【LINEヤフー新入社員研修2024】成長と挑戦の1ヶ月をレポート
2024年4月、LINEヤフーには新卒社員が入社しました。新入社員研修では全職種共通の研修プログラムが2024/4/1〜4/19に実施され、同期同士の相互理解ワークショップ、ビジネスパーソンとしての基礎研修、事業説明会、AI・データ活用研修、わかりやすい書き方の研修、プレゼンテーション講座、Dev Challenge(ハッカソン形式の研修)などが行われました。
今回のレポートでは、全職種を横断して実施された新入社員研修の様子を抜粋してご紹介します。
※本記事の内容は2024年4月に実施された研修に基づいています。
同期相互理解ワークショップ
ワークショップのゴールは、同期と対面でコミュニケーションをとり、今後も気軽に話し合える関係をつくること。
相手の特徴を知り、共通点を探し相互理解を深めるための「共通点探しゲーム」、個人の価値観に合ったカードを選び、メンバー同士の価値観を理解し合うための「バリューズカード」を使い、職種を横断した同期同士の相互理解の場となりました。
ビジネスパーソンとしての基礎研修
ビジネスパーソンとしての研修は外部講師を招いて、2日間にわたって実施されました。
座学研修とグループワークを交えた研修を行い、仕事に生かすためのマナーやコミュニケーションを学びました。
事業説明会
多岐にわたる事業概要や方向性、他社との違いを理解し、実際に事業に関わるイメージを膨らませることを目的とし、実施しました。事業説明会前には、事前のグループワークが行われ、事業の強みや気になっていることを話しました。2日にわたって、検索事業、メッセンジャー事業、コマース事業、広告事業のカンパニーCEOやプロダクトオーナー、本部長などが登壇し、事業説明を行いました。説明会後は得た気づきや感想をグループワークで共有しました。
わかりやすい書き方・プレゼンテーション講座
この研修では、LINEヤフーでテクニカルライティングを担うチームのメンバーが講師となり、周囲とコミュニケーションするうえで必要なスキルを理解し、すぐに実践できる状態をつくることをゴールとした研修です。
わかりやすい書き方講座では、相手に伝わりやすいSlackやメールの文章を例に、演習を交えた実践型の研修が行われました。プレゼンテーション講座では、相手にわかりやすく伝える方法に加え、Zoom登壇でのテクニックも座学で学びました。業務で発生する身近なコミュニケーションをイメージした、実践的な研修となりました。
Dev Challenge
Dev Challengeは、新卒社員がチームで協働し、サービスづくりのプロセスを体験するハッカソン形式の研修です。この研修は、新卒社員がチームでサービスづくりのプロセスを体験することで、実践的なスキルと知識を身につけることを目指しています。
課題
今回のDev Challengeでは、「旅行」「子育て」「SDGs」「投票率向上」の4つのテーマにまつわる課題が設定されました。新卒社員は、「Messaging API」と「LINE公式アカウント」を利用して、実際に動くBotを作成し、最終日にデモの発表およびプレゼンテーションを行います。
研修は4月9日から4月17日の1週間にわたって行われ、2回の中間レビューを挟み、最終日に成果発表が行われました。
インプット
事前研修「チームでEffectiveに働くために大切なこと」
Dev Challengeの初日は、チームで効果的に働くために重要なポイントについての研修が行われました。このセッションでは、情報共有の方法、合意形成のプロセス、役割分担の重要性などが取り上げられました。新卒社員たちは、これらのスキルを実践することで、チーム全体のパフォーマンスを最大化する方法を学びました。
レクチャー
そのほか、Dev Challengeに使うサービスやシステムの仕組みを学んだり、設定されたテーマの背景知識や企画の立て方のレクチャーを受けたり、グループワークに向けた事前インプットを進めました。
さらに昨年、同様の研修を受けた先輩社員からのレクチャーも行われ、Dev Challenge期間中の役割分担や時間の使い方、マインドセットなど、昨年の体験を踏まえた経験談を受けて、新卒社員は熱心に耳を傾けていました。
グループワーク
インプット終了後、各チームに分かれ、Dev Challenge期間のスケジューリング、役割分担の話し合いを開始しました。決めた役割分担に応じて、テーマに対しての課題定義や仮説立て、サービスのアイデア出しなどのディスカッションを通じて、発表に向けた企画内容の作成とBot開発に取り組みました。
成果発表
最終日には、各チームの成果発表会を行いました。今回は「若者の投票率を高めるためのBotサービス」をテーマに発表を行ったチーム33の内容をピックアップし紹介します。
チーム33の提案内容は、総理大臣のロールプレイができるBotサービス「ひとくち総理大臣AI」。
チーム33より
仕組み
1. ユーザー登録と初期設定
LINE公式アカウントを友だち追加すると、まずユーザーネームから取られた「○○総理、ご就任おめでとうございます」というメッセージが届きます。
2. テーマ選定と国民の声
総理としての仕事が始まり、選べるテーマが表示されます。テーマを選ぶと、テーマに沿った悩みを抱える国民の声を聞くことができ、AIによって生成されたメッセージが表示されます。
3. 決断と結果
国民の声を聞いた後、政策の決断を行います。今回は「予算を増やす」選択をします。決断により国の方針が決まり、「ひとくち総理大臣レポート」が届きます。こちらには、選択したことによる国の変化が文章や図で表示されます。
ポイント
1. リアリティのあるロールプレイ体験
同じ選択でも結末が変わるリアリティのあるロールプレイ体験を提供します。生成AIを用いることで、同じテーマを選んでも異なる国の未来が描かれることがあります。
2. 体験の共有と興味関心の連鎖反応
全ての体験が「LINE」アプリ上で完結し、面白い結果が出た場合は友達に共有することができます。これにより、政治に対する興味関心を広げることが期待されます。
システム構成
主にPythonを使用し、フロントエンドはVue.jsで動的に生成しています。
Q&A
Q. このサービスにどう関心を持ってもらうか、流入元やタッチポイントはどう考えていますか?
A. 広告からの流入を想定しています。「LINE」アプリ内での広告に加えて、若い世代をターゲットとしているためXやInstagramのSNS広告を利用し、最初は「LINEでできるちょっと面白いゲーム」のような目線でまずは楽しんでもらいたいと考えています。
Q. 最終的に投票率を上げる方にに持っていく流れをどう考えていますか?
A. 今後の展望として、「Yahoo!ニュース」などのサービスを活用することを考えています。たとえば、消費税のテーマを選んだユーザーには、消費税に関連するニュースをリンクで提供し、「あなたはこのようなロールプレイを行ったけれど、実際の日本ではこういう議論が行われている」と現実の関心に移していけたらと考えています。
また、「興味関心はあるけれども、どこに投票したらいいかわからない」という課題に対しては、すでに多くの団体がサービスをつくっていたため、私たちはまずは関心を持ってもらうところにフォーカスしたサービスをつくりました。
フィードバック
全職種共通の研修プログラム新入社員研修を終えて
研修を終えて、新卒社員からは以下のような声がありました。
新入社員研修の前半1週間は、社会人としてのポータブルスキルを学んでもらうためのインプットが多めになっていますが、後半はチームでのサービス開発演習でアウトプットを求められるハッカソン形式のDev Challengeや、演習形式でデータ・AI活用に取り組むデータ・AI活用研修といった実践的なプログラムになっています。
この短い研修期間のなかでも、それぞれの成長とチームワークの成果が見られ LINEヤフーの社員として働くイメージを持ってもらえる良い研修になりました。
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