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詩2

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詩の連載 その2 前作は詩集にまとめました https://note.com/lutaku/m/m23cb92551249
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#詩

【詩】『0001』

苦しさを乗り越えるために 生まれさせられたわけか なんてくだらないことに 付き合わされたの…

流謫社
1日前
2

【詩】『疲労』

発音が綺麗だなぁ 羨ましいなぁ ティックトック ユーチューブ 絶滅したのかなぁ 恥ずかしかっ…

流謫社
2週間前
1

【詩】「別れ」「月」「れい」

別れ 心に依らない痛み お前との心地良い距離 仲良くなれるだろうか お前をお前そのものとし…

流謫社
2週間前
5

【詩】退屈(息)

他人の愛が退屈だ 他人ではなく 愛の言葉もなく 鼓動は、言葉は、薬飲む。 機械のように 黙っ…

流謫社
1か月前
5

【詩】引越し

妹の教科書はゴミステーションへ行った。 近所の美容室で、 誰もいない開店前の朝、 タオルが…

流謫社
1か月前
3

【詩】二級河川の定義って

名も無き橋よ 子どもたちよ 名づけたまえ そんなこと言うな 宿題は公園の噂話 まだ無いのさ そ…

流謫社
1か月前
1

【詩】通知 --- 恐るべきメッセージの断片

i 発作 混乱、注意散漫、狂乱は史実が引き下げる空虚な碇。 何も無い、「今はもう」何も無い、けれども、引き下がらない乱闘が終わっても、 そこには、引き攣った結果(かお)だけを予測(み)る。どの時間も迫る、後の無さ、この蹂躙 なんと穿刺された肺、無意味な呼吸... 邪魔をするな、隣を見るな、私は独りでに... 皮膚へ託していた。 文字が言葉が物音が、私の震えを良く捉えている。 水滴、タイマー、溶解の存在が私を注意深く逃す。 囲いの外の囲いまで、図書館の囲いで、公園の柵で、否、ベ

【詩】クレマン・ウジェーヌ・ジャン・モリス・コクトーを呼ぶ

ケシをくれ 都会は知らないだろうが 北国の醜い戦争のことを ワタシは人質だったのだ 消してく…

流謫社
1か月前

【詩】夏

夏 夏風邪が止まぬ夕立ちを越えて居た 木の葉が揺れていた 一人きり夏の駅前で 高層ビルに囲…

流謫社
2か月前
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【詩】地下道の落書き

地下道の落書き 広漠 おまえに殺されるならそれでいい。泥酔した心が草原にある。 路上の花…

流謫社
2か月前
2

【詩】「親戚」「夏至」「倦怠感で歩いて」

親戚 お豆腐屋に嫁いだ 娘と会えないお父ちゃん あなたは学校の先生 坂道を登りきったあとに …

流謫社
2か月前
3

【詩】「傷跡」「眠り」「再会」

傷跡 世の痛みを均し 私たちを襲う痛みに 耐えられない私たちは 感覚を押し潰されたまま この…

流謫社
2か月前

【詩】「計測」「楽器」「雨上がりの雲」

計測 記憶のファンから解き放れて 飛び落ちた放射線の糸は空に散る 時計台の音が遅い 2024/6…

流謫社
2か月前
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【詩】「傷」「川」「壁紙」

傷 両手を塞ぐと都合が良い 歩く速度が落ちるから 転んでも無防備だから 両手は何も握りしめない 銭と鍵は相棒だ スイングしながら歩くのだ 閉店間際の古書店で ポケットの金は消えた 寄り道をせずに帰った 2024/06/06 夜の商店街にて 川 川の歌を聞きたい 遠い海を夢見るように あまりの凪に満潮の夜 私が飛び込んだ水は 息ができるほど暗い 2024/06/06 夜道にて 壁紙 あらゆる港町を見て回ったとしてそれで満足か? 必死になったとしてそれだけで満足か?