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岡田尊司『ADHDの正体:その診断は正しいのか』要約

以下,話が彼方此方ですが,通常運転です。悪しからず。

おじいちゃん先生はあんまりアドバイスとかくれなくて,改善しないから,違う病院でもうつ病診てもらおうと思って行ったクリニックで,ADHDだよと言われて早1か月半以上。うつ病で受診しに行って,自分がADHDやなんてミジンコほども思ったことなくて,稼ぎたいだけの藪医者ちゃうんかと疑心暗鬼になって,受診後真っ先に日本最大の広さというMARUZEN&ジュンク堂書店梅田店へ。笑 岡田尊司氏著の 『ADHDの正体:その診断は正しいのか』(2020)を手に取って,ドキッとして即購入。          内容忘れそうなのでメモとしてここに残しときます。

注意欠陥・多動性障害(ADHD: Attention-deficit hyperactivity disorder)

以下要約・自分用のメモ(間違っていたらご指摘お願いします)

すっごく簡単に岡田氏の意見をまとめると,過剰診断、過剰投薬が多いADHDの真実について。                       本来であれば薬物療法が必要ない人(特に子ども)までにADHDの薬が処方が乱用されている・ADHDでないのにADHDとの診断が頻発している。そもそものADHDの前提・診断定義が揺らいでいる。また,ADHDの症状は,他の病気や障害の症状とも類似・共通しており,ADHDと誤診の場合がある。その場合,本当の病気への治療ができていないことになる(ADHDが原因でうつ病等に罹患することもある。いわゆる二次障害)。岡田氏は,ADHDと「大人のADHD」増加と愛着障害や社会の変容にあると述べている。

ADHDという名の付く病気(?)の出発点は脳炎後遺症の子どもが多動性や,衝動性のような症状をみせたところから。ADHDは,脳炎後遺症のような本来の(生物学的要因の強い)神経発達障害である。であるから,薬物療法が有効であると考えられている。中枢神経刺激薬(メチルフェニデート塩酸塩,いわゆるコンサータ)がADHDの薬物療法として用いられることが多い。しかし,一時的には治療効果が大きいがこれは依存性薬物の1つ。成人してもやめられず,服用し続ける人が多いという。そのため,後に非中枢神経刺激薬が開発されている。

ちなみに,神経発達症群(神経発達障害群)は,背景に神経系の発達の不具合があると想定されている一群の疾患(慶應義塾大学病院医療・健康情報サイト)で,ADHD以外にも,知的能力障害群(ID),自閉スペクトラム症(ASD),限局性学習症(SLD),コミュニケーション症群(CD), 発達性協調運動症(DCD)などが含まれる(塩野義製薬・武田薬品工業株式会社サイト)。

ADHDは神経発達障害であるという定義のほとんど唯一の根拠は,双生児研究によって求められた高い遺伝率であり,養育要因(共通環境要因)はゼロとされた。しかし,双生児研究(方法)そのものに対する疑念がある(詳しくは本書を)。また,多くの環境要因のADHDに対する影響を示す研究が存在している。

遺伝要因がないわけではないが,それはADHD症状ではなくその個人の特性とみられる。遺伝要因と養育要因の関与を正確に把握することを困難にしているのは,遺伝要因(衝動的な特性)がそのまま環境要因(不適切な養育)となるだけでなく,2つの間に強い相互作用が働いていることである。

リスク遺伝子を持っていても,恵まれた養育環境にあれば発症しない場合もあり,リスク遺伝子を持たずとも,養育環境がADHDの診断基準に該当する症状を生み出す場合もある。

ADHDに特異的なバイオマーカー(その疾患を診断する決め手となる症状や検査所見)が存在せず,本人らが訴える症状だけを基に診断が下せる。発達障害の診断のもとになる精神疾患の国際的な基準DSM-5では,現在一応12歳以前に症状が出ているかどうかという診断条件の項目が設けられている。また,ADHDの診断基準に該当する症状を持つ疾患・障害が存在するという現状がある。

近年の研究により,大人のADHDの多くが,12歳以降に始まっていることが分かっている。つまり,発達障害ではないことがわかってきた。その多くは,気分障害や不安障害,依存症,自閉症スペクトラム,愛着障害等によって生じた疑似ADHDが”誤診”されたものだと考えられている。特に虐待などによる愛着障害のケースでは,大きくなってからADHD様の症状が出てくることがわかってきている。

また,岡田氏は次のことも指摘している。幼少期にADHDと診断された集団群の大多数が成人後にはADHDと診断されていない一方,成人後にADHDと診断された集団群の多くの人が幼少期にはADHDと診断されていないという面白い結果を示すコホート研究が複数存在している。

本書は「DSM-5」を否定するものではない。現状ADHDと診断されている実態には次の4種類があるのではないかと岡田氏は考察しているのだ。
(1)発達障害による本来のADHD
(2)本来のADHDが環境要因で悪化している
(3)愛着障害など養育要因から疑似ADHDとなっている
(4)養育要因以外の理由で疑似ADHDとなっている

💡脳が発達途上の時期にスマホなどの画面に長時間さらされることの中枢神経系への影響                            子どもがぐずったり,ずっと目を離さないでいられない時(料理等)はスマホで動画を見せたりして,静かにしてもらいたいと思うけれど,自分の子どもができたら気を付けたい。

💡食品添加物(合成着色料,合成保存料,合成甘味料,合成香料)の影響 イギリスやEUでは,特定の食品添加物に,「子どもの活動や注意力に有害な効果を及ぼす影響がある」との表示を義務付けた。アメリカはやっぱりこの研究結果を無視。

【岡田尊司氏について】                       オカダ タカシ 岡田クリニック院長/精神科医。1960年香川県生まれ。 東京大学文学部哲学科に学ぶも、象牙の塔にこもることに疑問を抱き、医学を志す。ひきこもった時期や多くの迷いを経験する。京都大学医学部で学んだ後、京都大学医学部大学院精神医学教室などで研究に従事するとともに、京都医療少年院、京都府立洛南病院などに勤務。山形大学客員教授として、研究者の社会的スキルの改善やメンタルヘルスの問題にも取り組む。著作家や作家・小笠原慧としても活動。

岡田先生のクリニックを受診したいと思って,ググってみたところ,先生に診ていただくまでのハードルが非常に高そうですね。。

この本に出合って,薬物療法が怖くなった。ADHDって診断された病院で薬を処方してもらったけど結局飲んでないなあ。どこいったやろ。笑    現在,すごく電話をとったり,メールBOXを開くのが怖くて,支障きたしてるから治したい。ADHDかどうかの結果はまだやけど,ADHDであれそうでなかれ,うつ病にも認知行動療法したいっておじいちゃんにゆったら,「ほな,してみるか」って言ってもらえた。おじいちゃん,薬少ないのがいいとかこうしたいってゆっても尊重してくれるから今の病院があってるのかな??

備忘録として要約や調べ物をまとめただけなので,間違っている可能性があることをご了承くださいませ。                    ではでは。

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