月と日と橘 北条政子の夢買いの話

新月、日蝕、夏至・・・が起きた昨日。
思い出したのは、北条政子の夢買いの話です。
「曽我物語」に出てくるという、その話とは・・・。

北条政子の妹が、高い山に登って着物の袂に月と日を入れ、3つの橘の実のついた枝を頭の上に置いている夢を見た。妹がその夢を政子に語って夢解きを求めると、政子はその夢は逆夢で、災難を知らせる恐ろしい夢だと答えた。しかし、その夢を誰かに買い取って身代わりになってもらえば大丈夫なので、自分が身代わりになろう、と政子が言う。そして妹が欲しがっていた鏡を渡し、それで夢を買い取った。
実は、その夢は本当は吉夢であり、その夢を買い取ったお陰で、政子は源頼朝の妻となった。後には尼将軍として権力を振るうまでになったという話。


月や太陽は幸運や栄誉の象徴。3つの橘の実は、3という数から豊かさと解釈されるといいます。橘は、大昔の天皇が奥さんに食べさせて世継ぎが生まれたという話があり、息子が天下取るということかもしれない・・・。

当時の人は「夢は神様からのメッセージ」と認識していたそうです。
もちろん現代でも、夢にはメッセージ性があり、毎日記しているといろいろなことが読み取れます。
「メッセージに気がつかないと、夢というのは親切で、何度も教えてくれることがある。」
と聞いたことがあります。

以前、夢買いの話を書きましたが、夢をはっきりとした目標(ビジョン)として
とらえるなら、すでに可視化されていて便利です。
潜在意識からやってくるものを、意識化するかどうか。

夢に出てきたものを信じて、現実でも手に入れるというのは、
「使える?」
とワクワクさせます。

夢は、現実より先にやってくるそうですから。

月、日、橘・・・。縁起の良い、天体がらみの夢のお話でした。



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