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ブリトーが変えた、わたしの世界

わたしの好きな食べ物の一つが、「ブリトー」です。日本で「ブリトー」って言うと、セブンイレブンに売ってる、ハムチーズラップみたいなやつですよね。
でもアメリカかぶれ(?)の人にとっては「あれはブリトーじゃない!!」のです。

ブリトーとは…メキシカンフード、と思いきや、実はメキシコでは売っていないそうで、メキシコ風アメリカンフード、というのが正しいそうです。
トルティーヤに、チキンやビーフなどのお肉や、パラパラのご飯、豆やサルサやチーズなどなどを乗っけて、くるくると包んだ食べ物で、アメリカではハンバーガーと並ぶくらいの人気ファストフードです。
炭水化物の量が多めですが、お肉も野菜も食べられてバランスも良く、満腹になるし、ボストンに住んでいた時もよく食べてました。
そんな大好きなブリトーですが、実はアメリカで出会ったのではなくて、日本にいた時からよく食べてました。

2011年、わたしは仕事が行き詰ったり人間関係が上手くいかず気持ちが沈み、鬱になり、仕事をしばらく休みました。
その頃ちょうど、高校時代の友人と再会し、よく会って話すようになりました。
ラテン気質の彼女は、大学卒業後、日本の大きな金融会社に入ったのですがドメスティックな社風が合わず、1年で辞め、しばらく英気を養いながら就職活動をしていたところでした。
同じように大企業病の被害に遭っていたという境遇も相まって、彼女とは高校時代はほとんど話したことがなかったのですが、今では「親友」と言えるくらいの仲です。
彼女は大学時代メキシコ留学をしており、六本木にサルサを踊りに行くような人だったので、周りは自然と国際色豊かな友達が集まっており、私も自然とその輪に入れてもらってました。
その友人たちとよく通ったのが、六本木のブリトー屋さんでした。
ブリトーでお腹をいっぱいにしてから、少しお酒を飲んで、サルサクラブに繰り出したり。

実はその経験が、私の進む道の方向をぐぐっと変えてくれてたんですね。もうお先真っ暗な状態を、『あぁ、世の中ってこんなに面白い人がたくさんいるんだ』『私だって自由に振舞っていいんだ』と変えさせてくれました。

その後彼女は、世界最大級の外資金融会社に就職しつつも、アメリカの大学院に合格し、渡米。
それに勇気付けられ、わたしも2012年夏に、『1年後には会社を辞めて留学する』と心に決め、実際に、2013年4月から、半年ではありますが留学。帰国後は前の職から足を洗って、パフォーミングアーツのコーディネーターになりました。
彼女は今もアメリカにいて、国際金融機関で働いています。

ブリトーを食べると、アメリカにいた頃ではなく、留学前に仲良しだったあの仲間を思い出し、今でも背中を押されるような気分になります。
6月に一時帰国する彼女と、今から会うのがたのしみです。

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