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作詩-言葉たち-vol2

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#想いごと

息苦しさが定位置化しつつある
苛む棘は私自身
此の今を抜け出せるのだろうか
果てしなく迷い続ける
まだ涙を許せないよ
心が何を欲しいのかまだ知らないんだ
荒れきった頬に沁みる熱が
心臓の奥を濡らしつづける

夢にしたくない
私が痛いの
掛け違えたスイッチつなげて
私を知りたい

越えられないもの

言葉では語りえないこころがあるんだ
瞬きより刹那のゆらめきを
切り取ってしまうのはきっと美しくない

誰もが同じと錯覚する
言葉という線引きを
それでも手離さずにいられないのは
夢と現実の狭間に涙の匂いを思うから

音に心をのせてあげられない私の指は
歌にしきれぬ声を
不細工に筆にのせる

余計な音を切り捨てる夜に
心を奏でる音を聴いて
言の葉に捺しきれない熱を逃がす

果てしない営みの先に
何を

もっとみる

春の雨が近づけば
空気もやさしくなるようだ

雨の帳に包まれて
微睡むベッドに横たわると
そっと揺られてゆりかごのよう

雨が奏でる旋律に
この身をすべて預けたら
たとえ体が冷えたって
きっとあたたかいんだと
願ってる

雨のぬくもりに
気づけたなら
どこか愛しい夜になれるね