーキャリアに中途入社。
現在は、薬剤師キャリア事業部にて「人材紹介部門のエリアマネージャー」と「研修チームのマネージャー」を兼務。



経験の有無は関係ない。「がんばり」次第で成果を出せる


―異業界からの入社が約9割。研修プログラム確立の背景は?

当社の新卒採用がスタートし、2016年4月の新卒受け入れに向けて研修体制を整えていったのが始まりです。
 
それまでは、2日程度の簡単な全体研修を行った後、本配属を行っていました。研修内容も整備されていなかったので、配属先によっては育成体制が整っていなかったり、研修期間と重複した内容を教えてしまったり、さまざまな不満やストレスに繋がっていました。
 
また、どんな特性のメンバーなのか、分からないまま受け入れを行っていたため、入社する人にとっても、受け入れる側にとっても負荷がかかる状態が続いており、それを改善するために研修内容の体系化を進めていきました。
 
―具体的な研修プログラムについて教えてください。
現在は、大きく5本の柱で設計しています。
 
1.入社直後に「マインドセット」を行います。
入社後の期待伝達の面談を実施。会社として推奨する行動や成果に対しての期待を伝え、入社者全員の足並みを揃えます。
2.事業部長からヒストリー紹介を行います。
まずは、組織への理解を深めます。薬剤師キャリア事業部の概要、これまでの歴史などをお伝えします。
3.ロールプレイングによる実践に向けた準備を行います。
実際のコンサルタント業務に関連する「求職者やオーダー(求人)の確認作業」に取り組みます。
4.OJTを通じて、実際の案件対応を行います。
薬剤師キャリア事業部は、入社初月から個人目標を設定しているので、ロールプレイングに合格した方から実際の案件を対応します。
5.座学で知識の習得を行います。
専門知識が必要となる医療業界。実務だけではキャッチアップしきれないため、充実した座学研修により知識を身につけます。
 
全ての内容が研修導入当初から確立していたわけではなく、研修を重ねる度にブラッシュアップを行ってきました。
高速でPDCAを回し、その中でいろいろと形が変わっていき、今の研修体制が確立されたんです。
私がマネージャーになった今期の4月以降も、内容をさらに変更しています。
 
―どのような内容に変更したんですか?
これまでは、研修期間にできるだけ多くの情報・経験・知識をインプットすることを重視していました。
一方で「詰め込みすぎ」と感じることもあったので、詰め込むことをやめたんです。
 
もちろん、早期にさまざまな知識を得ること、経験を積んでもらうことはプラスではありますが、研修期間は2か月と限られているので、まずは「個人目標の達成」「チーム目標からスキルや知識を身に着ける」ことにシフトチェンジしました。
 
そのため、上記の目的に直結しない内容は「やらない」という判断を下し、そのうえで研修内容を再設計しました。
まずは成功体験を積むことで自信に繋げてほしい、という想いがあったからです。
 
―宮本さんはどうして研修チームのマネージャーに?
実は、自ら手を挙げたわけではないんです。しかし、「いつかは研修・育成に携わりたい」という想いはずっと持っていました。
 
私が人材紹介部門のチームマネージャーを担当していた際、不器用なタイプなどいろんな個性を持つメンバーの育成に携わりました。
その経験を通して、どんな特性のメンバーでも、「育成」を通じて「活躍できるまで育てるスキル」が高まったと感じています。
 
育成したメンバーの活躍を間近で見ていたので、「育てる自信」もついてきました。
より多くのメンバーの「育成」に関わることで、組織への貢献度も高まるのでは、と感じていたときに声をかけてもらえたのがきっかけです。

―「活躍するコンサルタント」への育成がうまくいったのはなぜですか?
私自身、会社好きだからですかね。
エムスリーキャリアが好きなので、入社したメンバーにも「エムスリーキャリアのことをもっと知って、好きになってほしいし、やめてほしくない」と考えています。
採用した以上は、「育てて活躍させる」その責任があると思っています。
 
メンバーが困ったときには、いつでも相談できる関係性づくりには特に気を付けています。
双方向のコミュニケーションが実現できているからこそ、タイムリーにフォローを行い、適切なサポートができていると感じます。

研修期間のあり方を変える。目標にコミットし、成功体験を積む


―今期の研修プログラムが始まってからどんな変化がありましたか?

先述のとおり、今までは研修期間により多くのことを「詰め込む」ことを重視してきました。そうすることで、配属後にチームマネージャーやトレーナーの工数を削減する、という点では貢献できていました。
 
しかしながら、御用聞きになってしまっており、研修を受けたメンバーの個人目標の達成がなかなか実現できていませんでした。
 
まずは、「研修を受けるメンバーが自身の達成を通じて成長する育成」を行うことを関係各所に理解してもらい、その実現のために不要なタスクが降りてこないように業務調整しました。
 
「全員が目標達成を目指しているチーム」だと認識してもらうことで、成果にコミットできるし、「達成することが楽しい」というポジティブな気持ちで取り組むメンバーが増えましたね。
自ずと他チームのヘルプを行うなど、短期間で良いサイクルができ、組織運営もスムーズになっていきました。
 
 
―研修実行の上で難しさを感じるのは?
正直、たくさんあります・・。
例を挙げると、入社するメンバーは新卒・中途含めて、さまざまなバックボーン、特長や弱みを持っています。そのため、「それぞれの特性を把握し、薬剤師の人材紹介でどう活かせか」を紐づけるのが難しいです。

最低限のスキルの底上げは可能ですが、最短ルートでエースになることを考えると、決まりきった研修内容だけでなく、個々人にとっての最適方法やさじ加減で実行していくことにはやはり難しさを感じますね。
 
しかし、それぞれの業務特性や人柄をよく知ったうえで本配属を検討しているので、定着率アップにも貢献できています。
やはり「人」が資本だからこそ、チームとの相性も大事だな、と感じています。
 
―毎年入社者が増える中で、どのようにPDCAを回して運営しているんですか?
研修チームのマネージャーになった4月に、まず研修の軸(方針)を決めました。
「私たちが担っている育成とは何か?」を考えた際、「育成メンバーが個人目標を達成すること」と設定し、そのために無駄・不要なものがなにかを考え、周囲に相談し・・を繰り返していきました。
 
時には意見がぶつかることもありましたが、考えを止めることなく、PDCAを高速で回して今の形が出来上がりました。
 
―研修チームに対する見方は変わりましたか?
研修期間中の実績がこれまでの2倍以上に伸び、設計しなおした研修の効果が出ていることを周囲も認めてくれました。
 
研修を受けているメンバー同士でも困ったときには互いに助け合うなど、チームワークが生まれていると感じる場面も多くあります。
求職者や薬局などの法人に対して自信を持った対応ができ、一歩踏み込んだ提案ができるようになっていることには驚かされます。

成長ステップを明確に。「活躍するコンサルタント」になる道筋


―未経験で医療業界に携わるのはハードルが高く感じる人もいますが、実際はどうですか?

実際に入社してから「医療業界は難しい、分からない」という人はいません。
「薬剤師の転職支援」を経験してきた方はめったにいないので、全員スタートラインは一緒です。
冒頭でもお話しした5本の研修の柱の5つ目の「座学」でさまざまな知識をインプットして業界理解を深めていきます。
 
―実際、営業経験者と未経験者で立ち上がりに差はありますか?
入社当初は少なからず差はあります。
営業経験がある人は、求職者に条件をただ伝えるだけでなく、自然にアピールができている、という場面でしょうか。
しかし、育成期間の2か月で習得できるものなので、経験の有無は重要ではありません。
 
―営業のスキルはどのようにキャッチアップするんですか?
まずは、ロールプレイングで好感を持たせる話し方ができるか、から始めていきます
その条件がクリアできるとすぐに求職者対応を始めていきます。そこからO   JTが始まっていくので、自身の対応に対し先輩からフィードバックを受け、改善し・・という経験を積んでもらっています
 
入社当初は「踏み込むこと」「距離感」に対し、難しいと感じる人も多いので、求職者対応を繰り返し行います。
 
ある程度の経験を積んだ後に、「質問力研修」を受けてもらいます。
「どこまで踏み込んで対応するか」「枕詞のバリエーション」「オープンクエッション・クローズドクエッション」といった知識を伝えています。
さまざまな案件対応とそのフィードバック、質問力研修が紐づいて、営業スキルにおいて最も必要な部分を身に着けることに繋げています。
 
 
―入社した人がつまずく壁はどんなところですか?
先ほどの話にもあった「踏み込み」に対し、苦手意識を持つ方が多いです。素直すぎて、言われたことを鵜呑みにしてしまい、深堀ができていない状態のことです。
ここに関しては、先ほどの「営業のスキル」の取り組みを繰り返すことで改善に取り組んでもらっていますよ。
 
そのほかには、「タスク管理」に難しさを感じる方もいますね。
この課題に関しては、緊急度と重要度のマトリクスの話を伝えるようにしています。
どうしても「重要度が低いが緊急度が高いもの」を優先してしまいがちなんです。
そのため、「重要なものとは何か」を明確に定義付けし、定量的な受注金額やそれに係る工数なども見える化しています。
 
 
―研修を受けるメンバーはどんなステップで成長できますか?
研修チームで「PAKS」と呼んでいる、20個程度の項目をレベルわけ、明文化・見える化した進捗管理を活用しています。
 
P:Passion
A:Action
K:knowledge
S:Skill
 
PAKSとは、厚生労働省が発表している「社会人基礎力」×「営業メンバーの知識」を終結させて完成させたものです。
ただ、「エムスリーキャリアで活躍する人」という視点ではなく、社会人として生きていく上で無駄になるスキルはない、と断言できるものがたくさん盛り込まれています。
1年かけて全項目クリアを目指すので、ポータブルスキルや汎用的なスキルまで幅広く身につけられるものに仕上がっているんですよ。
 
この進捗管理を用いて、メンバーが立ち上がりに必要な知識や能力をそれぞれ把握し、自ら採点、適時進捗を報告してもらうように設計しています。
できるだけ自発的に取り組んでほしいので、項目クリアに向けたタスク管理は個人に任せています。

ただ、任せっきりにならないよう事前に相談できる環境をつくり、研修チーム側からもアクションするようには意識しています。


「活躍する」までフォローする。陰で支える研修チームがいる心強さ


―研修チームとして、本配属後に継続して支援していることはありますか?

本配属後、半年間は1か月に1回の面談を行い、その後も少なくとも2か月に1回など、定期的に相談できる機会を設けています
その中では悩みや不安、不満を聞くこともあります。
相談してもらったからには問題解決したいので、「どうやってクリアするのか」を一緒に考えるようにしています。
 
その話し合いの場だけでは解決できない場合には、チームマネージャーと連携することもあります。
 
育成期間を二人三脚で乗り越えて、これから活躍するメンバーに対して愛着がありますし、我が子のように思っています。
だからこそ、彼ら彼女たちには活躍してほしいと考えています。そのためのサポートは続けていきたいからです。
 
―最後に未経験で入社することに不安を抱えている方に一言お願いします。
「絶対に大丈夫」ということは最初に伝えたいです。
どんな個性やバックボーン・前職での経験があったとしても、「一生懸命頑張りたい、成長したい」という気持ちさえあれば、私たちは絶対に「活躍させられる」と思っています。
述べ200名以上を育成してきた研修チームとその体制には自信を持っているので、安心して飛び込んできてください。
 
あらためてになりますが、一緒に頑張る気持ちさえあれば、大丈夫だということを力強く伝えたいですね。


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