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作詩-言葉たち-vol2

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#幸せ

はてしない寂しさ

はてしない寂しさ

はてしない寂しさ
体をくりぬいて
心の奥底までからんからんにした

音も鳴らない
声もしない
空洞は
空洞にすらなりえない空気

無酸素の宇宙は
大気圏を越えなくとも私のなかに横たわる

ならば自由に泳ぎたいのに
何一つ思い通りにいかなくて悔しい

だけど私は
思い通りを知らない
通したい思いを
私は知らないから

波間に揺られて漂うぶん
沈むことを厭わなかったあの時よりは
すくわれているのか

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幸せであるために

ほんとうになにも見えない時は
そこが光か闇かもわからない

ただただ
漂っている
波間に揺られ
同じ空ばかり続いてゆくようで
藻掻くことにも疲れてしまって

けれど
投げ出しきれない心の泣き言が
唇を弱らせる

かなしみを遮断した左脳の回路から零れ落ちる
涙のひとしずくが
裏腹な言葉を結ばせる

その奥底で幸せになりたいと叫びながら

伸ばした手の行方が
光でも闇でも
此処がどこかを知りたい

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その背を押さないでください

その背を押さないでください

その背中を押さないでください

これからが見えなくて不安と
誰もが言うけれど
未来を知れなくて怖いのは
いつも誰も同じでしょう

違う そんなことじゃない
心にかかる蜘蛛の巣は
幸せがどこにも見えないせい

ひとり ひとりが 照らされて
満たされぬ繋がりが巡っても
心が分け合えていないから

だからその背を押さないでください
ただ、あなたにいてほしいだけ

幸せのかたち 違っていることに
怖がらな

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