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【Q&A】心配性で不安になりがちです。

Q.

私は心配性な性格で、不安になることが多いです。
友達には「まだ起きていないことを考えても仕方ないよ」とか「考えすぎだよ」と言われます。それでも「こうなったらどうしよう…」と考えてしまいますが、それ以上言うと友達にうざがられそうで、誰にも相談できず不安が大きくなっています。
どうしたらいいでしょうか?

A.

ご質問ありがとうございます。
メザニンで心理カウンセラーをしています、幸村です。

ご自身のことを心配性な性格だと感じていらっしゃるのですね。
きっとあなたも、「まだ起きていないことを考えても仕方ない」ということは、重々承知ではないかと思います。
頭で分かっているのにやめられないのは二重の苦しみで、とても辛いものがあるのではないでしょうか。

でも、まだ起きてない事でも「こうなったらどうしよう」と不安を感じるのは、ある意味、人として自然なことです。

人は未来に意識が向くと「不安」に囚われやすくなり、過去に意識が向くと「後悔」の気持ちに囚われやすくなると言われています。
「こうなったらどうしよう」と考えているときは、これから起きる事、すなわち「未来」に意識が向いている状態です。
だから不安を感じてしまうのは、自然なことなんですね。

"今ここ”に注目する

では、どうしたら良いのでしょうか。

「未来」でも「過去」でもない「今ここ」に意識を向け、具体的な問いかけに変えてみる、という方法があります。

例えば「明日の面接でうまく答えられなかったらどうしよう…」と考えているとします。
この場合、「うまく答えられなかったら」という、そうなって欲しくない未来に意識を向けている状態といえます。
そして、「どうしよう」という、漠然とした問いかけにもなっています。

つまり、良くない未来を想像して不安になりながら、更に漠然とした問いかけによって答えがなかなか見つからず、不安ばかりが大きくなっている状況です。

そこで、この問いかけを「今ここ」に意識が向く問いかけに変えてみます。

例えば、「明日の面接で、落ち着いて受け答えするために、今この瞬間私ができることは何だろう」という問いかけに変えてみるのはどうでしょうか?

「落ち着いて受け答えする」という、ありたい状態を想像した問いかけができています。
そして、「今この瞬間」に意識が向き、「私ができることは何だろう」という具体的な問いかけになっています。

そうすると、他でもない自分自身の中から見出した「こうありたい」という価値観に沿った、「今この瞬間私ができること」という具体的な答えが見つかりやすくなります。

私はどんな問いかけをしていたのだろう?

そうなって欲しくない事柄をイメージして、漠然とした問いかけをし続けると、答えが見つからないまま不安のスパイラルに巻き込まれて、エネルギーを消耗してしまい、対処のための行動ができない状態になってしまうかもしれません。

不安のスパイラルから抜け出すには、まずは自分の頭の中でどんな「問いかけ」が繰り返されているのか? に気づくことが大切です。

今回ご質問くださったあなたは、「こうなったらどうしよう……」という問いかけがご自身の中にあるという事にもう気付かれていますね。
次は、問いかけの内容を少し変えてみる段階です。

どうしよう、どうしよう……の終わりのない迷路から抜け出して、他でもないあなたの中から、しっくりくる答えを見つけていってくださいね。


幸村 奈未子
公認心理師として、心理学講座講師、対面カウンセリング、電話相談、SNS相談等に従事し、様々な背景をお持ちの方のお悩みに寄り添ってきた。また、感受性が強く敏感な気質(HSP)の方へ向けて、心のケアのためのセミナーや、気持ちを分かち合う場を提供している。

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