蔵無

漫画考察を得意とするライター。マイナーな漫画にはまってしまう悪癖あり。特撮、映画、書籍…

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漫画考察を得意とするライター。マイナーな漫画にはまってしまう悪癖あり。特撮、映画、書籍の解説も得意。 ブログもやっています。 http://blog.livedoor.jp/zome/

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「蔵無」のポートフォリオ

はじめまして。私は蔵無と申します。漫画の考察をはじめとして、サブカルチャーの評論と得意とするライターです。 以下に活動実績や得意分野を記載していますので、ご覧ください。 略歴出身地:長野県 最終学歴:東洋大学 経験した職業:ビルメンテナンス、警備、新聞社で入力の作業 ライター歴:2018年から開始し、現在6年目 得意分野漫画の解説や考察を得意としています。また、特撮や映画、書籍の紹介記事も行っています。 活動実績基本的に具体的な解説と、わかりやすい文章を心掛けています

    • 小説 勇者と魔王

      その国の森には、八方型の巨大な遺跡があった。 遺跡に関する文献はどこにもなく、いかなる目的で建てられたのか、誰にもわからなかった。わかっているのは、遥か古代の魔術師が建造したということであった。 そのため、この遺跡は誰にも預かり知れない魔術の力が眠っていると言われている。 一時期、魔術師の子孫と思われる者が「魔王」と名乗り、この神殿の主となっていたことがあった。 その際、近くの森に棲んでいる魔物たちは魔王の手先となって、この国を脅かしていた。その為、王政府から

      • ドラゴンボールに込められているメッセージとは?(その2)

         <その1から続き> ・勝利に溺れる悪 悟空は敵を倒すのにそれほど執着していないのに対し、『ドラゴンボール』に登場する悪は、力や勝利に固執する者が多い。最たる例は、レッドリボン軍の総帥であるレッドだろう。 彼は、自分のコップレックスである「背の低さ」を治すためだけに、ドラゴンボールを集めていた。 しかし、自分の基地に悟空が乗り込まれ、軍が崩壊寸前まで追い込まれても、ドラゴンボールと悟空を倒すことに執着していた。 補佐官であるブラックが、ドラゴンボールを置いて避難しま

        • ドラゴンボールに込められているメッセージとは?(その1)

          『ドラゴンボール』は、当初、西遊記を元に、願いを叶える不思議な玉「ドラゴンボール」をめぐる、痛快冒険アクション漫画であるが、後に、ジャンプのバトル漫画の礎となった作品でもある。 鳥山明は元々、明るく楽しい漫画を描いていた。その為、鳥山明の作品は、メッセージ性がないと思われがちだ。 しかし、ドラゴンボールを読み返してみると、鳥山明は、とても大事なメッセージを読者に伝えていたことがわかる。 ・初期の『ドラゴンボール』 鳥山明の作風は、基本、コミカルな物が多い。彼の代表作

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        「蔵無」のポートフォリオ

          破滅願望と漫画作品との関係について

          破滅願望という言葉を筆者が知ったのは、藤子・A・不二雄の漫画『笑ゥせぇるすまん』からである。 『笑ゥせぇるすまん』では、「破滅症患者」というタイトルで紹介され、主人公はごく普通のサラリーマンが主人公である。 会社の仕事も申し分なくこなし、結婚もして何一つ問題の無い主人公であったが、大事な書類をわざと落とそうとしたり、危険な店に行こうとするなど、危なっかしい行動をしている。 それを見た喪黒福造は、あなたは「破滅症患者」であると言ったのである。 娯楽は常に破滅的

          破滅願望と漫画作品との関係について

          オッペンハイマーとゴジラの奇妙な因果関係

          第96回アカデミー賞では、日本の『ゴジラ-1.0』が受賞され、話題を呼んだ。 監督である山崎貴は、同じくアカデミー賞を受賞したハリウッド映画『オッペンハイマー』を拝見して、本作のアンサー(解答)となる映画を、日本人としては作らなければならないとコメントしていた。 『オッペンハイマー』は、原爆を開発した科学者であるロバート・オッペンハイマーの半生を語った映画であり、監督は、『ダークナイト』三部作や『ダンケルク』で有名な、クリストファー・ノーランである。 広島や長崎に

          オッペンハイマーとゴジラの奇妙な因果関係

          ショートショート 高い塔に来た男

          男は急に目が覚めた。 部屋を出て階段を上がっていくと、屋上に出た。 屋上からの眺めは、とてつもなかった。周囲は霧に囲まれており、下を見てみると、底が見えず真っ暗闇であった。 どうやら男は、高い塔かビルのようなところにいるようであった。 男にとって問題なのは、なぜ自分がここにいるのかまるでわからないと言うことであった。 自分が何か大事を起こしたようであったが、まるで思い出せない。 ふと、近くにだれかがいるような気がした。男は首を捻って確認してみると、女の

          ショートショート 高い塔に来た男

          幽遊白書の戸愚呂(弟)は、なぜB級どまりなのか?

          『幽遊白書』は、90年代に人気を博した少年漫画で、週刊少年ジャンプで連載をされていた。 物語は、霊能力に目覚めた少年「浦飯幽助」が、霊界探偵となって、仲間達と共に妖怪と戦うという物語である。 当時、絶大な人気を誇っていた『ドラゴンボール』とは違い、妖怪や霊を基盤としたダークな世界観で子どもたちを魅了した。 原作者は冨樫義博で、後に、大ヒット作『ハンター×ハンター』を描いている。 冨樫義博は、悪役キャラを魅力的に描く漫画家であり、『ハンター×ハンター』でも、ヒソ

          幽遊白書の戸愚呂(弟)は、なぜB級どまりなのか?