折り合い

テーマ的には深いし、どこから掘り下げるかで悩んでいる部分ではあるが少し見えた部分もあるので、言葉に落としておこうと思う。

新規事業やスタートアップのような0−1フェーズの会社によるくあるのだが、事業を作ってるというよりは機能をつくってるような会社がよくある。機能を作ることに意味がないわけじゃない。ただ機能を作っているとすぐに成長がとまる事が多々ある。

そうなると、みんな頑張ってより使いやすくしたり、更に機能をアドオンしていく。

しかし数字はあまり伸びない。

みんなその機能の価値がなくなっているからだと考えるからの行動だろうが実態は違うように思う。

どちらかというとその価値が解決していた問題が思ったよりも早く無くなっていたり、その問題を保持する人が思ったよりも増えないから引き起こされると思ったほうがいい。

問題点

昔有名な投資家に「バズワードを社名にしている会社はうまくいかない」といわれたことがある。

※当社の社名に「グロースハックスタジオ」というバズワードが入っていることに対してのご意見です。

Wiki曰くバズワードとは「技術的な専門用語から引用したり、それを真似た言葉で、しばしば、素人がその分野に精通しているように見せるために乱用される、無意味だが、かっこいい、それっぽい言葉のことである。 また、特定の期間や分野の中でとても人気となった言葉という意味もある。」とある。

なんとなく解ったような解らないような。。。バズワードを理解する上で重要なポイントは「無意味」、「特定の期間」、「特定の分野」このあたりだろう。一言で言えば「本質的はないがその時その範囲内で生まれるギャップを埋められる概念や方法の事」と捉えてみるとわかりやすいのではないだろうか。

何がいいたいかというと、ほとんどのソリューションアイデアの源泉はこのギャップを埋めるためのものであり、そのギャップそのものが何故発生しているかまでは考慮されていないということである。

スタートアップが死の谷に落ち、そこから復活までの間に行われているのはこのギャップが発生している構造の探索にほかならない。

その結果、ピボットしたり成長までのロードマップを再度引き直したりできるようになる。

気付くことによる苦悩

では、この問題を引き起こしている構造が見えればハッピーか?というとそういうわけではないケースがある。

気づいた問題を解くだけのケーパビリティ(能力)を自分が保有してるか否かの境界線である。安宅さんのイシューから始めよはとっても本質的だけど一種残酷さもある。その重要なイシューを見つけた人の中で、解けるケーパビリティを持っている人と、解くのに必要なケーパビリティを持ってない人で世界は分断されてしまう。

気付くということは、解けない人にとっては地獄の始まりだったりする。

折り合いをつけるということ

これらのことは、何も仕事に関することだけじゃない。年を重ねていけば否応無しに様々なことに気づいてしまう。そして気づいた時にこれまでの生き方そのものに対する愕然とする実態だけが突きつけられる。

深く気づいてない時は、エモいコト言っていればそれっぽい折り合いが自分の中で生まれるものだ。しかし、はっきりと気づいてしまうとエモさなんかでは解決できないことは明白になり、はっきりと解決できるシステムを作る必要がある世界観に引き釣りこまれる。

最近生きるってこういうことかとやっと少し理解できてきた気がする。

たぶん。



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