【エッセイ】#41 あなたが仕事を人にお願いできない理由は
その作業をあなたがやる意味があるのだろうか?
定期的にあなたにも考えて欲しいことだ。
人にお願いをできる仕事をあなたはやってしまっていないだろうか。
私にも思い当たるところが多くある。
その多くの理由が「自分がやった方が早い」から。
これらが多くなってしまうと、自分の手元が仕事で溢れ、気づいたときにはキャリーオーバーの状態になってしまうことがほとんど。
だからこそ、早い段階で「あなたがやる意味がない作業」を他人に任せてしまおう。
「他人に任せる」ことによる利点は、「自分が楽になる」こと以外にもある。
任せられた相手は、その仕事を行うスキルを得るなどの成長をする。つまり、仕事を任せることで相手の成長を促すことができ、自分は空いた時間でさらに違う仕事ができるようになるのだ。
これを繰り返していくと、自分の仕事が少なくなるだけではなく、チーム全体のスキルアップにつながり、モチベーションの向上にもつながる。なんとも利点だらけではないか。
このことからもわかる通り、自分が良かれと思って行っていることが、組織や会社全体の意識やモチベーション、さらには風土などを低下させてしまっている可能性があるのだ。
自分の思い込みや思考というのは、自分では見えづらく、気づきづらい。
これらを顕在化させることに最も向いているモノが他者との対話である。
特に最近注目されているのがコーチングといわれるモノ。
コーチングは基本的には対話形式で行われる。
コーチは相談者に対して、基本的には指示や指導、教育といったものは行わない。
コーチは相談者の悩みや目標を聞き、そこに対して「なぜ?」「どうして?」「どう思うか?」など相手の悩みに対して深掘っていくお手伝いをするのだ。
最近では、「壁打ち」とも呼ばれる方法で、悩みや目標に対して本質的にアプローチをしていくこととなる。
人間とは悩みや目標が発生したとしても、あまりにも簡単な理由で思考をすることを辞めてしまうものである。
なぜならば、人間は「このままでいい」という、「現状バイアス」というものに非常に強く制御されているからだ。
難しい言葉を使って申し訳ない。この現状バイアスをもっとわかりやすくいうと「めんどくさい」だ。
あれこれといろいろな理由をつけているのだが、人間の行動を阻害するほとんどの理由は「めんどくさい」だ。
コーチングではこの「めんどくさい」から無理やりに行動させる手法ともいえるだろう。
「行動をしないこと」言語化し、その理由や原因を深く追求する。
追及された方としては、言語化され、「めんどくさい」と逃げる理由がなくなるため、行動につなげるということが促されるのだ。
ぐるっと回って、コーチングの話にまで拡大してしまった。
ここまでお読みいただくお時間を取ってもらって本当に申し訳ない。
最終的な結論としては、「あなたが人に仕事を任せられないのは、『めんどくさい』から」だ。
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