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ポリヴェーガル理論を語ってみる。

小難しいタイトルーっ(汗)て感じなんやけど。

トラウマを勉強してると自律神経系のシステムである、
【ポリヴェーガル理論】にたどりついたのね。

で、それが本ッ当に!しっくり来て、
今まで苦しかったことの仕組みがこれで説明がついた。

なので、今回は『ポリヴェーガル理論って何?』を
独学かつ、サバイバー目線で語ろうと思う。

生き苦しさを抱える人もそうでない人も、
興味のある方はぜひ最後まで読んでってください。

自律神経って聞くとみんなが知ってるのは、

●交感神経
●副交感神経

の2つだと思う。

車でたとえたら、交感神経はアクセル、副交感神経はブレーキ。

健全な人で言ったら、前者はパワフル元気、後者は安心リラックス。

病的な人で言ったら、前者は怒りと暴走、後者は鬱状態。

でね、このポリヴェーガル理論では、
なんと「自律神経は3つある」って言われてるの。

●交感神経
●腹側迷走神経(ふくそくめいそう)
●背側迷走神経(はいそくめいそう)

難しい言葉が出てきたぞ(苦笑)

そもそも【神経】ってどんな役割をしてるか知ってる?
(生物嫌いなわたしは知らなかったよ。笑)

《危険》か《安全》かを判断してるんだって。

この場は危険か安全か?
この人は危険か安全か?

思考で判断するよりも何倍も速く、
瞬時に判断する役割をしてる器官なんだって。

働く神経には優先順位があって、
それがとても重要なとこだから説明するよ!

危険を感知したときにまずスイッチするのが①腹側迷走神経。

腹側はなにをするかというと、
まわりの人に助けを求めたり、共感して寄り添ってもらったりして、
『人との関わり』をもって危機を乗り越えていくの。

で、①の腹側の機能が使えなかった場合、
次に作動するのが、②交感神経です。

交感神経は『戦うor逃げる』を担当してる神経。
問題解決型の対処で乗り切る。

②の交感神経も使えない生命の危険を感じたときに
瞬時に作動するのが③の背側迷走神経。

背側はなにかというと、「凍りつき」と表現されるんやけど、
動物でいう『動かず死んだふり』するやつ。
捕食されないように、まず最低限、命を守るスイッチが入る。

生物ってさ、種の保存が第一で、
とにかく「命をつなぎとめる」本能が備わってるんだね。

命の守るレベルが3段階あるってことなのね。

ものすごい恐怖を感じる場面では、
①は作動しなくて、人によって②または
③が多いんだと思う。

例えば交通事故に遭ったら固まって動けないよね。
避ける(②交感神経)も作動しなくて、
一気に背側迷走神経にスイッチする。

事故のように単発のトラウマでなく、
長期的な虐待やネグレクト、家庭内DVなんかも
被害者が子どもであることが多いよね。

子どもって、劣悪な家庭であれば、
親や近親者に寄り添われることや
助けを得られることはまずない(悲しいけど)

体格が小さいから反撃もできないし、
家から逃げることもできない。行くとこもない(②も無理)

そうなると③が作動することになる。

長期間になればなるほど、ずーっと③にスイッチしたままになる。

それが複雑性PTSDであり、発達性トラウマ障害とも呼ばれるんだよね。

話はちょっと戻るんだけど、
凍りついた恐怖感ってもんのすごいエネルギーらしい。

それって放っておいても解放されないんだって。

野生動物はね、死んだふりして難を逃れたあと、
ブルブルブルッ!って体を震わせるの、
テレビとかで見たことあるかな?あの動作が『放出』。

動物は、背側にスイッチしたとしても
エネルギーを放出するすべを持ってるから、
固まったままエネルギーが蓄積されることがないんだって。

だけど残念なことに、人間にはその機能がない(涙)

じゃあどうすればいいのよ?ってなる。

恐ろしい体験をしたとき、逃げたくても逃げられなかった。
そういう体験って、生きてたらあると思う。
深い絶望を感じて動けない。こころが動かない。

みんな多かれ少なかれある体験なのに、
なぜ『立ち直る人』と『生きづらさを抱えたままな人』がいるのか。

それはその人の、そのとき周りに、
①腹側迷走神経が優位な人がいるかどうかにかかってる。

『腹側迷走神経が優位な状態』っていうのは、

◎共感力のある
◎寄り添える
◎まわりに安心安全を与える

そんな状態にある人がいたかいなかったか。

ポイントなのは、「そういう性格」とかではなくて、
「傷ついた本人にとって、神経的に安心を感じる人」ということ。

人って、別に何もしてもらってない、何ももらってなくても、
この人がいるだけで安心ってあるよね。

声が心地よいとか、まなざしに優しさを感じるとか、
人間みんなそういうものを人それぞれ
感知する “自律神経” を持っている。だから「わかる」。
その人が「安心安全な存在なのかわかる」。

直感や肌感覚や第六感みたいなものかな。

自律神経ってアタマではどうにもならない。

「心臓を動かそう!」と考えても動かせない。
かたや、すごく怖い場面では勝手にドキドキする。
意思に反して動けなかったりする。

それにさ、怖い場面に出くわさないことも無理やん?

生きていればみんな、怖くて悲しくて辛い、
苦しみを感じる体験が必ずある。

そこから立ち直れないのは、当事者の気の弱さではない。
心の使い方が悪いわけでもないんだよ。
当事者にまったく非はないんだと、
ポリヴェーガル理論は証明してくれている。

◎まわりに腹側迷走神経優位な人がいたか。
◎今まわりに腹側優位な人がいるか。

それが鍵を握ってるんです。

「結果、運命かよ」と思った。
だけど “自分のせいじゃない” はデカかった。

そして安心安全を感じられる人のそばにいれば
かかわりの中で腹側迷走神経を育むこともできる。

腹側迷走神経系が広がれば(という表現が合ってるかわからんが)、
自然と安心安全を発信することができるようになる。
そんな人間にずっとなりたかったわ。

だから合言葉は、

◆しんどい場所からは離れるほうが近道
◆嫌な人のそばにいないほうが早道

もう罪悪感に苦しまなくていいんだ。


*** *** *** *** *** ***

◼️参考書籍

『ポリヴェーガル理論入門』
ステファン・W・ポージェス著

★ひとりでも腹側迷走神経は育てられる!
『「安心のタネ」の育て方』
浅井咲子 著


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